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- 2011.08.12:第9便「東京駅の、トイレの、落書き。」前編
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スピンオフ企画「カメラ=万年筆⑦ 居酒屋兆治」
今回は久々に僕、
キャマダ自身からの投稿でいきますど。
あれは…去年の夏、
エプスタ創刊直前の頃だったっけ。
僕は、20年来の朋友、ちんちゃんと、上野で会ったのだった。
当初の目的は、ちんちゃんに
エプスタで何か執筆してくんないかいお前さん、
と土下座お願いをするはずだったのが
なんだか2人で老舗のバーなんぞで昼からビールをあおり、
「鎌田くん上野、水元公園でボートでも漕ごうよ」
と言われ。
おおおなごにボートなんざ誘われるのはどえらい久方ぶりだ、
おっさんすっかりいい気分になって公園の出店でワンカップ2つ買って、
上野をはみ出し、
のっしのっしとあてどもなく酒をなめなめ歩き、
日暮里西日暮里いい日暮里悪い日暮里。
2人であれ見てこれなんだいそれいいね、
あっちう間に夕方になって、
谷根千あたりをうろうろついていたんでぇございやす。
あんましゆうしが、あ、ゆうひがきれいだし、
場所も柴又に近ぇってのもあって、
キャマダ寅次郎、いい気になった。
「ちんちゃん俺たちも色々あったけどさぁ、そろそろ一緒にメオトになって」
と言うつもりが、
「ちんちゃん、この居酒屋の看板、見てみんしゃい。」
なんでこんな時だけ重昭(旧父(キューパパ))
の故郷宮崎弁になるのか。
読者の皆しゃん、写真、クリックしてもらうとはっきし分かるんですが、
「居酒屋兆治」の「治」の字のすぐ下に、
「おしるこサワー」
「フルーツミツ豆サワー」
「各々¥300」
の文字が。
「なんだいそれ、頼まないよ」
「絶対美味しくないよ」
「えらいもんを出す店だな」
「えらいもんを出す店よ」
結局その日も何事もなく、
「俺、そろそろ浪に夕飯作ってあげないと」
と言って、さよならしたんでありました。
「くそお、おしるこサワーだって一緒に飲んで帰りゃよかった…」
駄目寅キャマダのカメラ=万年筆は続く・・・。