第77話 第2章「マスターの朝ビール」の巻

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「ぼよよ~ん、かえんのめんどくさいから、きょーもアゲハんとこ泊まる~」

ん?何時だ? 朝の5時か…

 

「ハイハイ、わかったよ、お好きにどうぞ」

そういってボクは電話を切った

 

はあ~、眠い。もうひと眠りするかな…

ああ、布団って気持ちいいな…

 

小一時間二度寝して起きる

うん、今日もいい天気だな

 

店の開店は毎日7時で年中無休

そして、ヤツはすっかり店を放棄した…

 

というか、トーキョーに行ったっきり

最近は家にも帰ってこない…

どこまで自由というか、勝手なんだろうね?

まあ、いいけどさ…

 

トーキョーの仕事を一回断ってからというもの

アレから何の連絡もない

まあ、そんなモンだよね仕事ってさ、

トーキョーってさ…

 

さて、ゆで卵でも作るかな

 

モーニングはトーストゆで卵とプチサラダにドリンクが付いて500円

ランチも全品500円

夜のお酒もおつまみも全品500円

ウーロン茶も生ビールもグラスワインも500円

普通のマッカランも18年も500円

おかげで皆さん、18年を飲むから普通のマッカランは誰も飲まない…

 

このわかりやすすぎて、原価を無視した料金設定は

“前”オーナーであるカノジョのものである

消費税は込み

いつかは、国に消費税払わなきゃならないんだろうけど

届け出どうなってんだ?

一応、衛生なんちゃらはちゃんととってるみたいだけど…

 

まあ、いいやそんなこと

 

朝7時、お店開店

常連のリタイヤオジサンたちと、

ロコサーファーさんたちがポツラポツラとやってくる

 

とにかくいい天気だ

なんだか、朝からビールが飲みたいな

 

“プシュ”

 

あ~あ、開けちゃった…

 

缶ビールを一気に飲み干す

 

あ~あ、なんて旨いんだろうねビールってヤツは

さてさて、仕事仕事

 

そう、

我が輩はカフェのマスターであるw

 

 

 

 

2012.04.26