私の2016年の10大ニュース 長山和夫編

新春恒例
連載企画、
私のだけの
10本です。

毎年、エプスタインズはこの企画からスタートです。
世の中の出来事と、自分の出来事をごちゃ混ぜにして、自分にとっての去年の10大ニュースを決めるという、ドクダンとヘンケンに満ち満ちた企画です。
まず1回目は、鎌田浩宮の親友にして国際貢献と、国内の地域貢献に尽力し続ける長山和夫ちゃんの登場です。
それでは、張り切ってどうぞ!

ヒーローは求めない2016

容量と感度が怪しくなってきている1969年製の頭脳と精神に、2016年の出来事として、強く印象に残ったこと、あるいは記憶に留めておきたいことです。
10大ニュースと言うお題でしたが、10と言う数字にとらわれず、また順位も関係なく挙げたいと思います。

私は、安保法制、沖縄基地問題、原発再稼働について、現政権の考え方に反対です。
なので参院選の結果はとても残念でした。
2016年も、平和の実現の仕方について、十分な議論が出来なかった年であり、社会がそういう議論をしっかりしていくために、自分自身は何が出来たのか考え続ける年であったと思っています。このことは、毎年毎年心に刻みたいことでもあります。
武力に頼らない平和の維持・構築を進める政策であるべきと考えますが、そのことは、政府や国会よりも、身の回りを含め、社会に対して訴えかけていかなければならないのだと思いました。
一度選んでしまった政治家は、世論によって根本的に考えを改めることはないでしょうから、政治家を選択する有権者に訴えかけて選挙結果で勝負するしかないんですよね。
当たり前のことですが、その思いをより強くしました。
では、武力に頼らない平和維持の方法をより高度なものにし、徹底して追求していこうと言う考えを、どうすれば社会の中に、世論に醸成できるのか、どういう表現方法が受け入れられるのか。
考え続ける年でした。

2016年は、防災についても改めて考える年でした。
今年は、熊本地震で、熊本大学の留学生の避難に関わったり、途上国の行政官を対象とした防災教育の研修を企画したり、国内外の高校生を対象とした防災教育のイベントを企画したりしました。
自分の立場ですべき、災害への備えを改めて意識した1年でもありました。

心に残ると言う意味では、やはり二人の息子の成長です。
2016年は、上の息子が大学を卒業し、就職をした年、下の息子が小学校最後の年、三人で夏休みに長瀞でラフティングをした年でした。
子どもたちにとって、将来振り返った時、2016はどんな年だったと映るでしょうか?

一個人としては、高知県に何度も仕事でいき、沢山の素敵な人と出会ったことも心に残ります。
高知県黒潮町、とっても良いところですよ。
感銘を受ける人との出会いは私の2016を美しく彩ってくれました。

今年好きになった曲は、日食なつこの「跳躍」でした。

「一体全体何してんだ
そんな場所で何を待っているんだ
相手は人間なんだから
口に出さなきゃ分かりあえない
一進踏み出す勇気だったら
そんなのは後からついてくんだ
今こそ人混みの中へ飛込め
尻込みさえ引き連れて」

長山和夫

うーむ。
さらりと書いているが、和夫ちゃんはなかなかに難しい事を書いている。
国会前や首相官邸前に行ってデモをやるのもいいが、有権者に訴えかけていかねばならないだろうと、和夫ちゃんは言う。
でも、有権者へ自分の主張を伝えるというのは、デモを行うことよりも、地道で、面倒で、方法論も確立されていないものだ。

例えば、和夫ちゃんが現政権に反対している安保法制、沖縄基地問題、原発再稼働。
これらについて現政権の考えに賛成している人というのは、職場や、学生時代の友達や、地域コミュニティや、自分の子供のPTAや、至る所に沢山いる事だろう。
そういった人に対し日常生活の中でテーマを投げかけ、日常生活の中で議論を高めていくというのは、非常にしんどそうな気がする。
日本では「政治と宗教の話はするな」という暗黙の了解が強く広く浸透している。
それでも、半径3mの傍にいる人から対話を進めていこうというのであれば、そのしんどさも敢えて乗り越えていこうというものだ。

そのように1人1人へ個別に訴えていくのではなくて、メディアなどを使って不特定多数の有権者に訴えていくというのは、例えば弱小ウェブマガジン・エプスタインズでも行なっているようなものだし、様々な人が行なっている事だ。
しかしこれも手詰まりである事は、参院選で自公が2/3に達してしまっている事からも分かる。

個人へ対しても、多数へ対しても、僕が、和夫ちゃんが、皆が、模索し実践していかねばならない。

鎌田浩宮


2017.01.04