2013年2月27日(水) 人間と動物

文・弥生

先日この連載で、タカツカさん(実は仕事の大先輩)が
「仕事の帰りにiPodをシャッフル再生」していると
書いていて、あたしゃ反省しました。

コラムのタイトルが「通勤の音楽」であるにも関わらず、
ここに書く私の音楽が、どんどん“通勤中に聴いている音楽”
ではなくなっていた…という事実に。

いかーん! 看板に偽りアリっ!
ちゃんと「通勤の音楽」を取り上げるべーし!!

…と、47秒ほど反省したわたくし弥生は、
今回はきっちり「ここ1週間の通勤の音楽」を
取り上げることにしたわけです。

で。

「電気グルーヴ」

です。

電気がここ1週間の通勤時にヘビロテになっていた理由はカンタン、
私が先週彼らのライブに行ったからですw

基本的にライブに行く前後1週間は、予習・復習の意味で
そのアーティストの音楽をヘビロテさせる傾向があります。

そんなわけで今回も、ライブで多数取り上げられるであろう
NEWアルバムはもちろん、昔のアルバムも私のipodからガシガシ
流れていたのでありました。

電気って、個人的には一時期ちょっと迷走したなと思ってて
(「A」以降。…あ、なんかレディヘみたい~w)、メンバーも若かったし、
まりんも辞めたし、向かって行きたい方向と、実際に向かっている方向が
どんどん乖離して、それを是正しようとあがいてしまった結果、
いわゆる「電気的な」ハチャメチャでかっこ悪い感じがナリを潜めてしまった
というか。。。

そういうことも関係しているのか、一時期は個人の活動が多くて
フェスとかでも「電気グルーヴ」として観ることってとても少なかったなー と思う。

今回のライブツアーは、NEWアルバム「人間と動物」発売記念
だったんだけど、このアルバムってなんと全編ヴォーカル入りで、
久々に、昔の電気っぽさというか、ある意味では本人達を「惑わせた」時代
に似たアルバムになっているなーと思います。

でも、当時のような戸惑いはもちろん全然感じなくて、
そこは「突き抜けた」というか、

「えー。やりたいことやってみてます」

って感じがすごく出ていて、私はとても好きです。

ナニヨリ、ライブで本人達も言ってたけど、
卓球と瀧、ふたり合わせて御年90歳 ですってよ!

…丸くもなりますよー そりゃーww

私自身も当然年を取っているわけで、
それがその「説明できない感覚」にシンクロできる理由なんだと思う。

そうやって「アーティストとともに年を取ってゆく」というのは、
年を取るからこそできる経験なわけで、それって音楽好きとしては
「年を取る醍醐味のひとつ」なんじゃないかなー と 思ってみたり。

ライブでは、終始80年代キッズにしかわからないアホネタ満載
だった電気のおふたり。当然同世代のオーディエンスのみ大爆笑。
私の右隣りの若者(推定22歳)なんて、
何言ってるか分かんなくて「ホホエミ」っすよ、ホホエミww

ああー いいわー。この達成感。

20年前の内輪ネタが分かってしまおうとも、
ライブで踊り狂った疲れが3日取れずとも、

加齢上等!

と言えるのは、たぶんこんな風に「トシ食って得すること」が
結構あることにわりと気づき始めているからでしょう。

あとは、私が既に「女子としての何か」を
完全に失ってしまっているからであり(笑)。

私の人生に「アンチエイジング」とかやってるヒマねーっすよ!


2013.03.31