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- 2015.03.23:第17便「おカタいのにユルい宮城県庁」
- 2014.04.21:第16便「古き佳き仙台市役所」
- 2013.08.19:第15便「標高1135.3mの村のトイレ」
- 2013.06.24:第14便「長野県上田市役所」
- 2012.02.14:第13便「東京都庁のトイレの落書き」
- 2011.09.02:第12便「なでしこリーグの試合」後編
- 2011.08.26:第11便「なでしこリーグの試合」前編
- 2011.08.19:第10便「東京駅の、トイレの、落書き。」後編
- 2011.08.12:第9便「東京駅の、トイレの、落書き。」前編
サブ・コンテンツ
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- 2023.03.04:[Radio] walkin’ to the beat everlasting⑥
- 2023.02.26:[Radio] walkin’ to the beat everlasting⑤
- 2023.02.25:[Radio] walkin’ to the beat everlasting④
- 2023.02.19:[Radio] walkin’ to the beat everlasting③
第3便「没個性と、荘厳。」
バンテリッチ
ジギッチ
ヨバノビッチ
クラシッチ
ミリヤシュ
スタンコビッチ
コラノフ
イバノビッチ
ルコビッチ
ビディッチ
ストイコビッチ
これが何を示しているか瞬時に分かる人、私は無条件に好きになってしまいそーである。
おお、あの100%四面楚歌の岡ちゃんバッシングからコロっと急転、日本全国岡ちゃん大讃辞へと偏向した、あらあらあんた達発言無責任ねそれじゃ岡ちゃん本人相当カワイソーよ、のサッカーワールドカップ南アフリカ大会における、セルビア代表の基本メンバー11人の名前、なのである。
とにかく。
東欧のある圏内においては、○○ッチとゆー苗字ばっかしなのである。11人中9人だもの、だもんでほぼ8割のセルビア人は○○ッチなわけよ。
当然「整いました」のネヅッチもいるだろう、チビの相方がいるヤベッチなど最早著名であろう、金持ちだがあばずれのリッチビッチ、びっくりしたなあもうのドキッチ。
私なんかは鎌田浩宮ゆえミヤッチと呼ばれるだろう。
「ミヤッチ、今日のライヴはトランキルッチ?それともブーテンッチ?どっちのバンドでやるっち?」
と質問され、答えようとすると何故か我が家の杉山似の東欧人に
「言わせねえよ!」
とすごまれるのだ。
嗚呼、トイレに戻らなきゃ。
相変わらず落書きは見つかりづらい。
官公庁のトイレはとにかく綺麗で清潔で古くなくて、落書きする気をそがれるのか、落書きする余裕もないほど現代人の心は苦しんでいるのか。
つー事で夕方近くになり、辿り着いたのは都税事務所。
税金か。
くびになった会社で、もう亡くなった前の社長が、私にボーナスを50万とはずむらしいと相成った。
しかしですね、コイズミ政権のある頃から、ボーナスにも各種保険・所得税・地方税が引かれるようになりやがって、トータルで2割も引かれた。
つまり40万円ですよ。
働き損ですわ。
イチローの気分ですわ。
成績優秀社員が、太陽を盗んだ男に変身する3秒前ですわ。
もー、なんなら自分で落書きしますさかいに。
と、怒り肩でトイレにイン、大便のブースへイントゥー!
すると。
こんなもので都税事務所とダック引越しセンターが癒着してるとは惑わされることもないけど、ちょびイージーだよね。
クレーマーじゃないから私何も言いませんが。
で、各階のトイレを注意深く回ると・・・。
やった!
あった!
しかも、かなり典型的な落書きですねえ。
私もドラえもん、描くの得意です。
私の世代になると、酒の席に子供を連れてくる人も多くて、子供が所在なげにポツンとしちゃっていると、ドラえもん描いてあげるんです。
すると、ほぼ100%喜んでくれるねえ。
そこからは、もー、目線一緒のお友達。
楽しく遊んで過ごします。
…しかしこれを描いたオトナは、トイレで童心に戻ってていいのか?いいか!がしかし!
その横にはこんな落書きが。
あー、もー、典型的過ぎる落書き。
正に、没個性。オトコってやーねー、とは思わないが、オトコって頭悪いなー、つくづく思うこのひと時。
で、落書きを見つけた喜びと、一抹の物足りなさをどうにもできなくて、このすぐそばの神社へ。
こんな所にこそ、イカシた落書き、ないものだろーか。
有名な神社だから、トイレも立派だ。
して、入り口は。
いや、ご参拝はしてません。
ジョン・レノンが
「神なんていない」
と教えてくれたので。
でも、中、入れさせて下さいな。
お、まだ訴えかけてきますねえ。
「都税は 支払いお済みですか?」
みたいな。
でも、神社って、基本的になごやかな空気に包まれているから、この張り紙からも圧迫感は感じないんです。
もはや「清浄」の連発ですが、荘厳さをいくら強調しても、辺りは心地よい静けさ、鳥のさえずり、老人の足音。
ドキッチにはなりません。
荘厳さを強調しなくとも、戦争のない平和な世の中で、サッカーでも楽しめれば、それでいいの。
これ以上経済成長がなくとも、軍事費とか思いやり予算とか、ヘンなことに税金が使われないで、弱者のために税金を使ってね、神社のお祭りで、いまどきありがちな町内会のおじさんの出店ではなく、アヤシゲなテキ屋のおじさんからわたあめ買ってさ、それが平和ってやつなんじゃないかなあ、ねえ、税務署の落書きさん?
つづく
2010.08.05