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- 2023.02.19:walkin’ to the beat everlasting③
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玉音ちゃんradio 第13回「チャボの2012年」
DJ・鎌田浩宮
中学生の頃、RCサクセションと出逢って、約30年。
当時のチャボは、ギターと喧嘩担当!
初めて行ったチャボのソロライヴは、
2ndアルバム「絵」を発表した時の、渋公。
メンバーがリンコ、コーちゃん、ハチという
ほぼRCのまんまじゃねえか
友達いないんだなあ!
浅川マキがアンコールで乱入したのもあって
すんごくカッコいいライヴだった。
そんな、喧嘩で友達のいなかったチャボも、
今や共演ライヴやらフェスにあっちこっちで、
「ヴェ?こんな人とも演るの?」
も含め、歌い、弾き、飛び回ってる。
このこと自体がにわかには信じらんないし、
「喧嘩で友達のいない」チャボも大好きだったもんだから、
昔からの大ファンとしては戸惑いつつも、
齢を重ねるのはいいもんだよなあ
と笑顔したりしています。
だって今度、charaと演るんでしょ?
これ、ラジオだから喋っちまうけどさ、
(注;いえ、実際には文字放送なので永久に残るです)
桑田とかcharaとか、
英語っぽく歌って歌詞が聴き取りにくいの
大っ嫌いなんだよ。
「こいつ、真剣に歌詞を伝えたいのかよ」
ってね。
チャボやキヨシローの正反対にいるような奴等でしょ。
でも、キヨシローも篠原涼子と演ったよなあ。
あの社交性の広さ、チャボも受け継いでみたのかも知れない。
チャボは今、いろんな人と演るのが
楽しくってしょうがないんだと思う。
キヨシローが虹の向こうへ旅立ってから
自覚的に彼の代わりにライヴやテレビに出るようになった時期、
チャボの還暦トリビュートライヴで共演した
“RCチルドレン”達と交流が深まった時期、
チャボ自身が齢を取り、いい意味で物事に寛容になり
他者に対し壁を作らなくなった時期、
この3つの時期が、丁度重なってるんだと思う。
齢を取り寛容になるってのは他のバンドにもあって
例えばYMOも、細野さんと坂本さんが仲直りして
絶対に演らなかった昔の曲を
出し惜しみせずライヴで演るようになったりする。
齢を取るのは素晴らしい。
自我が緩み、
他者を受容し、
自分も他者も束縛しなくなる。
だが、2012年、
この曲を演ってくれるとは。
坂本龍一さんが企てた
日本で初めての大規模な反原発ロックフェス
「NO NUKES 2012」
(何ていい企画!拍手だ)にて
“忌野清志郎スペシャルセッション”
があると聞いた時、
「チャボが好きであり、かつ代表的なRCの曲、そして『ルージュマジック』を演るんだろうなあ。それだけでも充分嬉しいド」
と想像していた。
逆に言えば、いくら反原発がテーマのフェスであっても
チャボの中で封印した「あの曲」は演らないだろう、
それは揺るがないことであり、
そうすることでチャボは、
自身の自我を調律しているんだと思っていた。
そう、チャボの、自分自身への調律。
繊細で微細なそれをも含めて、
僕らはチャボを愛しているのだ。
実際、
泉谷しげるが企てチャボらをバックバンドにしたがえ
その企画意図に日本中からドデカい反発が起こり
かく言う僕も、結局行く気になれなかった
「東北の野菜を食べよう」
キャンペーンのライヴが2011年に行われた際、
泉谷の強い希望で「あの曲」を演った際も
その曲の時だけチャボは、
ステージ裏に引っ込んでいたくらいだった。
しかし。
遂に「あの曲」は、
コーちゃんのシンセドラムスではないドラムスに
近年痩せた片山さんのぶっといサックス
岳晴のうねるベース
トータスの必死なヴォーカル
そして教授のキーボードで
演奏されたのだ。
「サマータイム・ブルース」
(映像は敢えて、当時のものを。チャボの感想=間奏がグレート)
キヨシローが旅立って暫くしてからも、
チャボはインタヴューで
この曲が収録されたアルバム
「カバーズ」のセッションは嫌だった、と言っていた。
さらには、RCが無期限活動休止の引き金になったアルバム
とさえ、言われている。
だが、チャボの調律の中で
この曲を演奏することに対し
自分に赦しを施したんじゃないかなあ。
それは、
二重の虹の向こうから助け舟が、
降りて来たのかも知れない。
齢を取るのは、極めて素晴らしい。
その時には既に、親友は
旅立ってしまっているかも知れないのだけれど。
チャボ、すごいなあ。
僕でさえ、「スマホン」、持ってないのにさぁ…。
スマホン携え、ワインを舐めながら、
ギターとペンで、何かしてる。
清志郎の分まで、豊かな齢を重ねる。
チャボ、62歳の誕生日、おめでとう!
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