第41話「梅雨の雨上がりの夜空にがおーーーん!の巻」

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深夜2:00

ボクは、モヤモヤというか、イライラというか、

とにかく史上かつてないほどに、悶々としている

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

以前、孫サンが、ツイッターで叫んだように

梅雨の雨上がりのモヤモヤ夜空に向かって叫んでみた

ン? なんだか気持ちいいぢゃん!?

この時間の目黒通りは車がちらほら走る程度で人影はまばらだ

もう一度叫んでみた

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

そしてもう一度、こんどは連続で

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

おお!すごい!これは!なんてすっきりするんだ!

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

ボクは、歩きながらひたすら叫び続けた

たまにすれ違う、人の目なんて気にしない

すれ違うアンタとは、所詮他人さ!気にしないね!

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

カノジョとのコト?

これからどうするかって?

そんなこと知らねーよ!なるようにしか、ならないぢゃんね!

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

交番が見えてきた、よし!おまわりさんにも叫んでみよう

ん?巡回中か?いないぢゃん?

いいや、無人の交番に叫んであげよう

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

ということで、2がおーん 差し上げた

「がおーーーーーーーーーーーーーん」

「がおーーーーーーん」

「がおーん」

徐々に「がおーん」のボリュームを下げながら歩く

そして「がおーん」と叫ぶのをヤメた

諦めたんぢゃない、スッキリしたからだ

ボクの中のモヤモヤが晴れて来たんだ、そんな気がした

「ちっちぇーな、オレって…」

夜空を見上げると雨雲のすきまに星空が見えた

そうだよな、曇ってるけど、雲の上にはいつも星が輝いてるんだよな

昼間は太陽が輝いてるんだよな…

最後にもう一回だけ叫んでやる、腹の底から

「がっ、おーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」

ちょうど通りかかったトラックの走る音で打ち消されたけど

雲を突き抜けて星空に届いた様な気がした

そして、なんだか、今日の僕は詩人になれそうな気がした

よくわからないけどネ w

いい意味で、どうでもよくなってきた

よし、もういいや帰ろう

カノジョとクリスの待つ部屋に

帰ってカノジョとKISSしよう、そしたらモチロン….

踵を返し、来た道を戻る

さっき下ったから、帰りは上り坂

だけど、さっきより足取りは軽い

雨上がりの夜空、上を向いて歩く

そういえば、清志郎さんは、両方とも歌っていたな

どーしたんだーい ヘ  ヘイ Baby ♪

バッテリーはビンビンだぜっ♪

そうか、これって、そういうことなのか!

なんか、ハラヘッタな… ラーメンでも喰って帰るかな

あ、ケータイも財布も持ってねーや!

がおーん!  だな

続く

2011.06.23