夏は、この曲であろう。開会宣言

構成・鎌田浩宮
文・名無シー

エプスタインズ。
2021年7月21日で、創刊11周年。
それを記念し、連載企画を開始です。

開会式
開会宣言・名無シー

誌面の上でラジオをかけると言う企画。

ユルい職場で仕事中なのにラジオがかかっているようなあんな感じで曲が流れてくる。

何のことはない日常の事だけれど、ラジオのつまみを捻る本人の気分というものは、時々、様々で中身が見えず、例えばラジオではないが虫の居所が悪い上司とかが、怒鳴り散らし始める時にも、ああ、ご家庭で面白くないことがありなさったかとそこで初めて近くにいない方が良いと分かるくらいで、況して怒鳴っていない人の気分を感じ取るのは、こちら側の選局の指先の丁寧さが鍵になる。

上手にチューニングすると、ザラザラした砂の嵐の背後から何かが聞こえてくるかも知れない。聞こえてくる微かな音の振幅を頭の中で増幅するとどんな曲が聞こえてくるだろうか。

例えば開栓した消火栓の周りで騒ぐアメリカの下町のこども達とそれを見守るおとな達。
或いは夏の夜の耐えられない熱波と寝返り。
涼しい白夜とエーテルのように空間を埋め尽くす蚊。
前代未聞のぐだぐだな世界的運動会の白け具合と崩壊のスリル。
伊勢屋とか秋田屋とかのテーブルで煙に燻されながら飲むぬるいビールか冷えすぎたビール。
既に日が高いのに夢遊病のようなラジオ体操。

海と山からも、人からも遠のいている今の我々に足りていない夏の景色が聞こえて来たとき、我々はもう我慢できなくなって家の外に飛び出したり、かつていつかの夏に外に飛び出した自分を思い出すだろうか。

曲が終わると、暑さしか残らないから、皆でラジオをかけよう。世界が終焉を迎える前の夏を思い出せる良い曲を聴かせて下さい。

あなたの「夏は、この曲であろう。」を募集します。こちらから送信して下さい。本名の掲載はちょっと…であれば、ペンネームでもOKですぞ。

夏は、この曲であろう。


開会宣言 名無シー
1日目 Hot Fan in the Summertime 鎌田浩宮
2日目 Hello,my friend 重藤優子
3日目 白いカイト 野嶋俊男
4日目 虹 セイシロウ
5日目 Late for the Sky 長山和夫
6日目 夏が来た! 柄澤國博
7日目 いつか風になる日 大嶋悟
8日目 コズミック・サーフィン Mr.サマータイム てっちゃん
9日目 BIG UP 喜楽屋笑太
10日目 California Girls hoitoo
11日目 サマージャム’95 波よせて 梨乃
12日目 トランジスタ・ラジオ 青と夏 表参道が好き
13日目  Saudade Louca 名無シー
14日目 熱帯夜 りえだたき
15日目 NA Do Do 洪愛舜
16日目 Summer Goddess ひのみか
17日目 夏をあきらめて つつしみ深美
18日目 Mambo Sinuendo 出口信一
19日目 相馬盆唄 杉本紀男
20日目  Moe ‘Uhane (Dream Slack Key)  松麿健夫
21日目 ひき潮 柄澤國博
22日目 Where The Boys Go 小原浩靖
23日目 Till I Die 鎌田浩宮

2021.07.23