サブ・コンテンツ
- 2023.03.26:[Radio] walkin’ to the beat everlasting⑦
- 2023.03.04:[Radio] walkin’ to the beat everlasting⑥
- 2023.02.26:[Radio] walkin’ to the beat everlasting⑤
- 2023.02.25:[Radio] walkin’ to the beat everlasting④
- 2023.02.19:[Radio] walkin’ to the beat everlasting③
信州の老舗旅館で若女将をしているけい子さん(仮称)の隠れ愚痴日記!
集うお客は魑魅魍魎か、神様か。人生いろいろお客もいろいろ。若女将も大変です。
- 2012.12.05:第九十九夜:「コスモスなどやさしく吹けば死ねないよ」
- 2012.11.14:第九十八夜:「わたしの想うアレやソレ」
- 2012.10.31:第九十七夜:「いきものアルバム最終回 <イヌ>」
- 2012.10.24:第九十六夜:「百夜通い」
- 2012.10.18:第九十五夜:「二度と辿り着けない場所」
- 2012.10.11:第九十四夜:「わたしの理想」
- 2012.10.03:第九十三夜:「ワカゲノイタリ」
- 2012.09.26:第九十二夜:「私は巨大になりたい」
- 2012.09.19:第九十一夜:「近頃のあたしゃ・・・」
- 2012.08.15:第九十夜 :「あなたは知らない世界」
第九十九夜:「コスモスなどやさしく吹けば死ねないよ」
こんばんわ。
今晩でこちらともお別れとなります。
最後にもう少しだけ、お付き合い下さいませ。
最後の夜という事で何を書こうか考えておりました。
どうにも定まらず、書いては消し、書いては消しを
繰り返しておりました。
これまでの夜を振り返るに、
語る事も見つからない白夜もあれば、
語りたくて仕方が無かった闇夜もありました。
孤独は人に多くの事柄を起こさせるものです。
そして結局今晩は、私が息子の為に書いた
絵本の文を掲載して終わろうと思います。
書いたのは息子が四歳の時でした。
しかしこの絵本を息子に見せる事はありませんでした。
その頃の私もまたどん底にいて、
ただただ希望に縋ろうと、もがいていました。
書き終わったお話を読み返した私は
少しヘビーに感じてしまい、
そのまま封印してしまいました。
何をこのお話から思われるかは分かりません。
ただ、当時の私の心境だったんだろうと思います。
今ならば表に出しても良い気がします。
ま、文学部くずれが書いたおかしな物語です(笑)
気楽にどうぞ。
「ほしくま」
【げつようび】
ぼく、くまです
あ、いまはベランダに吊るされて
干されてるから・・・干しぐまです!
ぼくのともだちはこよちゃん!
あ、お部屋の中からみてるみてる!
へへ!
なんかポーズとろうかな? あ、ムリみたい・・・
おみずでからだがおもいんだ
ぼくはさっきこよちゃんママにあらって
もらってベランダで干してもらってるんだ
ぼくはしろいからこよちゃんとあそぶと
すぐにまっくろになっちゃう
こよちゃんは、すごいからなあ・・・
さあ、はやくかわかないとなあ
ぽたぽた ぽたぽた
ぼくからおみずがたれていく~
あ、おしっこじゃないよ おみずだよ?
はあ、ヒマだなあ~
はやくこよちゃんとあそびたいなあ・・・
よるになりました
さっきこよちゃんママがぼくをぎゅううってしたけど、
まだしめってるからダメだって
あ~あ~
【かようび】
こよちゃんはほいくえん
ぼくは干しぐま・・
あれ? こよちゃんパパ、かえってきたのに
もうでかけるんだ いそがしいんだね
あ、いまパパ、ぼくをみてわらった!
へへ!
ぼくはこよちゃんパパにかってもらって、
こよちゃんのともだちになったんだ
よるになりました
こよちゃんママこない・・・さみしい・・・
そんなぼくにおほしさまが、はなしかけてくれた
「くまさん、お加減どうですか?」
「ぼく、おかげんわるくないよ?おほしさまは?」
「私はずっと変わらないから元気よ」
「そうなんだ あきない?」
「あきる? あきるってなあに?」
「えっと、おなじことばっかしてるとなったりすること」
「わからないわ 同じことなんて一度だってなかったわよ?
