EPSTEIN TALKS ABOUT FUTENMA#36「石垣市長選」

構成・鎌田浩宮

中央から
中央は
もはや

変えられない。
地方から
中央を
変えるしかない。

2014年3月2日、
自衛隊基地設立を賭け
沖縄県石垣市長選挙が
開票された。

 

 

結果は、
「石垣に100億円基金」
とばらまき応援に来た石破茂幹事長、
そして
「防衛省から何も聞いていない」
と争点をぼかした
自公推薦の
現市長が
圧勝した。

 

 

中山氏が再選 大浜氏に4022票差

石垣市長選は2日、市内各地で投票が行われ、即日開票の結果、現職の中山義隆氏(46)=自民・公明推薦=が1万5903票を獲得、返り咲きを目指した大浜長照氏(66)を4022票差で退け、圧勝で再選を果たした。大浜町と合併した1966年以降、保守市政が2期続いたことはなく、中山氏が難題だった鬼門を突破した。投票率は75・19%で前回(77・42%)を2・23ポイント下回った。

今選挙は、中山市政4年間をどう評価するかが焦点。告示後は防衛省が南西諸島の有人島で警備部隊の配備を検討していることが明らかになったが、争点にはならなかった。

選挙戦で中山氏は給食センター、食肉センター、全幼稚園での預かり保育などの実績をPRし、「若さ、実績、行動力」をキャッチフレーズに運動を展開。「景気回復の流れを止めるな」と訴え、自公の支持層のほか50代以下の世代を中心に幅広く集票した。

自衛隊配備をめぐっては具体的な候補地が浮上したが、中山氏は「防衛省から何も聞いていない」と否定。防衛大臣らも即座に「事実ではない」と火消し、影響を抑えた。

一方、大浜氏は2月以降、有権者と直接会って支持を呼びかける「どぶ板選挙」を展開。一部の保守層を取り込み、「市民党」を標榜(ひょうぼう)し、「市民が主人公の石垣市を取り戻そう」と呼びかけたが、有権者には浸透しなかった。自衛隊配備問題が浮上して以降、従来の革新色が前面に出てしまった。

(八重山毎日新聞 2014年3月3日朝刊)

 

普天間基地の
辺野古移設を
容認に転じた
自公推薦の
仲井真沖縄県知事
の例があるのに
なぜ
また
自公なんだろう。

 

「漁場尖閣 近づけない」 防衛争点 石垣市長選ルポ

尖閣諸島を抱える沖縄県石垣市で、安倍政権の離島防衛のあり方を争点に市長選が行われている。無所属で再選を目指す現職中山義隆氏(46)=自民、公明推薦=と、無所属の前市長大浜長照(ながてる)氏(66)の一騎打ち。本州から遠く離れ、中国に近い石垣島を歩くと、日中関係の悪化が住民生活に影を落としていた。 (後藤孝好)

石垣島は豊かな漁場に恵まれ、漁業が盛んだ。だが、尖閣諸島の国有化問題以降、日中関係が悪化した影響は色濃く、港近くで水揚げしたマグロをさばいていた漁師の大浜三貴さん(41)は「尖閣は最高の漁場なのに、危なくて行けない。状況は全然良くなっていない」と嘆く。

石垣島は東京から千九百キロ、那覇市からも四百キロ離れている。逆に中国までは五百キロしかない。安倍政権は中国の脅威を理由に、尖閣諸島周辺の防衛力強化を狙い、市長選でも、政府が目指す島への自衛隊配備計画と基地建設の是非が大きな争点になっている。

野党が支援する大浜氏は反対の立場。海の見渡せる石垣市街での演説で「国境のまちは、隣の国々と仲良くすることが大切だ。観光が盛んな石垣島に軍事基地はまったく必要ない」と強調。応援に駆けつけた無所属の山本太郎参院議員(東京選挙区)も「政府は軍備増強に走っている。右傾化する日本に地方からストップを」と訴えた。

これに対し、中山氏は基地建設に「私自身が誘致することはないが、話があればテーブルに着く」と理解を示す。米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古(へのこ)への移設も支持する県内で数少ない首長でもある。

政府・自民党は推薦候補が敗れると、基地建設が困難になるとして、てこ入れに必死だ。自民党の石破茂幹事長は、わざわざ石垣市を訪れ、尖閣諸島周辺で操業する地元漁業者の支援策として、百億円の「沖縄漁業基金」を二〇一三年度補正予算で新設したと強調。知名度の高い小泉進次郎復興政務官も投入し、異例の支援体制で臨む。

