第90話 第2章「曇りのち晴れない夏の空」の巻

二人で寝ていたベッドを独占できる状況だけど

いつものごとくベッドの左隅に寝ている

習慣ってやつだな

 

朝6時、夏の陽射しが差し込む

 

結局、何しに行ったか解らない弾丸東京ツアー

結局、アマンドのケーキ喰いに行ったようなもんだ

 

そして結局、カノジョが居候する家には立ち寄らずに真っすぐ帰ってきちまった

 

なんでかって?それは自分でも解らない

最近解らないことばかりだな

 

ホントは真っすぐ帰ってきたら店の電気がついていて

そこにカノジョとお客さんの笑顔があった!

なんてことを期待していたのかもしれない

 

が…

 

世の中とカノジョはそんなに甘くないってことだ

 

まっ、いいや

さしあたってやることも思いつかない

店開けてマスターでもやるか

ここ2.3日店開けてないもんなぁ~

 

シャワーを浴びて、店のキッチンへ

 

冷蔵庫を開けるとミルクも玉子もなんにもない

そっか、買い出しに行かなくちゃ

 

T-シャツと短パンに着替え街に出る

 

真っ青な夏の空

 

東京のスモッグかかったその青とは違い

突き抜けるような青空だ

 

まあ、ボクのこころはまだまだ曇り空だけどね

 

 

2012.08.02