2012年6月29日(金)も、首相官邸前、行ってきたど!

取材/撮影/文・鎌田浩宮

参った。
PC関連の不調で、たんまり撮ってきた写真・映像が、一切アップできない。
原発推進派(スイシンジャー??)の仕業と言いたいところだけど、そうじゃないみたいです。
ゴメンね!

とにもかくにも、ニュースは即時性が大事。
なので、写真・映像は後回し、とりあえず文字だけでお伝えします。

しかし!
早朝4時過ぎに、PC担いで三軒茶屋ピカソ(ドン・キホーテの姉妹店)へ行き、店員さんに診てもらい、無事、写真・映像のアップ成功。
なんて親切な店員さんなんだ。
ありがとう!

ノダも、見習うよーに。

 抗議活動開始時間の午後6時少し前に、首相官邸前の最寄駅・国会議事堂前駅に着きました。
が。
先週と同じく、電車内は空いていたのよ。
ありゃりゃ今日は天気予報も雨だったし
(実際は晴れた。善きことを行なうのに天候も味方するのだ)
福島第一原発から風に乗って放射性物質が飛散するというツイートも多かったので、人が少なかったらまずいな、ちと心配だった。

ホームに降りると、一緒に子連れのママ友たちも一緒に降りた。
よくよく見ると、この駅はネクタイ・スーツ姿の男ばかりのはずなのに、子連れのママをちょいちょい見かけるではないか。
国会議事堂前駅で降りて、用事のある子連れなんて、1つの理由しか、ない。
子供とパパの2人連れというのもいるのが、いいなあいいなあ!

 

たった
1
週間。

全て
が、
前回

違う。

 

改札を出ると、待ち合わせをしている人でごった返している。
これ、先週は少なかった光景。

主催者のスタッフが、改札から階段を昇り地上に出るのに、最寄りの3番出口は人でふさがっているので、2番出口から出るよう案内をしている。


これももちろん、先週には見られなかった光景。
しかも2番出口への階段には行列ができ、既に前へなかなか進まない状態。

地下鉄のトイレにも、男女とも行列ができている。

全てが、先週ではありえない状態になっている!
早く取材をしたいので、4番出口から地上に出る間際に、河野太郎とすれ違う。
あれ、あなた、地下鉄で帰っちゃうの?

 

地上に出た。
人の多さ、
人が多すぎて人波が前に進まない度合い、
「再稼働反対!」のシュプレヒコールの迫力、
全てが既に、
先週の午後8時・閉会直前のピーク時のような喧騒になっている。

相変わらず、路上の取材陣は少ないんだが、報道だろう、ヘリコプターが3~5機飛んでいる。
バリバリとうるさくて、戦時下のよう。
今日は広瀬隆さんもヘリに乗って、レポートをしているらしい。

さらに先週よりすごいのは、通りの向かい側、車道を挟んで向こうの歩道も、デモに来た人で溢れかえってる。


こんなの、先週はなかった。
そしてこの向かい側が、1時間半後にとんでもないことになるとは…。
多少は、予測、できてはいたんだが。

 

開始
直後
で、
前回

45000人

超えていた
のでは
ないか。

 

歩道が細いので、列に抗って歩くことはできない。
かと言って、子供が押し潰されて泣いてしまうほどではない。
主催者が首相官邸前から、後ろへ後ろへと人を誘導をする巧みさは、献身的で本当に素晴らしい。
これが、労組でも政党絡みでもないのは、見事としか言いようがない。

そんな僕の前は、女子高生2人が制服のまま歩いていて、このデモの最後尾を目指している。
偉いぜ、学生!

前回も説明した通り、首相官邸前は特に広場になっているわけではないので、公道に沿って後ろへ後ろへ回るしかないのだ。
しかし既に先週のピーク時のような混み具合。
ようやく最後尾まで行った時点で、確信。
確実に6時~6時半の時点で、前回の45000人に近い数になっていたと思われるのよ。

この映像は午後6時半頃、道路を挟んで官邸を目の前にしたデモ最前列の様子。
人の多さで、撮影が劣悪なのは許してちょ。
熱気だけでも、感じてくれれば。

今日は、前回来ていた十数人の再稼働賛成派たちも来ていなかったです。
これだけの人数、さすがに、恐れをなすよなあ。

最前列では、様々なゲストがメガホンでスピーチ。

団体名は不明だけど、欧米系の外国人のスピーチは迫力があった。
デモに慣れてる。
怒りをあらわにするのが上手い。
簡単に言うと、「ロック」っぽいんだよね。
手垢のついた「演説」じゃない。

そういえば、今日の参加者は、外国人も多かった。
東南アジアの言語で書かれたプラカードを持った人も見かけた。
皆、怒ってるんだぜ。

社民党党首の福島みずほも、「演説」。
でも、主催者に意見するつもりは全くないんだけど(とにかく今は主義主張を超え、団結することが大事だからね)、政党絡みの人に、スピーチはさせない方がいいと思ったなあ…。

