Cao no Cafeトリビュート小説 「天と地の彼方へ」 第1話

 最近人気急上昇の、竹原トモヒロ作、「Cao no Cafe」。

僕自身も、第23話「iPhoneで通販の巻 〜後編〜」にて、
されるがままに購入した車にいざ乗ると、
なぜかニヤニヤしてしまう主人公の描写、
なんだか庶民の機微やバイタリティーや哀歓に溢れてて、
好きなシーンなんだよなあ。

そんなこの小説を愛する人はあちらこちらにいまして、
南の島、奄美大島にてヒョーバンの民宿「奄美海風荘」
(エプスタインズ Link欄を参照のこと)
を営むジョーオジ・akechiさんは、
なななんと、愛するあまり、この小説に敬意を表した、
アナザーストーリーを書いてしまった!

その小説「天と地の彼方へ」は、一読しても
なんのこっちゃかさっぱし分からん読者も多かろうとは思うのだが
これがあの不朽の名作「男はつらいよ」、
特に浅岡ルリ子演ずるリリーさんと「カノジョ」をダブらせ、
そこに鎌田浩宮の母「マリ」旧父「シゲル」猫「ナミ」を混在させるとゆー
オーエケンザブローでもやらない技法を使った
引用が解読できる人にはメチャOMOROな小説に仕上がっているのである。

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彼はこの小説をツイッターにて発表したんだが、
もったいないのでエプスタに転載連載させてもらうことにした。

毎週木曜は本家Cao no Cafeの更新日だけんど、
それを読む前に、毎週水曜にこのトリビュート小説を更新していくので
ぜし2作品を並行読みして楽しんでみて下さい。
どうぞ宜しくお願い致します。

エプスタインズ編集部 鎌田浩宮

       cccccccccccccccccccccccccccccccccccccccccccccccc

 

三茶~群馬へ高速はすいていた。語るは運転手になったオレ、出来立て家族の会話。読者は車の屋根で聞かされる、奇妙な臨場感がよい。カノジョは存在感を減じることなく連載史上初の「カミさん」がリアリチイを増す。あゝ、

 

「群馬から納車ってリリー!三茶ちやはり田舎なのか」遂に寅さんもなし得なかった東京マイカー生活。青色の車が最末尾に燦然とその半容を現した時館内あ読者の一人から「おお~」文と絵の劇的効果は若女将の髪文字を越えた。あゝ次回まで待てない!三番館へ走れってか

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「オヂサンが「カノジョ」に恋しちまったって、白雪君まだ気づいてないんだね、母さん」「馬鹿な事言うんじゃないわよミツオ」「だって、伯父さんが「白魚のような手がこお」って斜め上を見ながら言う時、いつだってそうに決まってたじゃあないかあ。続く

 (編集部注:白雪君とは…鎌田浩宮の母方の親戚が、江戸っ子でもないのに「ひ」と「し」を言えないので、鎌田は子供の頃「しろあき」と呼ばれていた)

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寅2/3「で、と寅ちゃんの恋って何時~難題?み、ミツオ君」←し社長「皆が知り鯛のはそれなんだ、群馬貝?」「何っ!群馬」←おいちゃん「群馬ってミツオ」「違うんだ父さん」「群馬がどーしたあヒロシぃ」「あ、兄さんい箪笥か」「いちゃ池ねーか、ええっ」続く

 (編集部注:こちらの「ヒロシ」は、「男はつらいよ」にて前田吟演ずる「博」です。まぎわらしい。「ミツオ」はさくらと博の間にできた息子。寅さんにとっては甥っ子)

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寅3/3「何も、ネット上のカノジョに恋する事ないじゃあありませんか、兄さん」「そいじゃ、ヒロシおめー俺に群馬に行けって・・群馬に港作ってくれるってえのか?」「み港!南難題?それ」「だからみんな違うんだって、伯父さんは新ヨークに行く前から・・」完

2011.03.02