よく目を開いて周りを見ていると毎日ぜんぜん違うわよ?」
「ええ~うそ~ぼくわかんない~」
「ふふふ、いつかくまさんにもわかるわ」
【すいようび】
あめふってる
ママ、あめふってるよお~ いれて~
おへやにいれて~
よごれちゃうよ~ またしめっちゃうよ~
【もくようび】
きょうはこよちゃんのおたんじょうび
おめでとう~ こよちゃん、おめでとう~
あれ? でもこよちゃんパパいない
なんでだろ? きょうもおしごとかあ
あ、でもパパからのプレゼントあったね
よかったね こよちゃん!
あ、ぼく、たんじょうびさんかできてない!
まだここにいるよ~!
なんで~! なんで~! なんで~!
よるになりました
「もうなんにちたったんだろ?
ぼく、もうほんとうに干しぐまになったみたい・・・」
「ほし? じゃあ私と一緒なのね」
「そうなの?」
「そうよ 何も変わらず そして変わるのを見守るのが、ほしよ」
「ええ~うそ~ぼくわかんない~そんなのできない~」
「ふふふ、いつかくまさんにもできるわ
だいじなものがみつかったら」
【きんようび】
こよちゃんママのでんわがなって、
こよちゃんとこよちゃんママ、
はしっていった
おーい、いつとりこんでくれるの~
【どようび】
あさから、こよちゃんとこよちゃんママ、
ずっとないてる
どうしたの? どうしたの?
そっか、こよちゃんパパしんじゃったんだ
あれ? ぼくかわいてたはずなのに
おめめからおみずでてきちゃった
なんでかな? なんでかな? なんでかな?
でもだいじょうぶ ぼくかわいてるよ
だからこよちゃん、ぼくのからだで
おみずをすってあげるから、
ぼくのおなかをつかってよ
ねえ、こよちゃん ねえ、こよちゃん
ないていいよ ないていいよ
よるになりました
「ぼくのだいじなものみつかったよ、おほしさま」
「そう? よかった」
「ぼく くまだけど ずっとみまもるんだ」
「うん 私もくまさんを見守っているわ」
「そうなの?」
「ええ」
「ありがと・・へへ」
「こちらこそ ありがとう ふふふ」
【にちようび】
なんどめの にちようびかなあ
あ、こよちゃんかえってきた!
うまれたんだね、あかちゃん!
あ、かよちゃん!
こよちゃんパパにそっくり!
へへ! こよちゃんもママになったね!
こよちゃん、なんどもあそんでくれて、
なんどもあらってほしてくれてありがと
ぼくかわいてるよ!
あ、かよちゃんもぼくとあそんでくれるの?
ありがと!
ぼく、くまだけどずっとみてるよ
だからあんしんしておおきくなってね
ぼくはほしぐまだからね!
へへ!
今宵まで長らくお付き合い頂き、
本当にありがとうございました。
何処かで皆様と出会えたら、そんな幸いは御座いません。
では、本日記のタイトル、そして第一夜で書きました、
鈴木しづ子さんと同じように締めくくりたいと思います。
「それでは皆さん、ごきげんよう。 そして、さようなら」
第九十八夜:「わたしの想うアレやソレ」
あと二夜となってしまいました。
たまには私という人間がどんな事を考えて暮らしているか、
セキララにダラダラとお伝えしてみたいと思います。
どこかで見た「一問一答」的な感じをパクってみて(笑)
夫のこと
今はどの辺りにいるのかなあ?
まだ天国なのか、それとももう何処かで生まれ変わっているのか。
少しずつあなたと過ごした記憶は薄れ出してしまっているけど
それでも忘れたくない一心で生きているよ。
それでも老化というものは怖いね。
あなたは早く歳を取りたい、おじいちゃんになりたいって言ってた。
私はおばあちゃんにはなりたくないって返して、少し喧嘩したね。
あなたの方は叶わなかったけど、私は逆に叶っていっているよ。 確実に。
まだ歳を重ねる事に意味なんて見出せないけどさ、
子供の存在だけがそれを教えてくれるのかもって思える。
ほんとはあなたとゆっくり月日を重ねて行きたかったな。
来世では期待してるからね。 マジで。
息子のこと
それはもう、目に入れても痛くない!
