スピンオフ企画「カメラ=万年筆⑧ 實おじさん家」

鎌田浩宮を知っている人で、
實おじさんの事を知らない人がいたら、
それは問題ではなかろーか。

小学1年の時に最初の一家離散となり
僕と弟は
母の弟にあたる實おじさん一家に預けられる。

初日に、口より手の早い實おじさんに
ひっぱたかれ大泣きし、
普段の行動・言動から、
マセた子供と罵られつつも、
おじさんの大好きなビートルズに
僕も夢中になった事から、
一挙に2人は親密になるのであった。

minorugoten1

 ロンドンはいつも曇り空
と慣用句のように言われるが
小岩はいつもどぶの臭いがする
という慣用句でいいと思う。
(どちらも、本当はそんな事はない、という意味も含め)

柴又のよな明るい下町とは逆の
どこまでも灰色の古すぎるアパートが続く。

そして、当時住んでいた菊美荘は、
今もなおある。

minorugoten2

 久しぶりに訪れ、
玄関があまりにぼろぼろで驚く。
ここに、今もなお、誰かが住む。

この玄関を出て、Buy Windows 8.1 Enterprise Key Code
学校で思い切り楽しく学び、
實おじさんと1日おきに銭湯へ行く。
金がないから毎日は行けない。

銭湯ではやくざのおじいさんが優しくしてくれ
帰りに實おじさんにアイスをねだるとひっぱたかれそうになった。

この玄関に入り、
日曜の昼は、實おじさんが大きな鍋で、
家族5人分のラーメンを作ってくれる。

カタカナでビートルズの歌詞を書いてくれ、
深夜のFM放送のビートルズを
眠い目こすって録音Windows 8.1 Standard Key online してくれる。
カセットテープには實おじさんのいびきも
一緒に録音されているのさ。

minorugoten3

当時實おじさんは、
妻と2歳の息子を抱えた、26歳の青年。
この狭いアパートで、格闘していたんだね。

1年後、僕と弟が
母と旧父(キューパパ)の元に戻った時、
寂しさに襲われなかったのか、開放感だったか。

それを考えると、胸がきゅんとなるのさ。

 

青空を
あなたと
走っていこう
どこまでも
雲ひとつないこの空を
息の続くまであなたと
そして語ろう
語ろう
いついつまでも

2011.03.29