第14話「ツイッターはじめる!?の巻」〜前編〜

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とある土曜日。

「ちょっと、ちょっと、オニイサン!」

なんだよ、お前は渋谷の怪しい客引のネーチャンか?

「はいはい?なんでしょうそこのオネエサン?」

「ツイッターやってちょうよ」

ン?

「ツイッターやってって、どういうこと?」

「だーかーらー、店長が店のコみんなにやってくれって」

「フォローとかも、ちゃんとやってね、ってことで、 やってちょ」

なんとなく意図は掴んだ。

要は、ツイッターによる集客を店側が狙っているワケね…

まあ、ボクもプライベートでやってるから、

やり方は知ってるけど。

「いいけど、名前はどうする?店での名前でいいのか?」

「モチ! んじゃ後は、テキトーにお願い、それ仕事用携帯だから」

そういい残し、カノジョは出かけるそぶりを見せる。

「ちょっとそこのオネエサン、いづこへ?」

「友達と買い物、あっ、コレバイト代ね♥」

そういい残し、テーブルに一万円を置いて颯爽と家を出て行ってしまった。

だいたい、ボクは世間でいう“ヒモ”か?

ちゃんと仕事をして、社会保険も加入している一応立派なサラリーマンだぞ!

と心の中でつぶやくも、悪くないバイトだ。

適当に登録していくつかつぶやいておけばいいだけ、

後は店側とカノジョの手間の問題ってことでね。

早速アカウントを作り、適当なアイコンつけて

店での名前で登録して完了。

まあ、折角だから2、3個ツイートしておいてやろう

サービスで適当にフォローもしておくか。

自宅で昼食をとりながら片手間に業務終了!

これで1万なら悪くないバイトだねとおもいながら、

暇つぶしにカノジョになりすましいじってみることに

するってーと、

“フォローありがとうございます”

“女子大生?どこの大学?”

“目黒辺り出没ですか?ボクもですよ”

エトセトラ

ボクのフォロワーなんて、数人なのに

なに?このレスの早さ!

下心ある野郎どもめ!とおもいつつ、なんだか面白くなってきた

これが、いわゆる“ネカマ”ってやつ?

まあ、本人公認の代行だからちょっとちがうか?

まあいいや、この下心野郎どもと、休日の午後を過ごしてみるか…

つづく

2010.12.09