ま、自分のお腹から出てきた訳だし、あの時は死ぬかと思ったから
目に入れるくらいのこと、なんてことない。
もしも何か息子に命の危険でもあったら、
差し出すことでどうにかなるのなら、私は腕でも足でも命でも差し出すよ。
ド不良になろうが、ニートになろうが、ヤクザになろうが、
私はひっぱたいてでも息子を教育する。
私が幾つになってもひっぱたく。
でもね、今までひっぱたいた事は一度もありません。
ひっぱたく必要がないほど、健全で、良い子で、母である私を守ってくれる。
もしかしたら片親という事で色々我慢させているのかもしれない。
手の掛からない子だけれど、子供らしさを犠牲にさせているのかもしれない。
そう思うと不憫でならない。
どこまでも甘やかしてやりたいし、どこまでも信じてあげたい。
まだまだ結婚の時期は先だけれど、
もしかしたらママ、あなたのお嫁さんと上手くやっていけないかもしれない。
本当にあなたを愛してくれる人でないと、
ママ、お嫁さんひっぱたいちゃうかもしれない(笑)
大女将のこと
うーん。 最近は業務に首を突っ込む事は減ってきたけど、
尊敬できるところもあるけど、やっぱし無理な部分も多い。
義母というより大女将という側面が強すぎるんだろうな。
あの人を生み、育てた母だから、労わる気持ちもあるし、
幸せに過ごして欲しいと願わなくもないけど、
日々の小ずるい態度には、皿を何枚割っても気持ちは晴れないよ(笑)
もしかしたら実母より、人間の美醜全てを見せてくれる
良いサンプルなのかもしれないけど。
まあ、息子におかしな甘やかしだけはやめて欲しい。
あと、あなたの作った自慢の俳句はさほど良くない。 と言いたい。
スタッフのこと
震災以降、みんな薄給で本当によくやってくれている。
心の中では常に土下座しています。
マサさんの腕ならもっと良いお店でやっていけるだろうし、
営業の清水さんは大手の高級ホテルリゾートでも充分やれちゃうのに、
辞めずにずっといてくれている。
震災以降、不思議な連帯感というか、
みんなある意味勝手に、独自で動いているのに、
相当な団体客や大きな危機の際にはスムーズに分担して即時解決していける。
本当に優秀すぎるのです。 だから心苦しい。
その優秀な要因は何かをわたし考えました。
多分、「共通の敵」というものが常にあると人は集うのです。
ま、上記の方の事ですね(笑)
旅館のこと・お客様のこと
こんな片田舎の、こんな歴史あるというだけのボロい旅館に、
本当によくお越しくださっているものだと思っています。
どんなにサービスや御持て成しを尽くしたとしても、
人間同士でぶつかり合う現場ですから100%なんてありません。
今のところはお客様とのズレが少ないという所なんでしょうが、
今後も気持ち緩めず邁進するしかありません。
リピーターが増えてきた点も本当にありがたく、
同じお顔に出会えるのはなんとも旅館業として在り難く、
本当に嬉しいのです。
私の夢は海外のホテルのように、長期滞在をして頂ける、
その趣旨が強い旅館にしたいとも思っています。
1ヶ月いても飽きない、不備や不満がない、居心地が良いというのは
日本の旅館業では失くしてしまった形態のように思えるからです。
本当の意味で「もう一つの我が家」という旅館にしたいです。
友人のこと
今のところ、みんな大きな不幸に見舞われていない事だけが救い。
数年前までは酷く苦しんでいた友人も多かった。
病気や自分で命を落とした友人だっていた。
私には何もできないんだと落ち込んだ。
それでも私は友人としてやれる事をするしかないと思った。
今は子供を授かったり、長年の問題がようやく消えたりと
良い事が繋がってきている。
歳を取ると幸いを願う事しか出来なくなっていく関係性の薄さ、
不甲斐無さを背負うけど、それでも友人の窮地には
どこまでも全身を使って応えたいと思うばかり。
自分の家族のこと
父も母もいつの間にか歳くっちゃって。 私もだけれど。
父母と同居してるちょっとオバカッチの妹だけれど、父母の面倒だけは
私が見ると言い切ってくれた事は本当に嬉しかったし、感謝した。
嫁に出ても、私はやっぱり家族だと思っているけど、なんでもしたいけど、
父も母も私に遠慮するのが、分かるけど、辛い。
家族は無償の存在だけれど、それでも無償の関係やその位置は
年齢や結婚、出産によって移動していくのかな?そうしなきゃなのかな?
