渥美清こもろ寅さん会館にて「男はつらいよ・柴又慕情」35㎜フィルム上映

撮影/文・鎌田浩宮

一体、
何が、

起きたんだい?

先日12/13は、フィルムの配送の手違いにより、予定していたシリーズ第8作「寅次郎恋歌」が届かず、やむを得ず第9作「柴又慕情」を上映致しました。
深くお詫び申し上げます。
次回、1/10は第8作「寅次郎恋歌」の上映となります。
そしてどうしても第9作を観たい、あるいは前回第8作を観れなくてなおかつ今回(1/10)も来られなかったから観たいというお客様がいらっしゃる場合は、お申し出があればその方達だけを集めた特別上映会を後日開催する予定です。
また、他にもお詫びのために様々なことを企画しているのですが、フィルム貸出先との交渉で結論が出次第、すぐにご報告させていただきますので、もう少しだけ時間を下さい!

その他ご要望、ご意見などあれば、ぜひともご連絡下さい。
info☆epstein-s.net (☆を@に変えて下さい)ないしは090-5544-1181(鎌田)までお願い致します。

 

 

2014年12月13日、土曜日。
年の瀬でも、毎月第2土曜開催「寅さん全作フィルムで観よう会」は行われた。
この日、小諸は気温3℃ほどか?
東京から来た身には、堪える。

年末だ。
この寒さだ。
お客さん、来て下さるのか?
駐車場は、デカいんだ。
何十台来ても、無料で停めることが出来ますよ!

現在、財政難で休館中の、渥美清こもろ寅さん会館を復活させるための、アピールイヴェント。
この寒さも含め、渥美さんが愛した小諸の地。

会館地下の映写ホール・やすらぎ会館を、映画館のない街・小諸のために、渥美さんのために、映画館に仕立て上げる。
朝11時半にココトラスタッフが集合し、開場時間・2時までの短時間で場内外を装飾する。

これらののぼりは、元松竹衣装係・本間邦仁さん(現在はココトラに在籍)の手作り。
すごいことでしょ!
山田組メンバーのお手製なんだよ。

手の平サイズのiPhoneに紙コップでスピーカーを作り、被せ、これを場外入口に設置。
エンドレスで、山本直純さんの音楽が流れ続ける仕掛け。
この紙コップのアイデアも、すごいでしょ?

こういった気遣いは、ココトラ女性スタッフによるもの。
センスが、いい。

いつもは生け花が飾られる館内に、クリスマスツリーが電飾で光り輝く。

毎月、内装のアイデアは変えられる。
先月は、紅葉だった。

受付の机上にも、こんな風にね。
心和む、一工夫。
皆スタッフが、山ほど荷物を抱えて持ってくるんだよ。
かく言う僕も東京から、音響機材をリュックへパンパンに詰めて、やって来ました。

受付では次回作の前売券も販売。
100円安い900円だよ。
余った100円で、美味しいコーヒーやドーナツやパンを買って下さいな。
場内売店で売ってます。

この前売券だって、手でカッター握って裁断するんだからねえ。
大変なもんだよ。

前売券予約名簿。
よおく見てみて。
最初の御一方のお名前が…!
来て下さると、いいなあの気持ちを、目一杯込めて。

じゃあ、売店を覗いてみようよ。
冬でも売ってる、寅さんうちわ!

そう、高倉健さんを偲んで、寅さんグッズも交え、黄色いハンカチが飾られた。
今月は、偲びたい人が、沢山いるのだ。
「東京家族」に出演するはずだった菅原文太さん。
寅さん物真似の第一人者、原一平さん。
高木屋老舗の大女将、石川光子さん。

売店コーナーにも、本間さん手作りの暖簾が、イカすねえ。

この売店にて今月から新発売されたのが、本間さん手作りによる本革製スマホケース
寅さんの帽子の図柄が、刻印されている。
元山田組のスタッフが作った物なんて、よそでは買えないよ。
写真、不鮮明で失礼!
500円(サイドポケット付き)と400円の2種類。
もし、通販で買いたい!という人がいたら、エプスタインズまでご連絡下さい。
info☆epstein-s.netまで。
(☆をアットマークに替えてね)

売店には、小諸駅前のドーナツ屋さん、トコトコの手作りが。
パン屋さん、ブラットリーの物も。
だんとコーヒーの物も。
皆、隠れた小諸名産品。
ドーナツを、11個も買ってしまったスタッフがいました。

それだけ美味しいんだよ。
小諸を、なめちゃあいけない。

売店の斜向かい、おもてなしコーナー。
こちらの暖かいお茶とお菓子は、なんと無料。
ココトラは、儲け主義よりも、お客さんへの会館復活アピールのための心づくしなのだ。

 

