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- 2023.02.19:walkin’ to the beat everlasting③
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the day(2015.1.21渋谷クラブクワトロ)
文・鎌田浩宮
チャボ
が、
1/5として
バンド
を
する
愉楽。
こんなにコーフンし、高揚したのは久しぶりだった。
ステージに威圧される、快楽。
ブランキーの頃から、達也のドラムスはいいなと思っていた。
3ピースの3つしかない音で、あのバンドはドラムスがサウンドを支えていたと思っている。
このバンドはKenKenと達也の技術なしでは語れないバンドだけれど、この2人が技術だけに走っていないのがいい。
技術に味が加わらないと、ただのフュージョンになっちまう。
KenKenと達也が切れまくった技術だから、そこに加わるギターまでもが、速弾き飛び道具のギタリストでないのもいい。
このバンドのサウンドの土台を支えているかのようなチャボのギターとヴォーカルが、いつも以上にロックに聴こえ出す。
チャボのギターソロも、切れまくってるって訳だ。
また、楽曲そのものも、2人だけに頼ってしまうと、オルタナティブなテイストの曲に走ってしまうような気がする。
そこにチャボが加わることによって、日本のロックが長年培っていたものが、しっかりと曲として醸造されている気がする。
もちろん、チャボはラップをやらない。
それよりもチャボ独特の、あの一見棒読みのような、ポエトリーリーディングのような歌い方が、そして
「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々」
などに見られる、今流行りのJ-POPとやらが使わないような言葉選び。
今までに見たことがないテイストの、他に似たものがない、和風な香りさえするロックバンドが、そこにある。
クライマックスで演奏された「フリータイム」!
チャボの曲は様々あれど、「フリータイム」「ハッスル」「俺は電気」のような、焦燥感と、煽り出すような色合いの曲、大好きだ。
この曲が初演された頃、楽屋にはマリちゃんが連れてきた可愛いベイベーKenKenがいたわけで、それが約30年経った今、一緒に客を感動させているなんて、感慨深くて泣きたくなる。
きっとキヨシローも、微笑んでいるだろう!
それにしてもこの曲は、the dayというバンドにぴったりの曲だ。
KenKenと達也が、燦然と輝きだす。
もう少し別の角度から書くと、うまく言えないけれど、RCサクセションを見ているような錯覚を起こすのだ。
これは多分、だけれど、チャボがリーダーを務めるCHAOBO BANDなどと違って、チャボが5人のメンバーの中で、バンドの1/5として楽しんでくれているのを観るのが、僕も嬉しいからかも知れない。
飛び上がるほど嬉しかったのが、KenKenがMCで喋ってくれたんだが、遂にレコーディングをするそうだ。
ずっと前から、このバンドをレコードで聴きたかった。
今、CDも配信も、さっぱり売れやしない。
そんな現状で、よくぞ踏み切ってくれた!
日本のロックの継承者、唯一無二の、とびっきりのバンド。
サイコーだった!
中村達也 9 Souls -Anniversary of Drums Beast-
2015年1月21日(水)東京都 渋谷CLUB QUATTRO
the day 仲井戸麗市 中村達也 蔦谷好位置 KENKEN 前田サラ
ゲストバンド:N’夙川BOYS