introduction / story

【解説】

今や200はあると言われる、東日本大震災、ひいては原発事故を扱った映画。
しかし、テレビで震災や原発事故の特番があると、観ているのがつらく、苦しく、ついチャンネルを回してしまう。
苦しんでいる人だって、被災者の皆さんだって、たまには楽しく、豊かに、酒を酌み交わしたい。
しかし、何かをしようとすると、自分より苦しんでいる被災者もいるんだ、と自粛になる。

「がんばろう東北」
という言葉が、大嫌い。
皆、頑張っているに決まってるじゃないか。
頑張れないから、つらいんじゃないか。

「絆」
という標語も、大嫌い。
震災も原発事故も風化して、再稼働に東京オリンピックに、うつつをぬかし。

そんな中、東北楽天イーグルスの優勝があり、「あまちゃん」の大ヒットがあり、ようやく被災者の皆さんも、自分たちを祝いだした。

もう、自粛しない。
楽しく、豊かに、自分の生きたいように、死ぬまで生きるのだ。

 

 

【あらすじ】

鎌田浩宮の27年来の友人、杉本敏之は福島県相馬市にある実家に戻り、その地で職に就き、生活していた。
鎌田はかねてから相馬へ行き、杉本家の皆と親しくしていた。
そして、2011年3月11日。
連絡が取れず、約1週間後にようやくお互いが生きていることを確認。
しかし、その翌年、同居していた敏之の祖母が、亡くなる。
鎌田も、息子同然に育てていた愛猫が、震災で体調悪化、亡くなる。
お互いが悲しみのどん底にある中、鎌田は杉本家を訪れる。
目的はただ1つ。
敏之の父・紀男の鳥小屋を掃除する事!
しかし再会してしまえば、悲しみは消えたかのように、放射線量も高い中、陽気に毎晩酒を酌み交わし、除染していない畑の野菜を食い、歌を歌い…。

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2015.05.28