私の2014年10大ニュース 鎌田浩宮編

一部写真/文・鎌田浩宮

毎年恒例新春企画
「私が決める重大ニュース」
第2弾は
エプスタぽんこつ編集長
キャマダによるものです。
どうぞお読み下さい。

1位
映画「鎌田浩宮 福島・相馬に行く」ロードショウ。
舞天ライヴ「鳥と山」。

ここ数年喪中が続いたんだけど、今年は久々に、悲しい出来事を第1位にしないで済んだ。
映画というものは、完成までとても時間がかかる。
まずは完成したことが、めでたいんです。
ロードショウでは、相馬での先行上映を含め、全国8カ所を回りました。
今年もまだ、回ります。
旅らしい旅をしたのは、思い出せないくらい久しぶり。
バンドの方は、ドラマーTakahiroの骨折で年内開催が危ぶまれたけれど、ちゃんとできたのはさすが。
自画自賛です。

 

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2位
山田洋次監督と会う。

ココトラの打合せで松竹本社に行ったら、その日監督が珍しく来社されていて、しかも、同じテーブルでお話をさせていただくという、
勿体ないほどの幸運。
少しも偉ぶるところのない、しかも御自身の「男はつらいよ」に関して非常に冷静に客観視されている、素晴らしい方でした。

 

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3位
坂本龍一さん癌公表。
恵子おばさんも癌。

2001年の911以降の坂本さんの活躍は、坂本さんが10人いるんじゃないかと思うほど精力的なものだった。
坂本さんが「RADIO SAKAMOTO」で僕らの映画を取り上げて下さった直後、癌を発表。
僕らの映画を観て下さった頃は、既に癌を自覚されてたのかと思うと、
胸が痛い。
僕が小学2年生の時ビートルズを教えてくれた、實おじさんが他界して間もないのに、その妻の恵子おばさんまで癌になってしまった。
教授も、おばさんも、まだ若いのだ。

 

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4位
名護市長選稲嶺氏再選、沖縄県知事選翁長氏勝利。
それに比べて都知事選、衆院選のひどさ。

沖縄では大田知事が落選した後、かなり長い時期どの選挙でも、自公が勝っていた。
しかし、この政府の欺瞞と醜悪に気づいたのは、福島よりも先に、
沖縄だった。
都知事選。
僕は、都民を見限った。
脱原発派の候補者に投票しないのなら、もう東京に原発を造ればいい。
がれきも汚染水も放射性廃棄物も、全て東京に埋め立てればいい。
衆院選は絶好のチャンスだったのに、緑の党から立候補者が出なかったのは、なぜ?
応援しているのに、三宅洋平君は、何をくすぶっているんだろう?

 

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5位
ポール・マッカートニー再来日も全公演中止。

中止でも、5位です。
再来日が実現したら、もう絶対、1位です。

 

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6位
毎月小諸に通う。

ココトラに加入し、「寅さん全作フィルムで観よう会」のスタッフとして、
毎月行ってます。
上映後の、渥美清こもろ寅さん会館復活を語り合いながら呑むビールの、旨いことったら!

 

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7位
ロビン・ウイリアムズ自殺。
健さん、文太さん、赤瀬川原平さん、佐久間正英さん、藤井裕さん死去。

抜きん出た喜劇役者というものは、泣いた顔が格別に素敵なのは、ロビンも一緒だった。「ガープの世界」のロビン、笑っているのか泣いているのか分からない、表情。
もしやと思い、きちんとロードショウで、大きなコヤで「あなたへ」を観ておいて、よかった。
文太さんが「東京家族」を降板した理由を、今知る悲しさ。
赤瀬川さんの「デビュー作」でもあるハイ・レッド・センターは今でも色褪せない。
佐久間さんのように、僕は死の直前まで音楽をできるだろうか。
フジーユーのベースを今聴きたい、今はキヨシローとセッションしているんだろうけれども。

 

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8位
笑っていいとも終わる。
三軒茶屋シネマ閉館。
バラカン・モーニング終わる。

ピーター・バラカンさんが嗚咽を漏らしたことは、前回の放送終了の時にはなかったこと。
つらかったんだろう。
僕も、泣いた。

 

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9位
集団的自衛権の閣議決定とそれによる各自治体の自粛ぶり。

土佐電鉄の護憲電車も、さいたま市の俳句も、国分寺まつりの9条の会も、全て排除される。
現行憲法の肯定をできない国。
戦前はもう、始まっている。

 

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10位
ガーナ人強制送還中急死で東京地裁、遺族への賠償を命令。
警視庁のテロ情報流出でプライバシーを侵害されたとしてイスラム教徒の男女17人に賠償命令 東京地裁、管理ミス認める。

庶民レベルではなく、この国自体が排外主義、ヘイト主義なのだ。

 

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次点
大江麻理子結婚。
ハナちゃん、旅立つ。

友達の漫画家/イラストレーター・松本英子の飼っていた猫。
彼女の痛みは、愛読者全ての、痛み。
心より、お悔やみ申し上げます。


2015.01.08