1986年9月21日(日) BYE-BYE

文・弥生

今年の
4月に
入社した
新人ちゃんが、
会社を
辞める
という。

苦労した就活の結果として入社して3カ月弱……まあ色々あるのが人生だし、
実際彼女もシンドイ立ち位置だったと思うし、
そういうこともあるのが世の中っちゅーもんだと思います。

人生の中で、「思っていたのと違う」という状況が発生した時に、
とりあえずその場所で粘るか、思い立ったが吉日で早々に抜け出すかは、
「いい/悪い」ではなく、その人の価値観によるんではないか と。

……なーんてことを考えてた時に、
ふと先日、滅多に観ないTVにたまたま出ていた
ケラリーノ・サンドロヴィッチのことを思い出しました。

なんで、今回はその話にしようかな。

私にとっては、「有頂天」のケラ、というほうが
耳馴染みがいいわけなんですが。

「有頂天」は、私が邦楽を聴きこんでいたわずかな時期に、
非常~に特異なグループとして私の中に君臨していたバンド。

私が気になるアーティストの多くが関連していたレーベル
「ナゴムレコード」を立ち上げたのがケラだったことを知ったのは、
実はずっと後のことです。

そーいや、グレイトリッチーズが「♪ナーゴムレコード~ 印税をくれよ~」
なんて歌を歌ってましたね

……って、そんなことはどうでもいいですねw

先日、その番組を観て初めて知ったんですが、
ケラはもともと映画をやりたかったんですねー。

私は一時期「第三舞台」に夢中だったので、「ナイロン100C」の芝居も
何度か観たことがあるんですが、劇団を旗揚げしたのも、根底には
映画への想いがあったんですね。

その当時は単に「いろんなことやりたがる奇抜な人」だと思ってましたw

私にとって「有頂天」の歌と言えば、イコールと言ってもいいくらい

「BYE-BYE」

です。

まあ好き嫌いというより、たまたま自分が一番邦楽を聴いていた時期に
流れていたって感じですけど。

でも、改めて聴きなおしてみたら、
あの時代のニオイプンプンで、結構いいww

自分の想い(=映画)があり、その「核心の部分」にせまるために、
バンドやら、アートやら、レーベル運営やら、演劇やら、
様々な方向からアプローチをする。

アーティストならまだいいけど、普通の社会で同じことをやったら、
事情を知らない周りから見たら、
「こらえ性のないやつ」
「落ち着きのない人」
と、思われかねないかもね。

でも。
結局。

周囲の雑音はどうでもいいんじゃないかと。

たとえそれが、一般的に褒められたもんじゃないことであっても、
自分の中で納得のいく道を「進みきる」ということも、
ひとつのスタイルだと思います。

その結果、シアワセでないかもしれないという
リスクも背負って前進しているわけですから。

件の新人ちゃんにも、ひとことでいうなら、
これからの人生を「楽しく生ききって」ほしいもんです。

…ま、ケラにいたっては、最終的に 緒川たまきと結婚 ですからねー。

勝ちっすよ。勝ちww


2013.07.01