- 2012.12.05:第九十九夜:「コスモスなどやさしく吹けば死ねないよ」
- 2012.11.14:第九十八夜:「わたしの想うアレやソレ」
- 2012.10.31:第九十七夜:「いきものアルバム最終回 <イヌ>」
- 2012.10.24:第九十六夜:「百夜通い」
- 2012.10.18:第九十五夜:「二度と辿り着けない場所」
- 2012.10.11:第九十四夜:「わたしの理想」
- 2012.10.03:第九十三夜:「ワカゲノイタリ」
- 2012.09.26:第九十二夜:「私は巨大になりたい」
- 2012.09.19:第九十一夜:「近頃のあたしゃ・・・」
- 2012.08.15:第九十夜 :「あなたは知らない世界」
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- 2023.03.26:[Radio] walkin’ to the beat everlasting⑦
- 2023.03.04:[Radio] walkin’ to the beat everlasting⑥
- 2023.02.26:[Radio] walkin’ to the beat everlasting⑤
- 2023.02.25:[Radio] walkin’ to the beat everlasting④
- 2023.02.19:[Radio] walkin’ to the beat everlasting③
第十四夜:「ごはんですぉ!」
今年のお米は、ちょっと調子が悪いのだそうです・・・。
人を殺す程だった、あの夏の暑さのせいだそうです・・・。
いつも取り寄せている新潟の農家さんからも、今年は本当に
不安なんだよ・・との連絡があり、さっき一人で苦悶しておりました。
日本人の魂である「お米」。 そしてその農家の方々が悩まれている。
それは天気の影響だけでなく、米消費の低下も関係しているでしょう。
それではいけないっ!!!
私は立ち上がるのっ!!!
古米、古々米、いいじゃないっ!!!
日本の米は本当に美味しいんだよっ!!!
・・・・・よしっ!
事務所で一人、お米推進委員会を結団した、
そんな三度の飯よりごはんが大好きな、若女将けい子です!
ん?あれっ?
私はさっそく考えました!
お米というものをお客様に再認識して頂くならば、
そのお米自体を最大限に楽しめる、
ごはんをメインに置いたコースも面白いんじゃないかと!
それをマサさんや仲居頭のヨシ子さんに話すと、瞬時に意気投合!
おお、同志よ!白き豊穣の地に集う賢者達よ!さあ共に食そう!
ヨシ子さんは、白いごはんに合うおかずを数十種置いて、
好きに選ばせるコースなんてのも面白いんじゃない?と提案。
おおお~!!!と声を上げる私とマサさん。
しかし、ここからが難航。 おかず候補、出るわ出るわっ!
マサさんが挙げたのは、信州ならではの「胡椒みそ」や「わさび漬け」。
即座に「わさび漬けキライ!」と否定する私。
「鶏の唐揚げ」「生姜焼き」「餃子」「豚の角煮」と何気に重めのモノを
連発するヨシ子さんに、「それ、定食でしょ・・」とツッこむマサさん。
次に「イワシの山椒焼き」「牛の時雨煮」「豆腐味噌漬け」「松前漬け」
など一手間掛けたものや通好みなものをマサさんチョイスしてんのに、
いつしか私とヨシ子さんは「雲丹いか」や「しめ鯖」「信州サーモン」
など酒の肴方面にシフトしだすし・・・。
いやあ、熱い! 熱すぎる議論! 身勝手な味覚と、共感した時の喜び!
何故、ごはんに対してこんなに熱くなれるのか!? って想うくらい!
これが日本人なんですね! ちょっと感動しました! お米サイコー!
まあ定番の、卵、明太子、いくら、焼き魚、納豆、梅干し、佃煮、
各地の漬け物、豚汁、そして「ごはんですよ」は最低限として置く事に
なりましたが、そこでマサさんが一言。
「なんか、ちょっとお年寄り向きなものばかり並んでしまうね・・・」
嗚呼、完全に見失ってた・・・。 自分の好みで爆走してた・・・。
若いファミリーやお子様にも喜んでもらえないと意味がないですから。
これは若い世代の意見も取り入れなければならないね・・・となり、
本日の議論を終えようとした時、ウチで一番若い仲居のリエちゃんが
通ったので、呼び止めて聞いてみました。
リエちゃん・・・・「練乳」だって・・・・・。
すかさず、ヨシ子さんは「死ねよ」と言いました。