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神保町のでっかい書店にて、港の人フェア開催中。TDC編
取材/文/撮影・鎌田浩宮
おいおい、遂に4週目に突入した港の人特集。
アクセスも尻上がりに上がってます。
さぁてと、最後に紹介するのは、
東京TDC賞2012特別賞を受賞した
「きのこ文学名作選」。
http://tdctokyo.org/jpn/?p=3097
井上嗣也、奥村靫正ら日本を代表するデザイナーがメンバーである、
文字や言葉による視覚表現の追求を目的に活動する団体・
NPO法人 東京タイプディレクターズクラブ。
そのクラブが年に1回、
タイポグラフィカルなデザイン、
タイポグラフィ、
タイプディレクション、
タイプデザインの領域における作品のコンペを行い、
賞を決めるんです。
で、受賞したこの本はどんなものなのかというと、
数多くの日本文学作品(古典・小説・詩・童話)のなかから、
編者・飯沢耕太郎が集めた、珠玉の「きのこ文学」16作品集なんです。
だから著者も、萩原朔太郎、夢野久作、加賀乙彦、村田喜代子、八木重吉、泉鏡花、北杜夫、中井英夫、正岡子規、高樹のぶ子、宮澤賢治、南木佳士、長谷川龍生、いしいしんじ、と豪華。
あ、ちなみにこの品、売れ行き絶好調につき在庫僅少ゆえ、
エプスタでは販売を断念しました。
今回「港の人全点フェア」を開催している
東京・神保町の東京堂書店に、
まだ売れ残っていればラッキーといった具合。
でも、在庫僅少になるのも分かるんです。
こんなに凝りに凝ったデザイン、何万部も刷るのは、
技術的・コスト的に無理かもしれないからです。
敢えて少部数印刷による販売を決断したほどの
この書籍、詳細紹介しようじゃあないか。
まずは、帯をほどく。
そしてブックカバーを剥がさんと、指、出る。
ブックカバー、折り込みの部分も、こうして眺めると素敵。
ブックカバー、全部、脱がせた。
現れた、肢体も、輝かしい。
デザインが行き届いている。
本文を、開く。
デザインは、ここにまでも行き届いていた。
大きな文字。
明朝体とは言い難い、艶やかな書体。
今度は本文中に、文字にまたがるイラストが。
そう、この短編集は、著作者ごとに、
書体・挿絵・しかも使用紙まで
全てのデザイン構成を変えているのだ。
この項、実質的には四色刷りだろう、丁寧だなあ…。
きのこのイラストもさることながら、
これ、手書きではなかろうか?
と思ったら、最近では見かけない書体でした。
写植の時代にはよく使われた書体です。
もー、まさか、なんである。
先の項といい、こうなると製本屋泣かせです。
というのは、紙のかなり端まで文字がかかっているので
印刷後、製本するために紙を裁断(カット)する時に、
相当な注意が必要なはずなんです。
よく分からなければ、何でもいい、
手元にある雑誌や新聞、本などを見てほしい。
紙の淵から、多い場合は1cmほど間を取って文字を組んでいるはずだ。
それだけオプション料金を払えばいいんでしょ?と思うでしょ?
そうじゃないんです。
お金の問題ではないんです。
製本屋さんは、こんなに神経を使う仕事、
よほど依頼者との信頼関係がないと、やりたがらないはずです。
右の黄色いページは、わら半紙に近い紙質。
左の白いページは、薄手の光沢紙。
この毛筆のような書体が手書きではなく活字だとすると
文字と文字の間が重なるように詰まっているので
手作業で文字間を詰める細かい作業があったように思われます。
次の著作では一変し、下段のみに文字。
あとは、余白。
余白というものの大切さが伝わるデザイン。
で、次のページをめくると、上段にも文章。
しかも、天地が逆。
ね。逆さにしないと読めないんです。
で、更にページをめくると、横の段にも文章が。
もう、うずまきのよう。
ね。楽しいなあ。
アイデア、次から次へと。
まだまだすごいページが続くんですが、あとは秘密です。
そして、最後のページ。
何やら、辞書の如く。
著作者紹介でした。
僕の指が、太りすぎているんじゃありません。
紙の隅、ぎりぎりまで印字があるんです。
僕が書くまでもない。
僕が饒舌にならなくていい。
巷の新聞・雑誌からの評価は、こんなに沢山。
http://www.minatonohito.jp/products/107s_01.html
さて、『東京TDC賞 2012』の受賞作品等を展示する
「TDC展 2012」が4月2日(月)~4月25日(水)
ギンザ・グラフィック・ギャラリーにて開催されるど。
時間:11時〜19時(土曜日は18時まで)日曜・祝祭日休館
住所:東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル/tel.03-3571-5206
http://tdctokyo.org/jpn/?p=3127
入場無料だもんで、銀ブラついでに、行ってきなさいね。
ここのギャラリー、略してggg、スリージーって呼ぶんだけど
色んなデザイン展が無料で観られるので
キャマダも銀座に寄った際にはよく訪れます。
そして、このきのこたちも含め、港の人の全書籍が陳列されているフェア。
「書物、さらなる海へ 港の人全点フェア」
は2月23日(木)まで東京堂書店本店にて開催予定。
東京堂書店は、その翌日2月24日から3月29日まで
リニューアルのため一時閉店となります。
ご注意ご注意!
東京都千代田区神田神保町1丁目17番地
営業時間 10:00~20:00
休業日 年始(1/1,1/2)を除き無休
TEL 03-3291-5181
■ 東京メトロ半蔵門線「神保町駅」
■ 都営新宿線「神保町駅」
■ 都営三田線「神保町駅」
いずれもA7出口より徒歩2分