ただ、市長選で自衛隊配備の是非が声高に叫ばれるほど、不安が増す住民も多い。主婦の瓜生あやさん(29)は「自衛隊の基地を造れば、対立をエスカレートさせる。子どもたちのことを考えたら(新型輸送機の)オスプレイが飛んでくる島にしたくない」と訴える。

沖縄県では一月の名護市長選で、普天間飛行場の辺野古への移設反対を訴えた野党系の現職が勝利。石垣市長選の後も、沖縄市長選、名護市議選、知事選など地方選が続く。名護に続いて石垣市長選でも与党系候補が敗れれば、普天間移設を進めたい政府・自民党には打撃になる。

(東京新聞 2014年2月27日 朝刊)

 

 

尖閣諸島問題も絡めて
市民は
自衛隊基地を
容認したのか。
火に油を注ぐ
だけで
何も解決しないのは
目に見えているのに。

最後に
こちらを
お読み下さいね。

 

2月24日大濱長照候補応援演説 女優・吉本多香美さん
(全文)

こんばんは。吉本多香美です。
私たち家族は、311の次の日に子どもの命を守るため、車に家財道具をぜーんぶ積んで、南へ南へと、避難してきました。そしてたどり着いたのが4月の頭、この石垣で、今では4年目になります。子どもを産まなかったらきっと、この石垣には来ていなかったと思います。
私は子どもを産んで、子どもの命こそ本当に奇跡、神秘、神秘、子どもだけではなくここにいる一人一人みなさんの、存在そのものが神秘だということを実感しました。その神秘の命を私は本当に大切にしたいという想いがわき上がっています。
でも、私たちを取り囲んでいるこの社会、政治は私たちの命を大事にしてくれていますか?

私たちは、震災から子どもの命を救う為に家族と離れて、生活の基盤を捨て、この石垣島で新しい人生をスタートする覚悟をもってこの島で生活しています。今でも15万人の人が、避難生活を余儀なくされ情報もままなりません。そして、今原発はどうですか?汚染水ダダ漏れ!収束の目処も立っていません。なのに現政権は、再稼働ありきで政治を進めています。原発は、私たちの命を本当に守ってくれていますか?
怖いのは、秘密保護法と、国家安全保障基本法、これがもう通ってしまって私たちは、国が戦争する準備をしているように思えてなりません。
私が、この子どもが、生きてるうちに、徴兵されて、戦争に徴兵されるかも知れないという、そういう危機感をものすごく抱いています。それは私一人だけではないと思います。戦争は私たちの命を守ってくれますか?私たちはあの原爆から憲法9条を学んだんですよね?唯一無二の戦争しない国になったんじゃないですか?
尖閣もそうです。私は、尖閣は中国も北朝鮮も、韓国も日本も、国が対立を意図的に作り出してるように思えてなりません。そしてその後、軍需、武器にまわすお金はとても増えたと思います。

対立して利益を得るのは軍需利権者だけです。市民は、社会保障費が減って、増税に苦しみます。これは日本だけではなく、双方の国の市民が、被害を被っています。対立をするのではなくて、日本だけが軍縮するんじゃなくって、中国も、北朝鮮も、台湾も、韓国も、日本も同時に軍縮すれば、その軍費のお金を私たち生活の、社会保障や教育や…社会保障にまわせるんです。私たち市民が、幸せな暮らしを得ることが出来るんです。そういう国が、真っ当ではありませんか?ね?
国と国が対立していても、私たちが市民がほんと、仲良くなりましょう!何を言ってるの?国が仲良くさせてないけど「私たちはこんなに幸せだよ」「こんなに元気だよ」「こんなに仲がいいんだよ」って。そうすればその民意から国を、政策が少しは変わるかもしれません。

私は何しろ、この本当に安全な、美しい唯一無二の石垣島に子どもの命を守る為に、移住して来たんです。それなのに、今、自衛隊を配備する?そしたら私たちもう行くところありません。子どもの命をどうやって守れるんですか?
みんなが心を癒しに来るこの島に自衛隊は要りません。もっとみなさんリアリティをもって想像してみて下さい。自衛隊が来るとどうなりますか?どうなると思いますか?オスプレイ来ちゃいますよ?いいんですか?
私は子どものこの空の上を、石垣ブルーの美しい空と美しいままにしておいて欲しいんです。

そう、だから、本当に子どもの命私の命、私たちの命を、心から守って政治を行ってくれる、大浜さんに期待をしています。どうか私たちの命を守って下さい。そして私たち母親の言葉を聞いて、私たちの気持ちに寄り添う、そういう政治を行って下さい。
どうぞよろしくお願いします。

 

 

またしても
沖縄は
自民党に
だまされるのだろうか。
エプスタは
これからも

注視していきます。


2014.03.03