私は私の関係する全てのものと無償の関係であり続けたいの。
でもそれはもしかしたら幼さの象徴なのかな?
我が侭を言えば、父にも母にも妹にも私より長生きして欲しいのよ。
宇宙のこと
広いよねえ~ 未だ膨張を続けているだなんて信じられない。
そして宇宙の終わりには何があるかなんて研究もあるらしい。
行ってみたいな~
どこまでも知らない世界に向かっていく気持ち大好き。
宇宙の何処かには地球とそっくりの星もあって、私と瓜二つの
女将もいたりして。いつかその宇宙女将とハイタッチしたいね!
ヒバゴンのこと
なんだか一部で盛り上がっていますね。
本当にいるかどうかって?
私は・・・いると思います!
ネッシーのこと
いると思います!
UFO・宇宙人のこと
いると思います!
矢追さんのこと
いると思います!
アセンションのこと
巷のスピリチュアルワードでよく出てくるのがコレ。
次元上昇とか、魂の救済だとか、上部構造に人間がシフトするとかなんとか。
でもコレ、世界平和に繋がるならば良い事とも思っていますけど、
なにやら世界市民全員がアセンションという事をする訳ではないとか。
ん~ なんだか~ 違和感~
素晴しい事柄で、でも一部の人間だけ~ってのが
本当に魂の救済を取り仕切る方々?神?がする事かな?
なんだか選民的でイヤ。
もしも私がアセンションしなくてもなんとも想わないけれど、
もしも私がアセンションして、私の愛する人々がしないなんて
そんなのイヤだ。 そんなならしなくていい。
結局、いつも素晴しいと謳われる事柄には常に選民的な意図や、
優遇、不遇という事が付いて回る気がする。
何故、アセンションネタで、世界の全員がアセンションできるように
働きかける人間はいないのか?という事。
政治のこと
もうチンプンカンプン。
理解できないっていうのでなく、理解させないようにしてる方々ばかりに見える。
震災以降、はっきり見えるようになったのは、今の政治執行者達の考える、
誰の為の政治、誰の為の国家、という事。
目先、いや自分が死ぬまでの、この世を消え去る期間だけの政治なんでしょ?
そんなものに付き合えるほど国民はバカじゃない。
でも今の政治システムが善良な民をバカ止まりにさせる。
そろそろ海外国家にある国民参加、国民が逐一国を監視する、
そんなシステムや構造に転換すべきだと本気で思っている。
正直者がバカを見る、なんてのはジョークだけで十分。
原発のこと
これこそ目先のみの観点で見ているご老体と金の亡者の多い事多い事。
生産性が~ 代替エネルギーが~ 予算が~ というレベルの問題ではないんよ。
人間という生物の考えだけでやっていい事柄ではもはやないんだあよ。
これ以上原子力、それ以外でも、人間が扱いきれないモノを
ジャンジャカ使うなんて事、やっていいはずはないのよ。
地球単位での考えを持てなんて、亡者さん達には理解できないだろうから、
手っ取り早くいきましょう。 亡者さん達をポジションから下ろしちゃえ!
領土問題のこと
韓国さんも中国さんも、日本以外とも領土問題抱えているのに
日本に対しては剛毅なこっちゃね、と思います。
どの国家でも抱えている問題だけれど、日本の姿勢は意味不明。
なんでこんなに正体のない国になっちゃったんだろう?
