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鎌田浩宮
「タカツカアキオと、加藤久直の奏でる曲」
普段音楽を生業としているせいか、死ぬ時くらいは音楽のない、小鳥のさえずる程度の中で死んでいければいいな、というのが正直なところなんです。
が、敢えて挙げるとしたら、こんな僕に愚痴もこぼさず付き合ってくれた、タカツカさんと久直の奏でる曲、がいいですね。
僕が本格的に音楽活動を始めた20代しょっぱなから、就職でバンドのメンバーが全員辞めてしまった時も、僕が大病を患い床に臥している時も、音楽以外の事でも、黙々と献身的に僕を引っ張ってくれた久直のギターのカッティングは、僕にとって最高無二のそれです。
ある事情で久直が音楽を辞め、僕が路頭で困っていた時、30代からの相棒がタカツカさんです。
音楽の嗜好性は若干違うものの、快くコンビを引き受けてくれ、次第に僕は彼の音楽を心から愛するようになり、僕の音楽をも自然と進化を遂げる事ができた。
仕事が徹夜続きの時も、僕が困っていると、疲れも見せず手を差し伸べてくれるタカツカさん。
僕は神なんぞを信じてはいないが、もしいるのなら、彼のような人を指すのだろうと思う。
この2人の音楽を聴きながらあの世に行けたら、僕は、満面の微笑です。嬉しくて、泣きながら。
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