第十三夜:「撮影隊なんてダイキライ!」

diary_satsu

秋が大好きな、歩く食欲こと、けい子(仮称)です。
猛暑で草木が心配でしたが、今信州各地では紅葉が見頃で御座います。
この季節には当館にも沢山のお客様がおいでになられます。
楽しそうに、幸せそうになされているお客様を見られるのは
従業員一同、本当に嬉しいものです。 気持ちの良い忙しさです。
ある御仁の御言葉「お客様は神様です!」とは
お金を沢山くださるからではないのですよ?
こちらにも幸せを分け与えてくださるから、なのですよ!
しかし、そんな中に来なくてもいい輩がっ!
 
 
今回はテレビの旅番組で使わせてくれとのお願いでした。
先々週に電話で丁重に断ったのに、隣町の旅館がダメになったからと
二人ほどテレビ関係の方がやってきて・・・。
断ったのに、何故!?!?
と思ったら、私の知らない所で大女将が電話に出ていたようで
とりあえず見学にでもどうぞ! なんて言っちゃったらしい・・・。
そういうトコだけ出張るなよ! この赤木春恵がっ!(※見た目似てるんで)
 
ま、結局私が丁重にお断わりしましたから、今回も事なきを得ました。
私、撮影隊ってダイキライです。
それは元々、ではありません。
これまで当館を酷い撮られ方、使われ方をしたからです。
 
 
前はバラエティ番組内の旅館紹介コーナーでした。
何処で何を聞いてきたのか、
「アレはどうなってる?」「これはどうなってる?」など根掘り葉掘り。
また、若女将は何をしているかと聞かれ、
いやそれは仲居がやる、いやそれは番頭がやる、などと説明したら、
「え?じゃあ、若女将っていつも何してるんですか?」だと。
色々やってんだよ! 見える所でも見えない所でも! この小娘ADがっ!
最後には若い仲居に台本渡して嘘言わせたり、放映見たら一番上の
料理コースの値段が間違ってて、その後の問い合わせ殺到でエライ目に
遭いました。 あの料理の数々でそんなに安い訳がないだろっ!!!
と言いたい。
 
あと映画。
いやあ、現状復帰していけよ・・・。
畳が傷だらけですけど? 襖に染みありましたけど?
置物一つ無くなりましたけど? 大量のゴミの山でしたけど?
制作っていうんですか?そういう部門の人。
その方は何かある度に謝りに来てくれるし、
いつも泣きそうな顔をしてるから仕方ないなあと思うと、
他のスタッフは大層な事を平気でしてくれるし・・・。
でもウチの春恵(※大女将)は女将役で少し出演したからか、
いい気になって「またウチで撮影してくださいな」なんてヌカすし。
ふざけんな、二度とくんな!
ついでに春恵も女優業に目覚めて撮影隊に付いていってしまえ!
と言いたい。
 
でもね、一つだけ。
出演された俳優や女優の方々はしっかりされた方が多いです。
だからその方々がお忍びで来られた際には歓待致しますけどね。
○○○さんは本当に紳士でした! 惚れたっ!
 
 
ふう。
皆様もご理解している通り、営業面ではテレビや取材パワーは絶大です。
「あなたが取材断るから売上下がってるのよ」とか
赤木春恵に言われても、それでも私はこのスタンスを通します。
とはいえ、今は雑誌取材だけはたま~に受けます。
取材に来る方の「人となり」を見て、ですが。
でも受けるのは女性の記者の時だけ。 男なぞに旅館業が分かるもんか!
と言いたい。
 
 
あ、何かイライラしたらおなか空いた・・。
やっぱり秋の夜長はどん兵衛かな。
 
 
 
 

2010.10.20