2013年11月6日(水) Shelter Song 

文・弥生

仕事がら(会社柄?)
この時期は、毎年いわゆる
「就活生」と呼ばれる若者達
を見かけることが多いです。

濃紺のリクルートスーツに身を包んで足並みそろえて移動するその姿は、
ハッキリ言って気持ち悪いわけですが、それはそれで人生の中で必要な
時間だったりするのかなーとも思ったり。社会っていうのは「右へならえ」
をやらなきゃいけない時期があるからね。

私の時代だと、「青田買い」なんて言って、
優秀な若者を就職活動解禁前に先行してGETする風習があったりもしたけど、
今はそういうことは問題になるからNGなのかしら?

しかーしっ!

私は久々に、「青田買い」したくなっちゃう期待の新人バンドに
出会いました。

TEMPLES(テンプルズ)

です。

昨年「シェルター・ソング」でデビューした、
ノエルなんかにも絶賛されているというUKのサイケデリックバンド。

なんてったって「サイケデリックバンド」ですよ!あーた。

昨今の音楽はカテゴライズの難しい、そしてアーティスト本人達も
「型にはめてほしくない」という凝った傾向のものが多い中、
もう、そうとしか言いようがないくらい直球の「サイケ」です。
一切の変化球なし!

…突然話が飛びますが、私はクライミングをやってまして、
クライミングの世界には、「フリーであることの美しさ」を追及する
人達がいるんですね。
最低限の道具で、とにかく自然を傷付けず、
よりナチュラルな状態の壁を美しく登りたい・・・。そんな感性。

基本的には「登れる」ことが評価される世界なわけですが、
ただ登れるだけでなく、その「スタイル」を追及する人たち。

ストライプス(ホワイト兄弟のほうの)が出てきた時も思ったんだけど、
このテンプルズにも、そういう

古いとか新しいとか、月並みだとか斬新だとか、そういう外野の声にとらわれず、フリー(あるがまま)な音楽を思った通りにやりたい

という強い想いを感じます。

昨年すでに初来日を果たしている彼ら。

私はすでにフジ&サマソニの2大夏フェスのいずれかに
ブッキングされるんではないかと目論んでいるので、
今からきっちり予習しておこうと思っております。

夏フェスの頃には、件のリクルートスーツの子たちも、
それぞれの個性が出てくるんですかねー。


2014.02.14