- 2013.12.19:第118話 第5章「パパになる?」の巻
- 2013.06.29:第117話 第4章「ろんどんからの浅草、なう」の巻
- 2013.06.23:第116話 第4章「London Calling? そんなのあったよね?」の巻
- 2013.03.28:第115話 第4章「ノッティングヒルのカノジョ」の巻
- 2013.03.21:第114話 第4章「ロンドンの春はまだ遠い」の巻
- 2013.03.15:第113話 第4章イングリッシュブレックファーストの巻
- 2013.03.07:第112話 第4章「パインツとクリスプス、そしてプール」の巻
- 2013.02.28:第111話 第4章「さよならクリス、そしてこれから」の巻
- 2013.02.07:第110話 第4章「ロンドンの曇り空な朝」の巻
- 2013.01.31:第109話 第3章「カノジョの香りのする部屋」の巻
サブ・コンテンツ
- 2023.03.26:[Radio] walkin’ to the beat everlasting⑦
- 2023.03.04:[Radio] walkin’ to the beat everlasting⑥
- 2023.02.26:[Radio] walkin’ to the beat everlasting⑤
- 2023.02.25:[Radio] walkin’ to the beat everlasting④
- 2023.02.19:[Radio] walkin’ to the beat everlasting③
第80話 第2章「キャバ嬢、カマクラに再び〜後編〜」の巻
「こんにちは、ようこそおいでくださいました」
とても、品の良いご夫人だ
「こんにちわ~!おまねきありがとうございま~す!これおみやげで~す!」
「あらまあ、きれいなお花ね、ありがとう」
うーむ、流石はキャバ嬢社交性はあるんだよな~
アンティーク風の調度品に囲まれたリビングに招かれると
常連客である初老の紳士が窓際のロッキングチェアに腰掛け
新聞を読んでいた
そういえば、最近ロッキングチェアも珍しいよな?
「おお、いらっしゃい、よく来たね!なんだい、彼女も一緒か?」
「はい、一応お伺いすることをメールしたら、いきなり帰ってきたんです。派手な格好ですみません」と苦笑いをしながら言った
「ははは、彼女は銀座?いや、六本木ってとこかな?」
「ぴんぽーん!六本木のキャバで~す!」
「相変わらず元気そうでいいね、キミは」といって笑う紳士
「ドンペリ持ってきたんでかんぱいしましょ~!」
「ははは、まあまあ、のんびりやりましょう、夜は長いんだから。折角だから庭でBBQをやろうと思ってね」
「いいですね」
リビングでまずは奥様の入れてくれた紅茶と手作りスコーンを頂く
うーん、まるで英国にいるようだ
カノジョはいたく、スコーンが気に入ったようで
熱心に焼き方を聞いていた
そして、庭に出てBBQの準備
手慣れた感じで炭に火をおこす紳士、楽しそうだ
子供達はもう独立して東京で働いており
盆と正月に帰ってくるだけなので、普段は夫婦2人きり
悠々自適にここで暮らしているわけだけど、正直、寂しいのだろう
だから、朝食だけは散歩がてらあえてウチに来て食べているのだろう
日が長くなったな…
沈むオレンジの夕陽に包まれ
カノジョの持ってきたドンペリで乾杯
終止笑い声が絶えない宴は、
長く長く、夜遅くまで続いた
2012.05.17
<< 第79話 第2章「キャバ嬢、カマクラに再び〜前編〜」の巻 第81話 第2章「宴の後、鎌倉の夜の浜辺で…」の巻 >>
Column&Essay