地球上で線引きをしたい想いなんて私にはホントないけれど、
まだ今は必要なんでしょうね。 人類がまだまだ幼いからね。
地震のこと
未だあの地震の爪あとは消え去っていないのに、
世界各地でも大きな地震がひっきりなしに起きています。
まだまだ東北の人々も救われていないし、
本当に心引き裂かれるし、本当に心配。
どうか収まって!どうか無事で復興して!と願うばかり。
なにが私にできるのか考えるばかり。
震災以降、地震ニュースだけは世界中のをネットでチェックしています。
でもテレビでは本当に報道しなかったり、異常に遅かったりします。
なんでだろう?
地震の恐ろしさは知っているものじゃないと分からない。
世界に地震対策、救助という貢献を、真摯にやっていけるのは
日本だけかもしれない。
世界の地震救助の超法規的チームとか日本は作っちゃえばいいのに。
原発作るよりよっぽど各方面からの利益や国家イメージや信頼を得られるのに。
日本は本当に持っているものを活用するのがヘタな国ね。
ご飯のこと
キライな食べ物はありません。
できることならば毎日美味しい物を食べまくりたい。
そして神様に質問するの。
何故、神様は食べ物にカロリーなんて付けたの?と。
お酒のこと
本当は大好き。 でも最近は本当に控えている。 息子の手前。
でも息子が成人したら私は復活するであろう!
居酒屋をぶっ壊し、カラオケボックスをぶっ壊し、
何軒も出入り禁止になった私は、あと数年後に現世に降臨するであろう!
クドカンのこと
今度の朝ドラが超たのしみー!
クドカンさんだからめっさめさ面白くしてくれるはずー!
そういえば去年やっていた、名前は忘れたけど、
家族と幽霊のドラマはあんまりだったな~
クドカンさんドラマでも監督?演出?キャストというんでも
かなり左右されるんだなあ~
そういえばクドカンさんが監督したり、クドカンさんの映画って
ちょっと「え?」って感じも多いし。
ドラマ作りっていうのも難しいものなんだろうなあ。
クドカンさん、ウチに来ないかなあ~
今、気になる芸能人のこと
朝ドラ「カーネーション」で糸子が焦がれた周防さんをやっていた、
綾野剛さん!!!
ドラマがやってた時は毎日キャーキャー言ってましたよ!
スタッフにも「この主役、ウチの女将っぽい」と言われ、
嬉しいやら憎らしいやらでしたが、それなら周防さんみたいな人に
私も惚れられる!?うははーい!とも想ったり。
あんな優しい目線の男性久々です。 綾野さん私、遠くから応援していくわ!
あと気になるのがきゃりーぱみゅぱみゅ。
何故かというと「なんでこんなブサイクちゃんがこんなに人気あんの???」
ってことです。 なにがいいかぜーんぜんわかんない。
でも息子が「♪ファッションモーンスター」って歌っててビックリした。
もう私は流行というものが分からなくなってしまったのかしら?
まあ、どのような顛末が彼女にあるのかは分かりませんけどね。
前世のこと
ん~舞妓さんとかだったらいいなあって想う。
でも多分、マタギとかだったと想う(笑)。
来世のこと
ん~お姫様とかだったらいいなあって想う。
でも多分、悪い事ばっかしてきたから野生の熊とかかな?
んでマタギに撃たれるという(笑)
現世のこと
ある意味変人だけど、ある意味これで一般人。
可愛いけど、どっちかって言うと綺麗系。
モテてモテて困っちゃう。
という妄想壁が酷い若女将をやっている女。
現実から剥離した事ばかり脳内を占拠しているね。
接客業をする人間には全く向いていないとしか思えませんよ?
どゆこと?
今、期待していること
これから起きるすべての事です!!!
