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2012年7月13日(金)も、首相官邸前、行ってきたど!
取材/撮影/文・鎌田浩宮
離された。
でも、
一体感。
それ
は、
全国
14
都道府県
に
広まって。
正直に書く。
今日、首相官邸前へ行く前の疲労感は、かなりのものがあった。
毎週これだけの記事を続けて書くのは、相当の体力と気力が要る。
でも、読んでくれる人、沢山いるから。
僕らは新聞社にも雑誌社にも勤めているわけじゃないから、いくら書いても儲けは、ない。
だから、読者の皆さんの喜びだけが、励みになるんです。
いい記事だな、と思ったら、1文字でもいいから、ツイッターやフェイスブックやミクシィに書いてみてね。
というわけで、電車の中は、そんなに混んでいない。
僕は大津市の中学生が自殺に追い込まれた事件も、深い関心があるんだけれど、どうしてどいつもこいつも、隠蔽し、嘘をつき、事実をねじ曲げるのか。
この国は腐敗しきっている。
大津市の場合は、マスコミが大きく取り上げ、その体質が是正されようとしている。
ならば原発も、僕ら1人1人が声を上げて!
改札。
警官が立っている。
先週と似たような風景。
これは予測済み。
先週はこの異様な情景を見て吐き気がしたが、今週はもう大丈夫。
判で押した図番のようなもんさ。
先週と同じく、4つある地上出口のうち、4番出口のみに上がることが許される。
これは笑っちゃったです。
武道館でライヴがある時の九段下駅じゃないんだから。
この図を見て下され。
赤丸は1~3番出口。
ここが塞がれている。
何故かっちゅーと、ここを開放すると、先週、先々週のように僕らが車道を埋め尽くし、それを国内外のメディアが上空から撮影し、インパクトのある報道をするからだ。
なので、赤線の場所へ誘導され、官邸前の最前列と離され、一体感を奪い、デモとしての脅威を失わせようっていう腹なのだ。
4番出口、地上を出たら、この有様。
主催者も一緒になって、最後尾への誘導をしている。
ぬなっ!
ここにいたのか、諸悪のコンゲン。
一緒に、並んでました。
先週と大きく違うのは、このように警察が鉄柵を用意し、デモ列を封じ込めた事。
意地でも車道に出さない、ってわけだ。
この、デモ集団の隔離自体は先週にも見られたことなので覚悟はできていた。
ただ、警官の多さには呆れた。
僕らの税金なんだもんなあ。
先日行われた、日本で初めての大規模な反原発ロックフェス、NO NUKES 2012のシャツを着ている人もちらほら見受けられた。
エヴリボデ、似合うぜ!
最後尾近く。
このような、足の不自由なお年寄りの方までも参加なさっている。
感動を覚える。
僕の友達が「赤ちゃんを連れてのデモは危険では?」とツイートしてたんだけど、この通り、平気だよ。
最後尾に着く。
先週同様、外国人の参加者も多い。
ありがたいことです。
参政権のない人だっているでしょうからね。
また先週と同じく、年配の方が増え、子連れのママ友同士や家族皆で、といった風情は少なくなったように感じる。
天候のせいか、それとも他の理由かな?
蹴飛ばせ。
投げ飛ばせ。
この映像、分かりにくいかもしれないけれど、警官がある参加者を囲んでいる。
そこへ一緒になって主催者(黒いポロシャツの人)もその参加者に大人しくするよう促している。
この参加者が怒るのは当たり前で、僕らを守るはずの主催者が、警官と同じ行動をとっているのだ。
逮捕者を出しデモの印象を悪くしたくない主催者の心理も解るけれど、ちぃといかんなあ。
先週のデモに中沢新一さんが来ていたそうなんだけど、
「主催者は若い子ばかりで分かっちゃいないんじゃねえか?!」
って怒りながら、警察のプラスティック柵を蹴飛ばして倒してたそうだよ。
さ~すが、全共闘世代。
このように、警官と主催者が折衝している光景は、特に今週多く見受けた。
でも、僕は主催者を非難しない。
ここで仲間同士がぐたぐた言って分離したら、どこかのクソファッキン政党と同じになっちまうからだぜ。
そんなエヴリボデーに、紫陽花を!
この最後尾の映像を観てもらえれば分かる通り、歩道と車道の間に沿って警察車がびっしりと止められている。
そして車と車の間には警官が立っており、1歩たりとも車道に出られなくされてしまった。
くそったれ!
