第49話「キャバ嬢のfacebookの巻」

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「キミキミ、お～い！そこのキミ～！」

iPhone片手にアグラをかき、
ポテチをむさぼりながらカノジョがボクを呼ぶ

「なんでしょうかお姫様？」
「イイネ！ポチっと！　今日から姫と呼びなさい」
「いやそうじゃなくって、でね、写真のアップロードってやつをやってちょーよ」

最近、facebookをはじめてからというもの
何かとめんどくさい

以前、店（キャバクラ）から、半強制でtwitterをやらされた時は、
ボクがなりすましでやっていたが、
facebookはiPhone購入と同時に自分ではじめたようだ

「またかよ？自分でまずはヤッてみろよなぁ～　そんで解んなかったら聞いてよ！」

「ムカ！姫に向かってナンたる態度！いいからやって！わかんないからやって！お金で解決するならそれでいいからやって、実家に電話してキミが酔っぱらってるアタシに・・・」

「あー！ウルサイ！わかったよ！教えるから一回でおぼえろよ！」

たく、なにが酔っぱらってるアタシにだ！
何したっていうんだよまったく…
めんどくせーなー

仕方なくカノジョの横に座り
写真のアップロードのやりかたを教えようと画面を除くと
見知らぬきれいなオンナのアイコン?

「どうでもいいけど、だれコレ？」
「キミは自分のオンナの顔も解らんのかね？アタシにきまってるだろぉ～よ！」

ン？確かにそういわれるとそうだ…
アイコンとスッピンのカノジョを見比べる

「・・・。」

「ナニヨ！モンクアル？」

「・・・。」

ふーん、化粧と写真の取り方でホント化けるもんだ、オンナってやつは…

「ま、いいやアイコンアップロード出来てんじゃん！同じ要領だよ」

「ン？それは店の子がやってくれた。んで、昨日アフター行ったときの写真をアップロードしたいんよ！」

そういいながら、写真を画面に写しボクに見せる

「・・・。これマズクない？」

そこに写ってるのはボクでも知ってる芸能人だった…

「なんで？」

「普通で考えたら、キャバ嬢とツーショットはマズイだろ？」

「べつにいーじゃん！本人が載っけていいっていってんだから」
「それは、酔っぱらってるからだろ？常識的にまずいって！」
「ン？そーなん？なら別のでいいけど」

そういいつつ、左手にはポテチ、右手でiPhoneを器用に操作するカノジョ
しかし、なんだなあ～
やっぱいいとこに行くんだな、芸能人ともなると

写真には、個室に水槽、優雅に泳ぐ熱帯魚
ソファーは、どっからどう見ても高そうだ
テーブルの上には、ちょっとベタだけどドンペリのピンクねw

一晩でいくら使ったんだろうねコイツ？
しかも、ボクのカノジョに貢いでくれちゃってさ！

嫉妬しないかって？
そりゃあね、しないっていったら嘘になるけど
まあ、信じてるっていうか、なんというか…

「あ！んじゃこの写真アップして！」

ハイ、と渡されたiPhoneの画面には、
ボクとクリスがじゃれ合ってる写真が写っていた

2011.09.08

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