人生のこと
私は何の才にも恵まれなかったけれど、
幸か不幸か、そんなには人から嫌われたりはしない事と、
なんでか諦めだけは悪いトコあるから、
少ない手札だけれど、もう少し我慢してプレイしていこうと思います(笑)
あと、どこまでも答えを自分で創ったりしないようにしようと思います。
たった一人、それは自分の人生しか全てを知る事はできないわけで、
そんな情報不足の輩が、人生のなんたるかを語るだなんておこがましい。
どこまでも感想止まりなのですから。
明日のこと
明日は多分いい日です。
そうだな、明日のお客様にはいつもの倍の力で御持て成ししよう。
独身イケメン男性のお客様なら落とす勢いで接待しよう。
そうだな、スタッフには面白い話をして笑わせてあげよう。
笑わないスタッフはグーパンしよう。
そうだな、美味しいものを息子と食べよう。
美味しそうに食べる息子の顔を胸に焼き付けよう。
明日はそれだけで充分。
第九十七夜:「いきものアルバム最終回 <イヌ>」
あと三夜となりました。
これまで私の飼ってきたペット達のお話をしてきました
「いきものアルバム」は今回で最終回となります。
元々、さくらももこさんの「いきもの図鑑」が大好きで
始めたという、パクリ根性丸出しのシリーズ(笑)
集英社さんに訴えられても文句は言えません。
さて、今回は「イヌ」でございます。
何故このタイミングでかといいますと、
ウチの息子がイヌを飼いたいと言い出しまして・・・
ヤドカリのトゲオ事件から、息子のペットに対する愛情の薄さを
私は未だ許していませんでしたから、私はイヌ、いやペットとの
共存の難しさを切々と語って聞かせたのでありました。
そして、息子を程なく撃沈させてやりました(笑)
ヒトでも他の生物でも命の重さに違いはないのです。
それもまた、経験したからこそ覚えた事ではあるのですが…
「ジロ(イヌ)」
ワタシのペットブームは衰える事はありえなく、
小学校6年となった私は、とうとうペット界の金字塔
「お犬様」まで毒牙にかけようとしていました。
それは当時公開された映画「南極物語」の影響からでした。
なんにでもカンタンに感化されるワタシは、日本中に吹き荒れるイヌブームに
巻き込まれない訳はなく、じいちゃんと映画を観に行った後からは
四六時中「イヌ飼ってー!」「イヌは賢いんだよ?」「何かあったら
ウチの家族を守ってくれるんだよゼッタイ!」という何の裏づけもない
勧誘の言葉を毎晩のように家族に伝えたのでした。
それでもこれまでのワタシのペットへの悪行を知っている家族は
首を縦にはけっして振らない。
なんて分からず屋しかいないんだワタシの家族は!
と、ふつふつとワタシは恨みすら抱えるようになっていきました。
それでもワタシは諦めず、一策を投じるわけです。
題して「無垢なココロに大人は逆らえない作戦」でした。
それは、可愛いワンコが沢山載っている図鑑を持ってきて
居間で見ています。そしてコドモなんですぐに眠くなると何処ででも
眠ってしまいます。そこに両親や祖父母は訪れます。
するとどうでしょう。
そのいたいけな娘は、欲しいワンコを指さしながら
眠っているではありませんか!
