浪のCDとDVD、エプスタにて発売開始です。

文・鎌田浩宮

 

浪が、
映画と、
音楽に、
なりました。

浪が元気な頃から、浪に歌ってあげていたいくつかのメロディーや、
頭の中で鳴っていた「浪のテーマソング」と言えるようなメロディーを
いつか1つの曲に仕上げたいなと、ずっと前から思っていました。

しかし、これを仕上げるには相当の根気と気力が必要だぞと、
まだ元気だった浪とじゃれ合いながら、実現を先延ばしにしていました。

先があまりないことを自覚し始めた2011年の夏、
僕は、拾ってきた頃から浪を知っている大友太郎君に演出を頼み、
浪を映像に収めてもらいました。
その年の12月2日に浪は旅立ち、浪の最後の映像となりました。

 

 

待ち焦がれた、
映画監督・大友太郎の、
新作。

浪が旅立ってから、大友君は浪の映画の編集に入りました。
未編集の全ての映像と、その後の粗編集版を見せてもらいました。
僕は、涙が止まりませんでした。

その当時、僕は浪という最愛の息子を亡くし、
生きる意欲の多くを失っていました。
ただ、冒頭に記したその曲を完成させ、浪にお供えすることで
浪と僕は新たな一歩を歩むことができないか、と思いました。

大友君に、かねてから構想を練っていた曲を完成させるので、
この映画のサウンドトラックに使ってもらえないかと相談しました。
彼は、快諾してくれました。

どれほど久しぶりでしょう。
キーボードのスイッチを入れました。
世界中の全ての人から駄作と言われてもいい、浪が喜んでくれれば。
その思いで、寝食を忘れ作曲に没頭しました。
8時間ぶっ通し、休憩はコーヒーを1回飲んだだけ、
なんてことも度々続きました。

曲の良し悪しは皆さんに委ねることですが、
これだけ尋常ではない集中力を保ちながら創った曲は、
これが最初で最後かもしれません。

約40日後に曲は完成し、真っ先に浪と僕が大変お世話になった人に、
この曲を聴いてもらいました。
「浪がまるでそばにいるようだ。
そして『一緒に遊ぼうよ』と言っているようだ。」
止まらない涙を何度もぬぐいながら、そう言ってくれました。

 

 

とても
悩んだんですが、

販売、
開始します。

こうして、音楽と映画が完成しました。
最初は僕も大友君も、公にこれらを販売するつもりはありませんでした。
しかし僕は、大友君が約15年ぶりにメガホンを取ってくれたことが、
とっても嬉しいんです。
いろんな人に、大友君の新作として観てもらいたいと思いました。

また、いきいきとした浪の生涯を描くこの曲を聴いて、
様々な生きとし生けるものの生命の素晴らしさを感じてもらえれば、
そして、こんな猫がいたんだと思い返してもらうきっかけになればと思い、
CDにすることにしました。

CD「lifetime of Namii」は19分39秒・1曲のみを収録。
映画のDVD「浪のものがたり」にも、
特典としてこの曲はまるまる収録されていますが、
CDとは別ミックス・別マスタリングで、CDの方が高音質となっています。
でも、DVDをきちんとしたオーディオ環境で視聴できるのであれば、
CDは購入しなくてもいいかもしれませんね。

 

 

エプスタの、
こちらで
購入できます。

CD「lifetime of Namii
http://epstein-s.net/archives/7294
価格 500円(税・送料込)

DVD「浪のものがたり」
http://epstein-s.net/archives/7296
価格 1000円(税・送料込)

どうぞ、買わなくってもいいので、クリックしてみて下さいね。
浪へのお供えとして創ったものなので、極力、価格、抑えました。
よかったら、子供や、家族と一緒に和みながら、いかがでしょうか…。
いきいきとしたいのちの素晴らしさが体感できれば、嬉しいです。


2012.05.01