- 2013.12.19:第118話 第5章「パパになる?」の巻
- 2013.06.29:第117話 第4章「ろんどんからの浅草、なう」の巻
- 2013.06.23:第116話 第4章「London Calling? そんなのあったよね?」の巻
- 2013.03.28:第115話 第4章「ノッティングヒルのカノジョ」の巻
- 2013.03.21:第114話 第4章「ロンドンの春はまだ遠い」の巻
- 2013.03.15:第113話 第4章イングリッシュブレックファーストの巻
- 2013.03.07:第112話 第4章「パインツとクリスプス、そしてプール」の巻
- 2013.02.28:第111話 第4章「さよならクリス、そしてこれから」の巻
- 2013.02.07:第110話 第4章「ロンドンの曇り空な朝」の巻
- 2013.01.31:第109話 第3章「カノジョの香りのする部屋」の巻
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- 2023.03.26:[Radio] walkin’ to the beat everlasting⑦
- 2023.03.04:[Radio] walkin’ to the beat everlasting⑥
- 2023.02.26:[Radio] walkin’ to the beat everlasting⑤
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第54話「港の人を訪ねて 秋の鎌倉プチ旅行の巻 〜後編〜」
本を購入して浜辺に戻る
多分デロデロだろうな、と思いきや
なにやら知らない犬づれの家族と楽しげにしている
「あー、おかえりダーリン!こっちに来なさい紹介するから」
なんだこの展開?
簡単な挨拶を交わし仲間に混ざるボク
話を聞けば、どうやら鎌倉に住むアーティストのご夫婦で
ウチと同じコーギーを飼っていて
コーギーと散歩していたところカノジョが
“キャー!クリス~♡” とかいって声をかけたそうだ
まあ、同じ犬を飼っていると話しは盛り上がるもので
散歩を中断して、ビールを飲みながら
カノジョの“暇つぶし”に付き合っていてくれたようだ
年の頃は40代半ば、日に焼けた肌に茶髪のロン毛
でも、都会の若者のそれと違って何とも爽やかで格好いい
元々は東京に住み、広告系の仕事をしていたが
2人とも海が好きで、会社を辞めこちらに移り住んでいるという
なんともありそうな話しではあるが、
実践するとは、なんともはや羨ましい話しだ
湘南の海に沈む夕陽を眺めながら
ビールを飲んで他愛のない会話をしながら時を過ごす
いいね!非日常だ
程なく夕飯の支度と言いながら帰って行ったご夫婦を見送り
砂浜に2人で腰をかけた
「ナンカ本かったの?」
「うん、気に入ったのがあったからいっぱい買っちゃった」
「どれ、みせてみろ~」
そういってボクのバックを物色するカノジョ
その中から一冊取り出し
後少しで暮れるであろう夕陽の中で
ボクの足を枕代わりにゴロンと寝そべり読み始めた
“珈琲とエクレアと詩人”
“港の人”という出版社のものだった
何気なく読み始めたカノジョだったが
中身が気に入ったのか、
日が暮れて辺りが暗くなるまで読み続け
一時間程で読了してしまった
パタリと本を閉じ、ムクリと起き上がり
「うーむ、鎌倉気に入った。よしここに住むぞ」
でた!イヤな展開!
もちろん、言い出したら必ず実行するカノジョ
この後、カノジョを今日ここに連れてきたこと
そして、本を読ませたことを後悔することとなる
そう、カノジョとクリスがボクから離れて行くことにね…
次号、 “さようならトーキョー” に続く
2011.10.13