6月22日(金)に、首相官邸前、行ってきたど!

取材/撮影/文・鎌田浩宮

雨、
やんだ。

善きこと

行うのに、


味方、
しない

ないさ。

2012年6月22日、金曜日。
首相官邸前に行きました。
国会議事堂前駅で降りるど。
千代田線の中は、空いている。
誰も、官邸前に行かないのかい?
僕、行くよ。

ホームも、空いてるなあ。
嫌だなあ、人、少なかったら。
しょっぴかれてもいいように、普段飲んでいる薬も全部持っていったです。
持病が多くて困るわあ。
汗ばむわあ。(ⓒ山田花子)

改札を出て、首相官邸前へ行く出口を昇る。
この人々は、デモへ行くのか、行かぬのか。

外の喧騒が、小さく聴こえてくる。
次第に大きくなる。
どうだい!
乗らないか!
よォーこそ!

地上に出た。
すごい人数です。


官邸前は特に広場があるわけではないので、公道沿いにずっと並ぶしかない。
そしてその列の長さに驚く。
開始時間の午後6時に着いたのだが、
「1万人を超えました!」
とスタッフの声が拡声器で発表。
さらに、どんどん人が集まる。

映像で観てやってくれよ!
熱気が、怒りが、伝わるでしょ?

福島
生まれ
の、
おまわりさん
も、
いる
はず
だ。

 

去年の明治公園で行われた1000万人署名アクション・6万人集会に比べて、警察の対応がとても穏やかなのに、ちびっと驚く。
すこぶる丁寧な敬語だ。
行列のできるラーメン屋の店員だ。

政党色がないからかな?
全ての人がツイッターやフェイスブック等で集まった、市井の人ばかりなんだもの。

おまわりさんにも子供がいる。
福島や大飯に親戚のいるおまわりさんもいる。
僕はそんな風に感じる人間だ。

6時半くらい。
右手のずっと向う数百メートル先が首相官邸。
で、この左手にもずっと列は伸びてます。

ね。
遂に通りの最後まで来てしまったので、列は道なりに右折してさらに伸びていきます。

この写真、よおく覚えておいて下さい。
歩道の右側に列ができていて、左側はその列の最後尾に行こうとする人が歩くようになってるんですが。

数十分後には、こうなりました。
人が多くなりすぎて、歩道は全て市民の列になりまして。
車道右側も市民の列になりまして。
車道左側を歩くしかなくなり、人々はさらに最後尾を目指します。

エプスタ、
そーゆー
の、

許さ
ないもん。

 

あ、1つだけ、見っけちゃった。
他の人は通すのに、この人だけおまわりさんがとうせんぼするんです。
エプスタ、こーゆーの、見逃しませんど。
撮影パチリ。

最前列に戻ると、こんな人達、いました。

ただ、このグループ、十数人しかいなかったです。
20人はいなかったかな?
いわゆる、軍服来て宣伝カーに乗っているような人達ではなくて、若い人が多かった気がします。

とにもかくにも、30分後に見に来たら、もー、いなくなってました。
人数の差、ありすぎだもの。

7時頃には、2万人を超えた、いや、3万人です、とスタッフからの発表が。
この時点で前回の11000人を遙かに超えていたんです。
嬉しい。

報道陣。


少なすぎだろ!
結局、開催時間の6時から8時までの間で、腕章を見かけたのはテレ朝と朝日新聞だけだった。
馬鹿野郎!
うちは、頑張ってます。
とにかく列が長いので、歩き疲れるほど。
今朝の報道だと700mと書かれているけれど、実際には車道に溢れてるし。

最前列の様子です。
実際には警察と全くもみ合う事なく「再稼働反対!」のシュプレヒコールを、声枯らし官邸に向けてシャウトしてます。


これ、右翼じゃないのよ。
「東電、国は、大損害つぐなえ」と書いてある。
イカシた車じゃないか。

最前列の映像。
7時半頃。
皆本当は最前列と一緒になって官邸に声を上げたい!
が、ご覧の通り全くスペースがないので、この後ろに1㎞弱の人の列ができている。
その全員がシュプレヒコールをしている。
この時点で4万人かなあ。
とにかく、続々と人が来るんです。


この日の丸を振っているのは、右翼の人ではなく、脱原発の人です。
色んな考えの人が、ここで1つになっている。
いいじゃんいいじゃん!

女の子
たちの
声。
涙、
出そう

なる。

 

列を歩く。
携帯式電光掲示板を掲げる人。
ipadに文字を書き掲げる人。
その工夫には感心させられます。

途中から女の子たちの声が。
目頭が熱くなってしまうのは僕だけだろうか。

親子連れ、家族で、という人もとても多かった。
ママ友とその子供と一緒に来る人も多かったです。
ベビーカーを引いてね。

女性は子供からお年寄りまで、本当に多くて感動しました。
逆に少なかったのは、スーツ姿のサラリーマン。
仕事なんかとっとと終わらせて、1人の人間として来いよコノヤロ!

子供を抱えながら歩く女性が、いる。
少女を左わきで守りながら歩く女性が、いる。

マスメディアが報道しないので、自分で撮影している人も多い。

開催終了の8時が近づいている。

最後尾に着いた。
皆、最前列の官邸前に行って声を上げたくて、どんどん前進していく。
8時になった。
皆の顔が誇らしげに見えるのは何故だろう。

沖縄の人達も、数十年の非暴力な抗議活動を続け、辺野古移設計画廃止が、もう目の前まで来ている。
見習おう。

ろうそく。

 

ろうそくを灯して、手にしている人がいた。
それは、とても美しかった。

市民の多くが、停電しても我慢すると覚悟を決めていた。
さらに、実際は電力は余っているとのデータも、信憑性はかなり高い。
原発を廃炉して電力業界、関連団体からの支持を失いたくない、国民の命よりもカネが大事な政治屋には、もー、任せらんないです。


2012.06.23