“Endless Transit” 第4便 「なめんなよ、ニッポン!」

グワシっ!

花粉の飛散が多い時に鼻水と目の痒みが激しくなりまくりますが、
絶対に花粉症ではないYAYOIです。

私は、日本で働くしがない勤め人としては
限界のところまで旅に出るわけですが、
海外を旅して感じるのは、皮肉な事に「日本の良さ」だったりします。

特に海外に在住している時は、
日本の問題点と同時に、日本の素晴らしさを改めて感じる機会が
モノスゴク多かった。

日本人は、列の後ろに並んでいる人を気にせず受付で長居したりしないし。
原則として、他人に迷惑かければ「すみません」と謝るし。
公共の施設をキレイに使うし。

確かに、日本には「NO」と言えない弱さはあるけれど、
そういう弱さと、他者への労わりは表裏一体な部分があるしね。

あれですな。

付き合ってる時は、どーにも腑抜けで「優しいだけが取り得」な男だったけど、
別れた後で“やっぱイイヤツだったよー! 別れなきゃ良かった~!” と、
後悔する的な(笑)。

・・・・で。
話が飛ぶようだが。

今回の、未曾有の大災害となった地震。

信じられない数の方が亡くなり、信じられない数の方が
避難所生活を送っている。本当に言葉が出ない。
何を書いても今は虚しくなってしまいそうなので、
事実関係についての想いはココでは書かない。

地震当日、たくさんの人同様、私も徒歩で家路に着いたわけだが、
その後は一晩中、滅多に観ないテレビに張り付いていた。

と同時に、BBCやCNNなどの海外メディアのサイトやツイッター、
海外メディア情報を日本語で掲載した、いわゆる「まとめサイト」
等を相当マメにチェックしていた。

海外メディアの日本情報は、実はとても早いんだよね。
事実、津波直後の映像など、国内より海外メディアが
先んじて公表したものもあったくらいで。

海外メディアも、国内同様震災直後はショッキングな津波の映像や
被災地の様子が中心だったけど、数日たってかなり増えてきたのは
「日本てスゲーぞ!」っていう論調のコメント。

今回の地震はM9.0。世界でも類を見ない規模だった。

これだけの規模の地震で、大きな被害がないはずがない。
でも、「日本だったからこそ」この程度で済んだのだ・・・という論調が
海外で多数出ているようなのだ。

そして何より、これだけの規模の災害時にも
人々が冷静に、支えあって生活している事に驚きの声を上げる国が
たくさんある。

「壊滅的な地域が多い中、略奪や奪い合いなどがまったくなく、
 人々は商品を持っておとなしくレジに並んでいる。これは驚愕の風景だ」

「外国人のいる避難所では、英語や中国語の掲示もいち早くされている。
 有事に、外国人にここまで配慮できる国は他にないだろう」

「飲食店で食事中に被災。多くの人がそのまま店外に逃げたが、
 ほとんどの人が後から代金を払いに戻ってきた。
 この姿を見て、我々(外国人)は絶句した・・・」

「間引き運転により蟻一匹通れないほど混在した車内で、
 老人に席を譲る若者。これが日本人なのだ」

・・・・各国のサイトに掲載された
これらのコメントや記事の数々。

見たか! これが日本の力だ!! と声を大にして言いたい。

確かに、パニックから犯罪やトラブルが起きている場所もあるし、
悪質なデマが出回ったりもしてる。

福島の原発のニュースで、東電の人に詰め寄る記者なんかは、アホすぎて
「なんでオマエが被害者ヅラ!? 国民の代表ヅラ!? 無意味な事すんな!」
と言ってやりたい。

しか~しっ!!
どっこい日本は生きている。

そして、こーゆう時に日本を支えているのは、実は社会的にはいわゆる低層に
いる人だったり、見た目「ヤンキー?」ってな若者だったりする。

一番頼りにならないのは

 「他人に後ろ指さされない学歴を経て、これまた後ろ指刺されない仕事をし、
 そこそこの収入を得、平均的に結婚し、子を持ち、ウン十年ローンで家を買い、
 行動する勇気もないくせに、会社帰りに訳知り顔で社会に管を巻く」

・・・そんな人達だ。

余談だが、私自身、半年ほど前に駅である困った出来事が起こった時、
最終的に助けてくれたのは、女性だったり、若者だったりした。

その様子を見て見ぬふりして足早に過ぎ去っていくのは、
決まってそういう「後ろ指さされない」事だけが誇りのサラリーマンだった。

未曾有の被災状況の中、様々なイベントも中止になっている。
私も、楽しみにしてたライブやらイベントやらがことごとく中止になった。

もちろん「安全面の保証ができない」「交通網が確保できない」
などであれば、中止もやむなし だと思う。

でも、もし中止の理由が「不謹慎だ」なのであれば、
それは私はまったく違うと思う。
むしろ、そういう時だからこそ、張り詰めた心を潤すことが必要だし、
しっかりとした経済活動をすべきなんじゃないの?

そういう「不公平だ」「不謹慎だ」などとショーモナイ声を上げる人が、
買占めなどの愚かな行為に走っていると思えてならない。

そんな「国民の代表・国民の平均は私だ」なんて顔をする
ヤツらの声になんか惑わされるな!

外から見る美しい日本、外国人が絶賛するCOOLな日本の姿は、
本当は誰が作り上げているのか・・・・見せてやろうじゃないか!!

【Photo Collection】—————————————————————–

“こんな時”だからこそ、あえてユル系で。

北海道・稚内、白鳥が飛来することで有名な大沼湖にて。

白鳥しかり、イケメン・美人しかり、
「遠目で憧れながら見るからウツクシイ」んであって、
ここまで大量に、物怖じもせずにガンガン近寄って来られたら
有り難みもないっつーか。ね。

ちなみに稚内にある日本最北の旅館の名前は 「さいはて」。

その質素な佇まいは、真向かいにある無駄に立派な
全日空ホテルとの対比が絶妙で、
個人的にそのセンスが超~好きです。

vol4

2011.03.19