第107話 第3章「クリスマスの幻聴」の巻

街にはクリスマスソングか

イヤな季節だね

 

今日も朝から酒飲んでる

というか、一週間も店開けてない…

 

酒瓶とカップラーメンの残骸が

ゴロゴロとボクのベットのまわりを取り囲む

なんとなく、クリスはあきれ顔

嗚呼、まさに荒れた生活ってやつだな

 

シャワーを浴びにバスルームにいって鏡を見る

なんだかやつれてんな、オレ

一週間剃らなかった無精髭に

酒の飲みすぎで淀んだ瞳

なんだか、ホームレスのオッサンみたいだ

 

一週間店やらなかっただけで、金もすっからかん

どうすっかな、仕入れも出来ないや

 

そんなことを思いながらもシャワーを浴び

のどを潤すのはビールだ

 

洗い場にたまったグラス

水でちゃちゃっと濯いでビールを注ぐ

カンペキに荒んでるな…

 

ビールを飲んだら眠くなってきた

 

ベットにまた横たわり目をつぶる

うるせーな、幻聴か?

なぜかクリスマスソングが聴こえてくる

そして、サンタの格好をしたアイツが

トナカイのそりに乗って空からコッチに向かってくる

 

ボクのそばにくる前に途中で消えた

そして、ボクはまた深い眠りについた

 

2012.12.06