短時間で設置・展示される、フィルムで観よう会最新ポスターと、ココトラスタッフが撮影した「男はつらいよ 紅の花」撮影風景。

この写真も、今では値のつけられない宝物だ。

そしてこのポスターが、前回ゲスト・第7作マドンナ榊原るみさんの姪っ子さん・榊原菜穂子さんデザインによるもの。
格好いいねえ。

そしてこの出来たてほやほやの新ポスターには、2014年12月13日「第8作・寅次郎恋歌」2015年1月10日「第9作・柴又慕情」上映と印刷されている。
もう、数百枚も印刷済みなのだ。
なのに、なのに…。

松竹のミスで、この日上映するはずの第8作のフィルムは届いておらず、代わりに届いていたのは第9作だったのだ。
驚愕、愕然とする僕らスタッフ。
こんなに、こんなにも準備していたのに。

しかし、お客さんはもう数時間もしないうちに大勢やって来る。
その中には、第8作を目当てにやって来られる方もいらっしゃる。
こちらも、第8作の素晴らしさを中心に、宣伝・告知してきたし。

苦渋の決断。
上映中止にすると、大混乱が起こるだろう。
お客様に謝罪し、第9作を上映することに。

この日は第8作上映に関し、とある著名人からヴィデオメッセージも届いており、そのためにヴィデオプロジェクターも借りてきてセッティングしたりなど、とんでもなく多忙だった。
それも全て、吹っ飛んだ。

実際、この日は第8作を目当てにし、東京からいらっしゃったお客様や、静岡から取材に来て下さった方も。
どのようにお詫びをしたらいいのか…。

ちなみに、その取材の方が書かれたレポート。
「男はつらいよファンサイト 寅さんとわたし」
すごく面白いので、読んでみて下さいな。

そんな中、ほっと一息つかせて下さったのが、上映前のお楽しみコーナー。
今月のゲストは、ゴスペルグループ・ゴスぺるん♪こもろ。

この日は夜も2時間弱のライヴを控えていたのに、全く異なる曲目で楽しませて下さいました。
さらには、その夜のライヴで僕らのことを告知して下さいました。
ちなみに僕らは夜のライヴにも行ったのですが、「見上げてごらん夜の星を」の転調の部分で、僕は涙がこぼれそうになってしまいました。

そして、上映直前、ココトラ代表・一井正樹によるお詫び。
映像では、そのまま倍賞千恵子さん、山田洋次監督から以前届いたお手紙を朗読しています。

第8作には、全国各地を芝居して廻る、旅役者の一座が登場する。
旅稼業の寅さんと彼らは意気投合し、その辛さと喜びを分かち合う。
その一座のマドンナにして清楚で純朴な少女・大空小百合は寅さんのことを「車先生」と呼び、敬愛する。

その役を演じた岡本茉利さんからお手紙をいただき、それを代読する元松竹衣装係・本間邦仁さん。
左手にはココトラ代表・轟屋いっちー。

このお手紙は、来月あらためて上映される第8作の際に、もう1度朗読致します。

こうして上映後のトークショウでは様々なことをお喋りする。
録画に失敗したのだが、第9作マドンナ・吉永小百合さんに関するとんでもない話も飛び出した。
USTREAMによる生配信でも、この発言は電波不具合で配信されず、轟屋いっちーはほっと胸をなでおろしたんでした。

第9作を観て感じたのは、まずは2代目おいちゃん・松村達雄さんの熱演ぶり。
山田監督も、森川信さんの歯切れのいいちゃきちゃきな江戸っ子気質を松村さんに期待したのか、森川さんの影響を受けた芝居になっています。

マドンナ・吉永小百合さんは、当時コメディーは初挑戦だったのかな?
その辺のぎこちなさはあるのだけれど、シリアスな演技に関しては、もうお手のものでした。

 

最後に、
いいニュース、
1つ。

 

上映が終わり、お客さんが家路に向かう頃、雪が降ってきた。
小諸では、2度目の雪だそうだ。
綺麗だなあ。

さて。
次回上映1/10(土)に併せて、なんと!
遂に!
現在休館中の、渥美清こもろ寅さん会館・館内無料見学ツアーを開催!
日時 2015年1月10日(土) 午後1時 午後1時30分の2回
各30分 予約不要 入場制限なし

ちなみに、午後3時からは毎月第2土曜恒例の
「寅さん全作フィルムで観よう会」です。
こちらはいつも通り、1000円。
今回上映できなかった第8作「寅次郎恋歌」を上映します。
また、恒例・上映前のお楽しみライヴは
小諸の美女3人組ユニット「コピーヌクラブ」による
クラシックからジャズ、ポップスなど幅広い演奏をお楽しみください。


2014.12.24