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東北の人と「楽天優勝」を語る
構成/文・鎌田浩宮
前回の
「東北の人と『あまちゃん』を語る」
に最多のアクセス、
サンキュー!
エプスタインズ創刊3周年を経て、断トツで最多アクセスです。
嬉しかったのは、殆どの読者の皆さんが、記事の企画意図を汲み取って下さり、クレームや批判がほとんどなかったことです。
そこで今回は「あまちゃん」同様、東北、いや、日本のあちこちで涙、涙の、東北楽天ゴールデンイーグルスの初優勝について訊いてみました。
東日本大震災から2年、ボランティアに明け暮れ、野球をしている場合かと苦悩し、練習場所にも困る事のあったチームが遂に。
なんで、僕らは、もらい泣きしてしまうんだろう。
それを、東北の人たちと、お喋りしてみたいと思います。
お相手は、前回に続き、福島県相馬市在住、杉本敏之君のお父さん・紀男さん。
さあ、電話でじっくり語ってもらったど。
星野は、
ボランティアを
思い出しながら
話してるんだよ。
いやあ、優勝、嬉しいねえ!巨人ファンの僕も泣いちゃったよ!
「よかったなあ。マー君はすごいよ」
そうだよね。あそこで負け投手になったら、記録が止まっちゃうところだったんだもんね。福島は仙台から距離があるけれど、ファンは多いの?
「いるよお。今年の活躍でまた多くなったよお」
おお!優勝翌朝の新聞は?
「福島民報、1面に大きく出てたよ。あと、近所のどのスーパーも皆77円で、なんでかなあと思ったら、星野監督の背番号なのな」
巨人が勝っても東京のスーパーは安くならないけど、相馬はすごいねえ。ところで、星野監督のインタビューはどう思った?
「よかったよ。楽天はボランティアも熱心だったし、募金活動もしてたし、被災地も沢山回って見てるから、そういうのを思い出して話してるんだな。政治家の演説よりよっぽどいいよ。あいつらは押し付けて来るからな」
なるほど、そういう活動に裏付けされた話だからいいんだよね。政治家も口ばっかしじゃなくて、ボランティアの1つくらいすればいいのにね。
「ボランティアに来る政治家も、いる事はいるんだけどな」
早く相馬-亘理間の常磐線も再開して、仙台まで震災前のように1本で行けるようになるといいね。
「海沿いの駅は津波で壊滅しちゃったから、2度と津波にやられないように、山の方に駅を再建してるんだよ」
えっ?じゃあ、線路も引き直すの?
「そうなんだ」
そりゃあ大変だ、時間がかかるねえ…。
「一般家屋を建てるにしても、津浪の危険性がある区域は再築を禁止されてるんだよ。その代わりに丘の方で復興住宅というのを建てているんだ。でもな、抽選に当たった人も、その後断るケースが増えてるんだ」
ええっ?仮設住宅と違ってしっかりした家屋なんでしょ?なんで?
「狭いんだな、それでも…。こっちは3世代で暮らしている人も多いから」
そうだよねえ…親、子、孫の皆で済んでたんだもんね…。
「金のある家族は自力で家を建てているけれど、金のない人はまだ仮設に住んでいる人も多いなあ。狭くて、寒いんじゃないかなあ」
続いては、こちらも前回に引き続き、仙台を中心に復興支援の仕事に携わるワオ君(仮名)。
彼に、電話インタビュー。
なんと彼は、優勝セールの買い物中でした。
おばちゃんたちだけで
試合、
観に行くんだよ。
そんなの、
楽天だけ
じゃないかな。
「金曜日から街中がセールだよ。ロフトに、パルコに、どこもかしこも!」
すごいねえ!楽天のスポンサーじゃなくっても、皆やっちゃうんだ。
「七夕祭りで有名な、駅前の大きなアーケードの商店街、すごく盛り上がってるよ。応援歌、聴こえる?」
聴こえる聴こえる!街の皆さんは?
「皆喜んでるよお。僕は所沢で育ったのもあって西武ファンなんだけど、職場の皆に『非国民』って笑われてるよ、ハハハ」
ハハハ。じゃあ、9割9分が楽天ファンだ?
「そうだね。昔ロッテオリオンズの本拠地だったから、ロッテファンとかもいるけれどね」
おお、それはそれで筋金入り!
「でもほとんどは楽天ファンだね。子供からお年寄りまでが一緒になって盛り上がれるものが街にあるのはいいことだよ」
それにしても、楽天が東北に根付いたのは早かったよね。
「そうなんだよ。試合にね、おばちゃん同士で観に行くんだよ。他のチームは、男性が多いじゃない?後は、若い女性とか。楽天は違うんだよ。おばあちゃんも来るし、地元の娯楽として完全に根付いてるね」
そういう意味では、日ハムが札幌に行った時も、根付くのは早かったよね。ところで、優勝翌朝の新聞はどうだった?
「河北新報がこっちのメインの新聞なんだけど、1面トップどころか、紙面の4割をカラー写真で占めてるの。もう、スポーツ新聞みたいだよ」
ああ、それ、東京のニュースでも見たよ。星野監督のインタビューはどう思った?
「まあ、あんなもんじゃないかなあ」
ほうほう?
「あの人、時々、楽天が東北の皆さんに勇気を与えられた、みたいな話をするじゃない?ああいう、〇〇をしてあげた、っていう物言い、嫌いなんだよね」
分かる分かる。スポーツ選手って、悪気はないんだろうけれど、東北に元気を与えられたら、とか言うよね。僕もあれ、嫌だな。
「ああいう上から目線、僕は駄目なんだよ」
僕も、野球やサッカーを観て、ものすごく気持ちは高揚するけれど、自分の生活の復興の励ましになるかどうかは、個人差があるはずだからね。苦しみが大きかった人は、抜け出したくてもなかなかそこから抜け出せないんだし。
「そうそう」
でもね、星野はまだいいなあと思ったのは、「東北の皆さんと共に頑張って行きたい」みたいなことを言ったでしょ。その言葉に関しては、上から目線ではないと思うよ。とにかくね、東北の人だけじゃなくって、日本のあちこちで優勝を喜んでいると思うんだ。日本シリーズ、仙台へ観に行っちゃおうかな。その時は、家に泊めてね。
「もちろん!」
それで日本一になったら、また嶋のスピーチが聴きたい!
「んだんだ!彼のスピーチは心がこもっているよ」
あと、マー君、どうかアメリカには行かないで~!
「あまちゃん」で多くの人が東北を思いやり、これで楽天が日本一になったら、もう、東京オリンピックの百万倍嬉しい。
実は、僕の巨人好きは子供の頃からなんだけど、今年は…!
さてさて、2人へのインタビューは、続くど。
次回、
「東北の人と『東京五輪』を語る」
「東北の人と『消費税』を語る」
をお見逃しなく!
つづく!
2013.09.30