国会議員は、我々の血税以上の奮闘をして、国会の中でこそ、死ぬ気で政府と闘ってほしいのだ。
僕らは、どんなにあがいても、国会の中にさえ入れないのだから。

しかも、大飯原発再稼働に限らず、311以降の脱原発に関する社民党のダメさに、僕は呆れているのだ。

非常に聞き取りにくいですが、地図で状況を説明しています。
地図左側が首相官邸。
その向かいがデモの最前列。
道路をぐるっと回って、1周が約1㎞弱。

さて、フェイスブック等で懸念されていたのは、かなり政府側が我々の力を脅威に感じ、今回は警察が高圧的な態度に出るんではないかという事。
しかし、結論から言うと、いい意味で目を疑うほどに、常に敬語、我々に手を触れることもなく、穏健なままの2時間でした。
マジ、行列のできるラーメン屋の親切な店員さんよ。

 

遂に
車道

占拠
した。

 

そして先週同様、列は膨れ上がり、警察が車道の一部をデモに提供。
それでもデモに参加する人数の方が圧倒的に多く、一向に列は前に進まない。

そして、午後7時過ぎだったろうか。
通りの中央分離帯で撮影をする、いわゆる自分発信型メディアの人々で一杯になる。
この写真の、左側の列が、それ。

そして、通りの反対車線側のデモ隊も、遂に車道をはみ出し始める。
両車線が連動し、遂に主催者の誘導を振り切って飛び出し、人が車道全てを埋め尽くしてしまった。

車は一切、通行できなくなった。


(と言っても、午後6時の段階から、反原発のメッセージを掲げた団体や親子連れの車の往来もちょくちょくあったんだけど。この写真のように、すれ違うたび合図を交わしたりして、アラブの春っぽいんだ。この感じ、いい)

その映像。
反対車線の2車線を、臨時的にむりやり往路・復路にしたのもつかの間、映像終盤、ダムが決壊したかのように、反対車線に人がなだれ込み、遂に道路の全てを占拠。
歓声があがる。

よくここで警官が強権を発動しなかった、ほっとしている。

車道に飛び出したのは、いまどきの大学生風情というか、初めてデモに来ました、という人たちと見受けられる。
彼らは、311直後のデモで逮捕者が出たりしたことを知らないんだろうか。
さらには、数十年前、この目の前にある国会議事堂前のデモで、警官のこん棒でぶん殴られ、死者さえ出たことも知らないんだろうか。

確かに、ノダのクソ野郎は法を犯す、いやそれどころか生存を犯す犯罪行為をしている。
だから車道に飛び出すくらいなんだ、となるんだろうけど、主催者が真っ青になって心配しているのは、これをマスコミがどう悪く報道するか、ひるがえって来週以降も抗議活動が行なえるかどうかということだ。

午後7時半くらいかな。
最後尾。
子供が誘導の旗を振って、案内をしてくれている。
その向かいには親子連れのグループが、シュプレヒコール。
この子たちの声を無駄にしないためにも、「勝つ」ためのデモをしようじゃねえか。

最後尾とは言っても、どんどん人が来るので、果たしてここが最後尾なのかどうか判らない状況。

 

予定
より
早く
終わった
わけ
は。

 

結局、閉会の午後8時を待たずに7時40分頃だったろうか、主催者は抗議活動の終了を発表した。

官邸前には道をふさぐ形で機動隊の車両が数台横に並べられ、その前に警官が車の上へ登り、「皆さん主催者の方からのお話がありますので、どうぞお聞き下さい」と丁寧に言っている。
そして、その眼前まで、僕らの人波が迫っている。

「今日は10万人集まったかも知れません。でも、それだけでは何の効果もないのです。来週以降も継続することが大切なのです。我々は土下座してでもお願いします。どうぞ道を開けて下さい」
主催者のメガホンは小さく、周囲15mほどしか聞こえていないだろう。
主催者を信じ、帰路につく人、帰ろうとしない人。

8時過ぎだったか、車道は解放された。

 

遂に
テレビ
各局
が。

 

エプスタ執筆のため急いで帰宅し、テレビのニュースを見てほっとした。
テレビ朝日の報道ステーションはデモ隊に至極好意的。
親友からの連絡からだと、遂にNHKもニュースで報じたそうだ。
TBSのニュース23でもかなりの時間を割いて報道。
あのフジテレビでさえ。
でも、フジが今日の動員を、前回より増え11000人でしたと言ったのには大声で笑った。
野鳥の会でも雇ったらどうなんだ?

でも、フジ以外が動員数を報じなかったのはよく分かる。
主催者も把握できないほどのカオスな状況だったのだ。
先週は、30分ごとに動員数の発表があったからね。

 

結論から言えば、好意的な報道、警官も大人しく、逮捕者も出ず、まずは大成功と言っていいんだと思う。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5068612.html
これを読むと、主催者発表で20万人動員、とあるじゃないか。
あとは、先にも書いたが、フェイスブック等で様々な人が懸念しているように、警官が強権を発動しないようにすること。
主催者には、嬉しい悲鳴か。
いや、僕ら自身が嬉しい悲鳴とせねばならないために、敵よりも賢く、狡猾に、よく考えて行動しようぜ。
敵は、20万人という前代未聞の数に、相当イラついてやがるだろうからな。

この子も、懸命に「再稼働反対」とメガホンでシャウトしていた。
その事を、無にしてはいけない。

来週は、1つのポイントとなるような気がする。
ぶっちぎってやろうぜ!


2012.06.30