2013年映画ベストテン

構成・鎌田浩宮

エプスタ読者の諸君たち
「半沢直樹」
は、観てたかい?

僕、
1度も観なかった。

銀行員の仕事とか
全く興味、
沸かなくて。

でも、
ドエラい人気なもんで、
1回くらい
観ときゃよかったな、と。

それと同じで
キネ旬が発表した
映画ベストテンとかを読むと
興味が沸かなくって
敢えて観なかった映画、
上位に挙がってる。

好みは
人それぞれだから
いいのだけれど
311以降は
観たい映画というのが
はっきりしてきた。

例えば
311以降
虚無や
死が
街に溢れているのに
わざわざ
「アウトレイジ・ビヨンド」
なんて
観たいかい?

もっと言えば
311以降に
そんな映画を撮る
意義
って、何?

かと言って
安直な
癒し
なども
ほしくないのだけれど。

というわけで
エプスタでも
2013年映画ベストテン
やってみます。

楽しい脱原発① 小6、校内にて脱原発デモ敢行!前編
楽しい脱原発② 小6、校内にて脱原発デモ敢行!後編
に登場してくれた、
梨乃とクエ星人の
親子お2人と共に、
お送りします。

 

 

梨乃の選んだ1作

スケッチ・オブ・ミャーク!
是非見るべし!

2013年に観た映画は、どうにもいまいちな作品が多くって、敢えて2012年に観た映画を挙げたそうで。
でも、その気持ち、分かる。
この映画、傑作です。
僕、2012年の映画ベストテンの3位に挙げました。
エプスタのここここに、感想も書きました。

この映画がどれほど素晴らしいか、あらすじを紹介。

沖縄県宮古諸島。ここに沖縄民謡と異なる知られざる唄がある。それは、厳しい島での暮らしや神への信仰などから生まれた「アーグ」と「神歌」だ。その唄は宮古諸島に点在する集落の中でひっそりと歌い継がれてきた。特に御嶽での神事で歌われる「神歌」は、やむことのない畏敬の念をもって、数世紀に渡り口承で熱心に伝えられたものである。
ことは音楽家の久保田麻琴が、島でそれら貴重な唄に出会ったことに始まる。本作は、その唄を生んだ人々の暮らしを追うなかで、失われようとしている根源的な自然への怖れと生きることへの希望を見出したドキュメンタリーだ。監督の大西功一は、秘められた島の神事を追い、生活と信仰と唄がひとつだった時代を記憶する最後の世代である老人達を温かく見守りながら、かつての島の暮らしをスクリーンに鮮やかに浮かび上がらせた。

 

 

クエ星人の選んだ7作

清須会議
風立ちぬ
オーシャンズ13.12.11
ブルースブラザーズ
素晴らしき哉、人生!

「ブルーズ・ブラザース」は、クエくんの誕生日に、僕がDVDをプレゼントしたの。
僕も、中学生の頃に観て、大興奮したから、クエくんにも感動してほしかったのよ。
音楽も、最高だしね。

すごいなあ、クエくん、中学生なのに、1946年の映画を選んでる。
よく映画を観てるんだねえ。

いや、昔はテレビでよく白黒映画、放映されたもんだよ。
昔ってあんたそりゃあ、40年くらい前だが。
まず最初に観るのは「禁じられた遊び」。
家族皆で泣いて、戦争はいけないと強く思うと同時に、あのギターのメロディー。

あと、必ず放映されるのは、チャップリン。
家族で笑って泣いて、素敵な時間を過ごす。

あとは「ローマの休日」とか、「カサブランカ」とかもいいねえ。

「第三の男」とかもやっていたけれど、子供には難しいのであった。

こういった白黒の名作、今じゃNHK-BSでしかやんないもんね。
老若男女で観られる映画、もっとテレビでやんなきゃ。

ちなみに、「素晴らしき哉、人生!」は、こんなあらすじ。

自分の夢を追いながらも父親の急死に伴い家業の建築貸付組合(B&L)を継いで田舎の小さな町で過ごさざるを得なくなっていたジョージ・ベイリー(ジェームズ・ステュアート)は、町一番の富豪である銀行家ポッター(ライオネル・バリモア)の圧力に負けず、真面目に働いていた。家庭にも恵まれて、事業も好転しつつあったが、そんな彼に不運な出来事が起こる。そして、クリスマスの晩に自殺を図ろうとした彼に、翼をまだ持っていない二級天使のクラレンス(ヘンリー・トラヴァース)が翼を得るために彼を助ける使命を受け、現れた。
天使は「生まれて来なければよかった」と言う彼のため、特別に彼が生まれて来なかった場合の世の中を見せる。そして彼がいかに素晴らしい人生を送ってきたかを理解させようとする。

 

 

鎌田浩宮のベストテン

1位 箱入り息子の恋
2位 そして父になる
3位 ジャンゴ 繋がれざる者
4位 天使の分け前
5位 東京家族
6位 風立ちぬ
7位 愛しのフリーダ
8位 地獄でなぜ悪い
9位 立候補
10位 中学生円山

2013年は、17本しか観に行けなかった。
1位は誰が何と言おうと、これに決まり。
これがキネ旬のベストテンに入ってなくて、どこの何を見てるんだと思った。
311以降、形だけの「絆」だとか「がんばろう」という薄っぺらい言葉が氾濫しているけれど、真から人を思いやる姿がこの映画には描かれている。
ここ数年で最高のプログラム・ピクチャー。
吉野家の牛丼の中で号泣するシーンは、日本映画史に残る名シーンです。
2位と3位は僅差。
リリー・フランキーが實おじさんに見えて泣けたので2位にした。
5位と6位に欠けているのは、映画ならではのカタルシスであり、演出も脚本も甘い。
特に5位は、もっと311と、真正面から取り組んでほしかった。
10位は、相変わらずテレビドラマは傑作揃いなのに、映画では滑るクドカンなんだけど、「考えない大人になるくらいなら、一生中学生でいるべきだ」 の台詞に敬意を表して、10位に入れました。
「ペコロスの母に会いに行く」と「かぐや姫の物語」は、今年観に行きます。

なお、感想の詳細、こちらに書いたので、よかったらぜしお読み下さい。

エプスタ編集長による『東京家族』

エプスタ編集長による『ジャンゴ 繋がれざる者』

エプスタ編集長による、さよなら銀座テアトルシネマ『天使の分け前』

エプスタ編集長による『箱入り息子の恋』

エプスタ編集長による『地獄でなぜ悪い』

『愛しのフリーダ』とジョージ・ハリスンの命日を偲ぶ

エプスタ編集長による『そして父になる』



2014.01.27