エプスタが選ぶ、2012年の10大ニュース。大友麻子・選。

さ、
エプスタも、
活動、本格再開
どすえ。

まずは、
毎年恒例の
エプスタ執筆陣が
世界での出来事
自分への出来事
皆ごっちゃ混ぜにして考える
「私の2012年の10大ニュース」。

トップバッター
切ってもらうのは
「映画おとーり」
などの執筆担当にして
映画監督・若松孝二の下で
ライン・プロデューサーを務める
大友麻子に
登場してもらいましょ。

それでは、読んでぞ!

年明けましたね。
寒さの中にも夕暮れが少しずつ伸びて
春が近づいてきたなあと、嬉しく思ってます。

以下、10を選びました。

 

1位 若松孝二逝去
これは、もう、言葉にできません。
ご飯食べて、次の作品の話しをして、機嫌よい監督を見送って
その直後の事故でした。
巨大な喪失感を抱えて、作品の公開まで走るしかないのです。

 

2位 自民党圧勝?都知事選もうつけん惨敗
圧勝ってほどでもないけど、小選挙区って何かおかしいと感じた選挙。
でもやっぱ、思考停止すると、こういう選択になるんだと思ったし
民主主義って、やっぱ、自分で考え続けなくちゃだめなので
面倒なんだわ、と実感もした。
しかし、これからが巻き返し。

 

3位 福島医大の健康調査の実態
これは、本当にぞっとした。
被曝した子どもたちの健康を守ろうとするのではなく
巨大な実験の対象を手中にしているという感覚しかそこにはない。
再検査をさせるなと全国の医療機関に通知をしたという厚生省も信じがたい。
この国を、信じては、いけない。

 

4位 カンヌ国際映画祭そしてベネチア国際映画祭
「11.25自決の日」がカンヌへ、「千年の愉楽」がベネチアへ
それぞれ、若松監督の最新作2作品が、世界の映画祭に選ばれたこと。
権威が欲しいというわけじゃないんだけど、宣伝費がないから
こういうニュースがないと、存在を知ってもらえないので、嬉しかった。
そして、カンヌに監督とともに行けたことも嬉しかった。
滞在中、実花子(編注:大友どのの娘さんでございます)
はずっとゴム長靴を履いていたのだけれど
セレモニーのその日、素敵にタキシードを着こなしたアラタさんが
実花子に丁寧にお辞儀して「すてきなブーツだね、みかこちゃん」
と言ってくれて、あまりの素敵な優しさにクラクラした。

 

5位 原発都民投票があっさり否決
2011年末より、各地で寒風の中集めた34万筆の署名を
我々が選挙で選んだ都議たちはあっさりと否決しやがったこと。
それを、ザマミロ的な態度で傍聴席の市民を嘲った石原都知事(当時)の品格。
この石原の後継者が圧勝した都知事選。都民はアホか?

 

6位 全国でのデモ
都民投票否決の頃、再稼働が俎上になり、首相官邸前も一気にヒートアップ。
自然と人の波が車道に広がっていったあの瞬間の楽しさ。
その後の警官の警備の意味不明な締め付け。
大阪では、瓦礫受け入れ反対の市民たちへの不当な逮捕や拘留、起訴が相次ぐ。

 

7位 ゴビンダさん無罪
なんとか、ぎりぎりでかろうじて
司法がその役割を果たしたことは良かった。
しかし同じえん罪事件。
星野文昭さんという高崎経済大学の学生(1971年当時)が
学生運動の流れの中で渋谷で警官と学生が衝突したときに
警官が一人亡くなり、当時デモを指揮していたとされる星野さんが
警官を殴った実行犯として逮捕され、現在無期懲役で服役中。
っていう彼の再審請求する集会に、昨年暮れに顔を出したのですが
諸々の状況を整理すると、物的証拠もなく、唯一の目撃証言も崩れていて
完全なるえん罪であることが明確なんですな、これは。
それでも、某セクトが中心になって支えて
「星野さんの獄中闘争は我々労働者の労働運動と一つ!」
と叫び続けているが故に、司法も意地になっているとしか思えない。
この場合、セクトは、ぐっとこらえて黙ってた方が、
ゴビンダさん並みに世論が盛り上がるのではないかと老婆心ながら思った。
しかし、星野さんの精神的支柱はそこにあり・・うーん、難しい。

 

8位 実花子の皮膚
初夏から、湿疹、とびひ、水いぼ・・・とずっと調子が悪い。
2軒の皮膚科でアトピーと診断。2軒の皮膚科でアトピーじゃないと診断。
いずれにしても、皮膚の免疫が弱いことは確かだろう。
自分の肌じゃないので、よくわからなくて、やってることがいいのか悪いのかわからず、肌がブツブツだらけになってかゆがってると、なんだか申し訳なくなってくる。

9位 たくさん赤ちゃん
寺島さん(編注:しのぶさんです)の赤ちゃん、アラタさんの二番目の子、友人の子などなど、たくさんの命が生まれた。
なにもないところに、人が一人、ポンと出てくるんだから、やっぱりすごい!
そして、何やらわからないが、嬉しくなる。

 

10位 目取真俊さんからのお手紙
「群蝶の木」を映画にしたくて、お手紙を書いたら
目取真さんからお返事を頂いた。
残念ながら、映画化に関しては同意して頂けなかったが
でも、丁寧なお返事を頂いたことは、嬉しかったので
「気が変わったら、もう一度ご連絡ください」とお返事したが
そのお返事が来ることなく、監督が亡くなってしまった。

 

以上です。
何か、今、心に残っているもので、
プライベートすぎるものを除きました。
結論としては、とてもきつい年でした。
でも、こういうきつい思いをして、歯を食いしばると
また少し、頑丈になってきたなと実感してます。

ではでは、今年もどうぞよろしくお願い致します。

今回原稿依頼をして
1番気がかりだったのは
麻子でした。

自分の師であり最大の友であり同志を失った痛みは
筆を握るのも
つらいだろうから。

でも、
しっかりと振り返って
入稿してくれました。

うん、
都民はアホばかりだよ。
アホなものはアホと
この際はっきり言った方がいい。

ゴビンダさんの件は
国交にも係わるような大事件。
逆の立場だったら
イシハラあたりが
戦争でもふっかけそうなほどだよ。

沖縄の良心、
目取真さんの小説は
ほとんど読んだよ。
どれもすんばらしいんだよね。

実花子、
肌、よくなるといいね。
こういった子供の免疫低下は
福島で子供を持つ人
より一層不安なんだろうね。

そして麻子、
つらい執筆を
どうもありがとう。

そんな彼女と若松監督の
最後の結晶
「千年の愉楽」は、
今年3月9日より
全国ロードショウです。
よかったら、観てね。


2013.01.07