エプスタ執筆者が選ぶ、2010年ミニシミニュース;戦闘的ゴジラ主義者選

日本で唯一、お正月気分をプンプンに残しているウェブマガジン・エプスタでぇございやす。
このまま…「365日がお正月」計画を、断行し続けますよ。
まだまだのんびりいきましょ。
お雑煮と栗きんとん食べて、駅伝を断続的に見続けましょ。
経済がじぇんじぇん立ち直らないのは、成長を終えてしまった先進国全てに当てはまる道程なんだから、ね。

さて今回は、「二番館へ走れ」を執筆し、僕の小学校からの友人である、戦闘的ゴジラ主義者による10大ニュースです。
が。
さすが彼、野放図に書き殴ってますねえ。
でも、この長文を読むと、僕の選んだ10大ニュースとは異なるんだけど、なるほどおと合点のいく、僕のとシンクロナイズドしているチョイスである事に気づきます。

それでは「エプスタの池上彰」によるチョイス、読んでみて下さいね。

 

順位はないし、十個もない。

●自己破産確定
 自分の私的な話で他人に話す気になるのはこのくらいだ。父から継いだ会社を整理して借金返すあてもないので自己破産手続きをしていたが、それがやっと終わった。ほぼ一年かかった。本人はかけらも傷になったとは思っていないが、なかには説教始める輩がいてうんざりする。自己破産が「傷」なのだとしたらそれは説教しているあんたが傷にしてるんだよ。そのくらい気付けよ馬鹿。

●キルギスの大統領選挙実施
ここに挙げては見たが、その後を追っかけてもいないし普段から特別キルギスに深い関心を抱いているわけではない。中央アジア各国は資源をもっているので関心を持って、仲良くしましょう、という言い方がこの報道とともに垂れ流されたが、そんなことはどうでもいいことだと思う。
中央アジア各国はソビエト連邦解体後、独裁色の極めて強い国々になってしまったが、そこでも多くの人々がよりましな社会を求めて戦っているのだ、ということが分かりやすい形で表に出てきたのだと思う。大統領選挙はその過程であって、よりましな社会の目的でもなければ終点でもない。そして、よりましな社会のために戦っているのはキルギスだけではない。世界中のいたるところで、多くの人々がさまざまな形で戦っている。それを言いたくてこれを選んだ。

●公安警察、海上保安庁の情報漏洩
まとめて書いているがこの二つは意味合いが異なる。国としては圧倒的に公安の情報漏洩のほうが重大だろう。僕がこんなことを言うのはどうかと思うし、関係する情報が公開されているとはとても思えないので事実は分からないが、国家の治安に関する機密情報が漏れて、しかも出所が分からないというのだ。いや、もちろん僕は大喜びさ、もっと出て来いと思ってるよ。でも治安当局は色を失くしているはずだ。他国の情報機関はそんな情報の管理もできないような国とはつきあわないだろう。このニュースの直後に海上保安庁のビデオが流れ出たので、最初は公安が失態を取繕おうとして流出させたのかと思ったくらいだ。現にみんなそっちに喰いついて公安のことは忘れてしまった。
海保の事件は世間ではある種の義挙と受け取られたようだ。文民統制の対象である暴力装置が独自の行動をとったことを称えるのなら、日本国では国民の支持に基づくクーデターも夢じゃない。民主党政権の判断が間違っていたからという人は多いのだろうが、警察や自衛隊が政権の指示に従わないことが公に許されるのなら、それは政権が複数あるのに等しい。国はあまり困らないかもしれないが、住んでる人間にはこっちに方が困るか。
ついでに言っておくが、尖閣諸島がどこの国ものかといえばどこのものでもないのだ。自民党から共産党までどこの政党も尖閣諸島を日本国のものだと主張しているが、その理由は誰のものでもなかったものを最初に見つけたからだという。帝国主義の本心がストレートに出ているので笑ってしまった。早い者勝ちの領土争い!

●検察の信用失墜
厚生労働省官僚の冤罪が確定したことに端を発して検察が証拠を捏造していたと大騒ぎになり、トップの首が飛んだ。けど、いまさら何言ってんだ、というのが正直なところ。警察や検察が事件を「作っている」ことがこれまで何回明らかになっていると。一般刑事事件でも少し調べてみれば検察が自分たちの「筋書き」に合わない証拠を開示しないなんてごく当たり前のことだとわかるはずなのに。裁判所は今回はまともな判断をしたようだが基本的には検察の言いなり、でなきゃ起訴された刑事事件の九十九%が有罪になんてなるはずがない。検察だけでなく警察も裁判所も同罪だよ。マスコミが本当に今までそんなことにも気づいていなかったんなら、控えめに言ってあんたたちの目は節穴、はっきり言えばあんたらも共犯だよ。だいたい今回の「事件」でも最初は官僚を叩きまくってたじゃないか。特捜だけの問題じゃない、検察とはそもそもそういうところで、彼らの関心は真実ではない。人を罰することで社会秩序を、彼らの望むように維持することこそが検察の関心事、そのためには事実なんかいくらでも「作る」だろうさ。今回の件で、検察が反省して体質が変わるなんてまったくありえないと思う。冤罪なんて、今まで何回報道されてきたと思う?報道されたのはマスコミに認定されたものだけだから、氷山の一角だぞ。
まあこうやって国の機関の信用がなくなっていくのはいいことだけどな。国家なんて信じるものじゃない。

2011.01.17