「それで君を呼んだのに 忌野清志郎を想う」at SEE MORE GLASS

写真/文・鎌田浩宮

RCサクセションが、
聴こえる。

 

僕は、1人で酒場とかラーメン屋へ行くけれど、喫茶店に1人で行ったことが、まずない。
マンガ喫茶もネットカフェも、行ったこと、ないです。
僕はせっかちで、コーシーは熱いうちにすぐ飲んじゃうし、その後どうやってすごしたらいいか分からない。
家でお気に入りの音楽を聴きながら、自分で安売りのコーシーを飲んだ方が、居心地がE。

だけどここには、3時間もいてしまったのだ。

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SEE MORE GLASS シー・モア・グラス。
その玄関にあるキヨシローのポスターを見ただけで、涙が出てきそうになった。

僕は表参道から歩いてきたんだけど、現在の原宿っていうのは、外国人の観光客と、地方から出てきた人が、以前の倍はいるんじゃないかなあ。
昔は、もう少し東京の人が歩いていた気がするんだども。

それにしてもこの喫茶店は、便がいい。
表参道、
明治神宮前、
原宿、
渋谷。
どこからでも歩いて行ける。
そこそこ歩いているのかも知れないけれど、街並みが退屈させないから、あっという間に着いちゃうんだ。

お店の中は、キヨシローのファンもいるけれども、スーツ姿のサラリーマンも多い。
BGMはRC、チャボ、もちろんキヨシロー、そしてアッコちゃんのかかる率もとても高い。
プレイリストに伸ちゃんとかも加えてもらえると嬉しいんだけどなあ。
でも、これで充分、居心地はE。

店員さんが笑顔で、ノートを持って来た。
よかったら、キヨシローへの思いを書いてほしいとのこと。
僕は、こんな場を作ってくれたSEE MORE GLASSへのお礼を書いた。

 

さあ、
一緒に、
曲を
作ろう。

 

アイスコーヒーをお願いして、じっくりと、ゆっくりと、展示作品を観る。
知識のない僕は、今回の参加作家、タケチュー、アッコちゃん、はまのさんしか知らない。
でも、タケチューとアッコちゃんの作品から溢れる思いの深さに触れただけで、来てよかったと思った。

SEE MORE GLASSのために、これから観に行く人のために、写真も掲載しないし、具体的な説明もしないけれど、タケチューのものは、クスッと微笑んでしまうもの、アッコちゃんのものは、涙腺が緩んでしまうものだった。
竹中さん、青山ロックンロールショーでは、絶叫しながら弔辞を読んだけれど、今は涙も出尽くして、静かに回想できるようになったんだ。
矢野さん、「矢野顕子 忌野清志郎を歌う」では、極力冷静なコメントに努めていたけれど、やっぱり…なんだな。

アイスコーヒーを飲み干し、おいしいのでホットコーヒーをおかわり。
おかわりすると、割安価格になるのだぞ。

店内にはかなり豊富に絵本や、キヨシロー関連の書籍があるんだけど、アッコちゃん関係も多い。
僕はRCのファンになった中学生の頃からしばらくするまで、モノスゴくビンボーだったので本を買えず、まるで忌野図書館のような店内が嬉しい。
古い月刊カドカワのキヨシロー特集などを、熟読。
涙腺が緩んだり、クスッと笑ったり。

それにしても、ゲーノー界は恐ろしい。
この頃の月カドに執筆しているエッセイスト、文化人、アーティストなどの多くが、もう今は消えている。

 

RCサクセションが、
流れてる。

 

原宿のように土地代の高い所で、喫茶店を続けて行くのは大変なこと。
ここに限らず、どの街でも、商店街は大手資本系のチェーン店ばっかしになっちまっている。
ワタミやヤマダ電機みたいに、過労で社員が自殺しても何もしてくれねえ酷い店が、どの街に行ってものさばっている。

SEE MORE GLASSでは、毎年この時期に、キヨシローの展示をやってくれるそうだ。
ぜし、行ってみないかい?
たっぷり、思いのまま、キヨシローに思いを馳せることができるよ。
国立ビールってのも置いてあって、心は国立まで飛ぶこともできる。

さすがに3時間もいて気が引けたので、店を出た。
素敵な時間をありがとうございましたと言ったら、笑顔で返してくれた。
おかみさん、サンキュー!
本当に、いい時間が過ごせたんだもん!

通常は、絵本の沢山置いてある素敵なお店です。
絵本を読みに、行こう行こう。
子供と一緒に、行くのもいいなあ。
(子供いないけどね)

最後まで読んでくれた人へのプレゼントに、こっそりこのサイトを紹介します。
あんまし、広めちゃダメだよ。
本人も、嫌がるだろうからね。
http://home.m09.itscom.net/momoyo/baino_shi_jie/Top.html
プリプリ、プリプリ…。

5月2日は、
渋谷公会堂へ行く前に
こちらへ寄ってみてはいかがだろーか。
歩いて行ける距離ですど。

〒150-0001東京都渋谷区神宮前6-27-8京セラ原宿ビルB1F
TEL & FAX: 03-5469-9469

最寄り駅: 東京メトロ 明治神宮前 7番出口より徒歩3分
JR 原宿 表参道口より徒歩8分
JR 渋谷 宮益坂口より徒歩12分

「それで君を呼んだのに」
忌野清志郎さんを想う、絵、言葉、写真、帽子の展覧会
2014年4月2日(水)~5月2日(金)
SEE MORE GLASSにて

【参加作家】
荒井良二/植田真/竹中直人/谷口宗一/マツヤマ・アキオ
秋山加奈子/安食史子/田村セツコ/はまのゆか/矢野顕子

【営業時間】
14時~19時
※通常より営業時間を1時間延長します。
金曜21時/最終日は16時まで/土曜休
(臨時休みはSEE MORE GLASSのHPまたは
facebook、Twitterを参照ください)


2014.04.28