そんなに、俺たちが、怖いか。
ただ、これも予測済み。
先週は午後7時半頃に、人波は決壊し、車道になだれ込むことに成功、僕らは自由を獲得した。
時間を待とう。
まだ、6時半前後だもの。
そう思うと、焦りはなくなった。
警察車両にも、紫陽花を。
このように、歩道から1歩も車道には出られず、最前列へ行くことができない。
中沢新一さんが先週蹴飛ばしたの、これです。
僕も、この棒を外して歩いた。
1つだけだけど、コーンを車道に投げ飛ばした。
そういう人、増えないかなあ。
しかし、午後7時49分、あと11分で終了時間となってしまった。
人波をかき分け、寸断された列の1番前まで行く。
ここには鉄柵があり、警官が立っている。
鉄柵は頑丈で、踏み越える事ができず、できても確実に大怪我をする。
車道には一般車両が通常通り走っている。
ヘリコプターの数も、今日は少ない。
気分の悪くなった人が出て、救急車が来た。
熱中症だと思う。
歩いて前に進むことができないので、かえって疲労がたまるのだ。
8時に、なっちまった。
遂に初めて、官邸前の最前列に行くことができなかった。
自由に歩き、自由に動くことができなかった。
自由に歩き動きながら、おかしなことをおかしいということが、できなかった。
自由に歩き動きながら、間違ったことを間違っているということが、できなかった。
不完全燃焼だが、先週よりも多く人が集まったことを信じ、希望を繋げるしかない。
終了時間
越えて
も
閉じ込められ。
怒り、
ピーク。
しかし、人々の怒りはこの後ピークを迎えた。
終了の8時を越えても、最前列から順次、駅入口に誘導しているので時間がかかり、いつまで経っても鉄柵を外さないのだ。
この映像を観れば分かる通り、人々は鉄柵の中に閉じ込められたまま。
僕は全く冷静だったけど、こういったことに嫌気がさして、次回から参加したくなくなる人も、少なくないかも知れない。
警官の顔の間近で怒る参加者。
20分ほども、待たされただろうか。
ようやく柵が外された。
しかし、最寄りの国会議事堂前駅以外の駅から帰りたい人や、飯を食って帰りたい人も、通れる道は制限され、参加者の不快感はなくならなかった。
しかし僕は全てを無視し、通行不可となっている道を歩き、最前列のあった場所・官邸の目の前へ行った。
先週までは、8時半になっても車道で参加者が自由にシャウトし、パーカッションを鳴らし、警官もそれに手を出さなかったのだ。
NHKの取材に答える主催者の1人。
NHK、ちゃんと放送しないと受信料払わねえぞ。
他に、テレビ東京などのカメラも見つけた。
もちろん、自分発信型メディアの人々や、海外メディアも。
僕は横断歩道を渡り、官邸を背にし、最後のシャッターを切った。
ここに、先週までは、間違ったことを間違っていると、当たり前のことを当たり前にシャウトする人で埋め尽くされていたのだ。
14
の、
希望、
みっけ。
ここまで書いたように、ある程度は予測できた事態だったが、これだけ一体感を分散されたデモを主催者はどうするのか、希望を見出しにくい自分がいた。
しかし、帰宅し、報道ステーションを観てその思いは払しょくされた。
なんと、今週は同時刻に、北海道から鹿児島まで、全国14カ所の都道府県で、僕らは見事に共鳴していたのだ。
東京、北九州、佐賀、長崎、鹿児島、宮崎、福岡、神戸、大阪、京都、福井、岐阜、金沢、名古屋、札幌。
離された一体感は、切り取られずに、強く繋がっていたのだよ。
分離
では
なく、
拡散
です
よ。
政府が脅威に感じ始めたから、離される。
でもね、離されたって、拡散するだけなんだよ、僕らは。
こうして、デモは毎週、確実に進化していくんです。
2012年7月13日放送 21:54 – 23:10 テレビ朝日
報道ステーション
毎週金曜日に官邸前で反原発を訴えるデモは今日も行なわれ2万人が参加、警視庁は国会議事堂前駅の出口の制限など異例の厳戒態勢をひいた。参加者の中には福島の二本松市から避難しないている人もいた。
このような反原発のデモは全国14の都道府県に広がりを見せ、今日大阪市北区の関西電力本店前や原子力発電所のある北海道県庁前など全国各地で反原発デモが行われた。政治家はこれらのデモが行なわれていることについて、記者の問いかけにしっかり受け止めたいとコメントした。
スタジオでは慶応義塾大学の片山善博らが全国各地で行なわれている反原発のデモについて話した。