長野大学公開講座、無事閉講!

文・鎌田浩宮
動画撮影・竹原Tom努
写真・大島Tomo智子

 

 

2015年9月26日土曜日。
ココトラ代表
一井正樹が
大学で
教鞭、
取りました。

 

 

渥美清こもろ寅さん会館地下にて、毎月第2土曜開催「寅さん全作フィルムで観よう会」。
毎月、ゴーカな35㎜フィルムでの大スクリーン上映だっつーのに、どうしても、若者のお客さん、少ない。
どうしたもんだに!?
ならば、大学さ行って、学生さんらに「男はつらいよ」の良さを、話してくればいいべさ!

っつーことで、やって参りました、信州は上田市にある、長野大学
昨日までは雨だったから、天気が良くなってよかっただにぃ。

本日は、学内にあるホールを使えるので、いつもの上映会のように、机や椅子を設営しないで済むだよ。
いつもよりは、楽だにぃ。

しかも、大学生協の学生委員でもある学生さんお2人、たつやくんときょうくんが、お手伝いをして下さいました。
やっぱり、今の若者は素晴らしいんだよ!
僕らが若かった頃より、ずっといいよ!

とにもかくにも、ここ数カ月のココトラは、やんなきゃならないことが多くって、大変なんだず。
こうした不定期のイヴェントに、毎月の上映会、そして会館再オープンの準備、11月に柴又で開催される寅さんサミットへの参加、等々…。
人手、足んないのよお。

土曜の午後1時半、開講でぇございやす。
学生さんは大体午前中に授業を済ませて、帰っちゃう時間帯だども、大丈夫だろうか?

お!
上映会にお越しいただいてる方も、来て下さってるでねえの!
ありがたいもんだず。

 

キンコンカン。
さあ、
授業の
チャイム、
鳴ってるよ。

 

シリーズ第1作のオープニングの、寅さんによるモノローグが館内に響く。
まるでそこはもう、コヤ(映画館の事)のようじゃねえかい。
でもよお、キャメラは客席ばっかり映して、おいおい、どこ撮ってんだよ…と思いきや、えらく細い寅さんが登場してきたじゃねえかい。

「大学っていうから若者が来てるのかと思ったら、高齢者階級ばかりじゃねえか」
とは、毒舌な寅さんだにぃ。

そして、痩せっぽちの寅さんは、消えてしまった…。
呆気にとられる、受講生の皆さん。
そして現れたのは、我らがココトラ代表・轟屋いっち―こと、一井正樹

さあさあさあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい。
長野大学公開市民講座「寅さんに学ぶ 人生楽しく生きるコツ!」の開講だ。

まずはこの映画について、そして渥美清こもろ寅さん会館の成り立ちについて、丁寧に講義。
そんないっちーも、35歳の若輩者。
受講者の方が、ご高齢だったりする。

パワーポイントや映像を使いながら、そして若い受講者には「寅さんって知ってましたか?」などと話しかけながら、いっちーの冒険は続く。

いやあ、90分1コマという長丁場を、映画評論家でもコメンテーターでもない市井の者が、よくぞ頑張った、偉いぞ、と言いたい。
いくら今までテレビ・ラジオ出演は多かったにせよ、いっちーにしても講義は初体験だったはずで、心臓が飛び出しそうだったのではないだろうか。

「男はつらいよ」の世界を、文章で開設するのもかなりの労力を有するが、それを、それほど興味のない人に、話芸も駆使し分かり易く話すのは、プロだって汗だくになるものだ。

物事は明るく楽しく前向きに考える、自分らしく生きる、落ちた時こそチャンスなのだ、と最後に力説するいっちー。
失恋し、落ちる、その時に変われるか、こういう生き方をするんだ、次への指針に向かって動けるか、それを寅さんが教えてくれているのだ、と。

「今、幸せかい?」
寅さんは、そう問いかける。
それに今、僕らココトラは、いっちーの講義という形を借りて、こう答えているのだ。
そんな、90分だったのだ。


2015.09.26