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福島県相馬市のダチからの便り 第10便
担当/文・鎌田浩宮
結果的に、再開後も
割合地味ぃなアクセス数の前回、であったが、
読んでくれた東京の友人が、感想を送ってくれたんです。
この、相馬の「ダチ」とは、全く面識のない友人。
以下、お読み下さい。
妹さん3週間で、相馬に戻ったんだね。
避難所でのボランティアの様子だとか
これからの事への不安だとか
やっぱり友だちに語るから、気負いも何もなく
率直な言葉で綴っているんだろうなあと思いました。
赤ちゃんの事の不安はね、でもね、親が心配しすぎて
辛くなって心が壊れたら、もっと大変だとも思うのです。
私も、震災数日後、知人から、
放射能の雨の情報だの、その危険性だの、
避け方だののNPOからの情報を
いろいろメールで送られてきて、
そして、東京の浄水場から放射性物質が
とか言われた頃でもあったので
余計にイヤだったんだけど、
こんな情報、そこら中に溢れてるんだよ、
情報よりも安全な水くれよ!
こっちは必死で育ててんだよ
的な気持ちになったんだよね。
多分、私も半ばは思考停止状態だったと思うんだどね。
放射能だけじゃないんだよね。
この社会が創り出した化け物は。
思えば、
いろんなゴミやら何やらがくすぶってる山の上で
ちびっこたちが走り回っていた
マニラで世話になったスラムの景色を思い出す。
それぞれの社会に生まれ落ちた時点で
子どもたちは大人たちがつもり重ねた
理不尽や不条理の中で
暮らしていくんだなあと思いました。
だったら、
徹底的に、イヤなものはイヤだと言っていこう
という思いはあらたにしつつ
ゆるゆると気持ちが無理じゃない程度に
生きていこうと思ったし、
こんな社会にうんじゃって、娘にもごめんよと思いつつ
でも、こんなもんなんだな、人間のやることは、
とも思ったりしてる。
私の友人で子どもと一緒に高知に移住した子もいるし、
その行動力には感嘆したし、
年末に久しぶりに東京で再会した時の彼女の笑顔は
多分、その選択が彼女にとって一番心地よかったんだな、
と思えたから嬉しかった。
それぞれが、
自分の心地よさを大切にできる選択ができるといいな
と思ったよ。
先日の明治公園の脱原発6万人集会の時に
避難するも地獄、残るも地獄
マスクするも地獄、マスクしないも地獄
みたいな事を福島の人が言っていて、
それこそが、一番しんどいなあと思いました。
なんて、朝から長々書いちゃった~。
そうなんだよなあ。
妹さんの心情を、よく理解してるよなあ。
「情報よりも、安全な水をくれ」だ。
感想、ありがとう。
よかったら、他の読者の皆さんも、感想下さいね。
さて、「ダチ」、杉本敏之君との再会の続き。
.
「で、相馬の近所の月給13万円の介護施設で働きだしたんだけど、やはり安すぎてね。人間関係もうまくいかなくて、そこは辞めちゃったんだよ」
ええがやええがや。そんな人の足元見た施設、辞めちゃってええがや。
「で困ってたんだけど、職安で、宮崎県の農場ってのを見つけてね。11月から、そこにいるんだよ」
あがや!一昔前から流行ってる、Iターン就職ってやつ?
「いや、被災者向けに、宮崎県が斡旋してくれてるんだ」
へえ、そういうのがあるんだ?でも何でまた宮崎県がそんなありがたいことを?
「数年前、宮崎県は口蹄疫被害があったでしょ。それで日本中から宮崎へ義援金が集まったんだ。それで、そのお礼に被災者へ仕事を、という事らしいよ」
そりゃ知らなかった!そういうの、国が先頭切ってやってくれりゃ1番のになあ。じゃあ、杉ちゃんへの給料は誰が払ってるの?
「県が払ってくれてる。17万くらいかな」
ああ、それなら農場の人達も負担がなくていいわけだ。17万で足りる?
「うん。昔学校の先生が住んでいたらしい一軒家に無料で住んでいるし」
住居無償貸与なんだ。1人暮らしなら快適かな?
「テレビもないし、寂しい時もあるけど、農場の人が皆親切で。『震災は大丈夫だった?』って心配してくれて嬉しかったよ」
しかし杉ちゃんには、この後も話があったのだ…。
この記事、1月31日(火)につづく・・・
2012.01.24