第63話「ズル休み、そして…」の巻

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目が覚めたのは夕方だった

あーあ、結局ズル休みしちゃったな

でも、クセになりそう

しかし、酔った勢いとはいえ、やっちまったなぁ~

はーあ、なんだかブルーな気分だ

しかも、デートってなんだよ…

なんだかわからないけど、ヤバイヤバイ

そんなことを思っていたら

急にカノジョの顔が頭に浮かんできた

アイツどうしてるのかな?

仕事してんのかな?

何の連絡もないしな…

今週末はクリスマスか…

ソファーに寝そべりながら

iPhoneの電話の履歴をながめる

もうずいぶんアイツと連絡もしてないな…

無意識の内にカノジョの電話番号にタッチした

3コール目にカノジョがでた

「モッシッモーーーッシ!珍しいねどしたん? ン? ン?」

「あー、元気かな?と思ってさ」

「アタシャいつも元気だよーーー!」

「そうだなw なにしてんだ今?」

「いまバイト中さ!」

「バイト?この時間に?キャバとかじゃないのか?」

「アタシャいま、お花屋さんなのだーーー」

「花屋?」

「そだよ、お花屋さん」

「ふーん、どういう風のふきまわしだ?なんだか似合わなそw」

「なーに!いっちゃっちゃってんのよぉ~」

「アタシャ鎌倉の花屋の看板娘のアイドルのマドンナでレディーガガなのだ」

「なんのこっちゃ、相変わらずだなw」

「で、どしたん?アタシが恋しくなったか?いつでも来ていいぞ♡」

「あ、う、うん。まあ、なんとなく気が向いたら遊びに行くよ。ちなみにクリスマスは何してんだ?」

「お花屋さんはクリスマスは忙しいのだ!」

「夜は空いてんのか?」

「まあね、なんだぁ~?ヒトリで寂しいんジャロってなんじゃろー」

「オマエいつもキャバでクリスマスだったから、イブ一緒に過ごしたことなかったもんな、どっかクリスマスディナーにでも行くか?」

「ばーか、どこも一杯だよ!アタシがクリスマスディナー作ってやる」

「マジ?」

「うん、でも夜の8時までバイトだからその後ね」

「ああ、じゃあイブに行くよ」

「あいよー!ぢゃあね♡」

「あー、じゃあね」

電話を切った後、なんだか気分がほっこりした

アイツ元気そうだったな

花屋ね~

働いてる姿少し見てみたいな

キャバ嬢姿は見たくなかったけど

もう一度シャワーを浴びてからボクは昨日のアノコにメールをした

“ゴメン、急用がはいったので今晩の約束キャンセルして下さい” と

当分、あのBARに行くのはやめよう

ついでに仕事やめちゃおうかな?

アイツと鎌倉生活、なんだか悪くない気がしてきたな

2011.12.22