その姿に、両親も祖父母も心を締め付けられるわけです。
「ああ、そんなにもこの子はイヌが飼いたいのか・・・」
「私達はこの子の真摯な気持ちに気づけていなかったのね・・・」
となるのです。
その効果はすぐに現われ、3日後にはじいちゃんの老人会つてで
最近子犬が産まれて貰い手を捜しているという話が舞い込みます。
ワタシとじいちゃんはすぐに子犬がいるお家にいき、ほどなく
ワタシは子犬をもらいました。
そして名前は南極物語からパクリ、「ジロ」と名づけられました。
鼻の部分が薄黒い、雑種の柴犬でした。
ジロは頭が良く、可愛い子でした。
でも頭が良すぎて、物凄く飼い主の順列がしっかりしていました。
ワタシと両親、ばあちゃんにはなつきましたが、何故か
じいちゃんと妹だけにはあまりなつきませんでした。
可愛がるも、あまり相手にしてくれないジロに、
じいちゃんと妹はいつもションボリしていました。
今考えれば可愛そうな事をしましたが、当時はそんなじいちゃんと妹を
ワタシは指をさして笑っていたと思います。最悪な孫であり姉です。
ジロはワタシが棒を投げれば必ず持ってきてくれるし、色んな芸を
軽々とこなすスーパードッグでした。
ワタシはジロのおかげで誇らしい気分を充分に満喫し、その横で
じいちゃんはやっぱりしょんぼりでした。
しかし、いつの頃からか、ワタシの悪い癖はやはり始まり、
ワタシは散歩にもあまり連れて行かなくなりました。
その頃からジロは物悲しい遠吠えをするようになりました。
ワタシはその声を聞くのが本当にイヤでした。
中学終わりになって友達の事や好きな人の事、家族との事に
苛立ちを感じるような、多感な時期に入っていたワタシもまた、
多分毎日ココロの中で遠吠えをしていたからかもしれません。
だから同属嫌悪のようにジロをキライだしていたと思います。
それに同調するように、ジロは家の近くを通行する人々に
吼えるイヌとなっていきました。
それはエスカレートしていき、とうとう父はジロを棒で小突く事で
ジロを抑えるようになっていきました。
その光景を見るのも本当に辛かった。
今思えば、飼いたがったワタシがすべて悪いのに、
ジロを疎ましく思いながらも、
ジロを折檻する父を「最低だ」と想ったりして。
今思えば、ジロは私が失くしてしまった、もう一つの姿でした。
ワタシの失くしてはいけない部分を、ずっと守っていたのは
ジロだったのでした。
その後もジロは長生きを続け、ワタシが大学卒業する頃に
ジロは死にました。
ジロの死ぬ前の夏、ワタシは大失恋から実家に戻ると、
そこにはガリガリに痩せたジロの姿がありました。
おしっこには血が混じり、もう目にも力はありませんでした。
ワタシは捨て置いていたジロを、ようやく見つけた気がしました。
もはやその頃は家族からも可愛がられる事もなく、
檻の中でエサをもらうだけの毎日だったジロ。
何年かぶりにジロに近づいたワタシに、
ジロはあの日と同じように嬉しそうに近づいてきました。
ワタシはそれまでの自分を全て謝罪するように泣き崩れました。
ジロは「何をそんなに泣いているの?」という顔で
ワタシを舐めました。
すぐに車にジロを乗せ、幼馴染の動物病院に連れて行きました。
しかし、もう手遅れでした。
1ヶ月後、ジロは天国に行きました。
あとで母に聞いたら、ジロはじいちゃんを嫌ってはいませんでした。
じいちゃんが亡くなる間際の頃、じいちゃんが一人で思い出話を
する時だけはジロはじいちゃんの近くに寄ってきて座り込み、
その話を聞いているようだったと。そしてじいちゃんも
ジロには屈託無く話しかけていたそうです。
愛想のないジロを最後まで可愛がったじいちゃん。
愛想だけを受け取り、可愛がらなかったワタシ。
他の動物よりも頭のいいイヌは、人間の鏡となるのでしょうね。
ワタシにとってイヌとはそういうものでした。
ワタシの汚いところ全部、暴露してくれた。
今はジロの事をよく思いだします。 そして謝るのです。
そして天気のいい日にはジロに「いい天気だね」、
寒い日には「今日は寒い日だね」と語りかけています。
それはやろうと想ってしているというより、ごく自然に
始めていました。
それはもしかしたらじいちゃんと同じ事をしているのかもしれません。
もしかしたらイヌと人間では、人間が中年から老人に掛からなければ、
理解しあえないのかもしれません。
そんな風に今は思います。
今は、ジロとじいちゃんはお空でくだらない思い出話を
のほほんしていると思っています。
息子には様々な経験をさせてはあげたいのですが、
でも申し訳ないですがワタシの子。
これ以上、別の生物を虐げる事はさせたくもありません。
でも命の重さをヒトが知るにはもはや
ペットの力を借りなくてはいけない時代になってしまったのかも?
とも想うと、身がよじれる想いもします。
ねえ?どうしたらいいのかな?ジロ?
とそんな返事のない語りかけをする、人生終盤にさしかかる女なのでした。