応募作品#3 犬にとってリードとは何なのか

編集:鎌田浩宮

ブログのくせに長めの事業でこざかしい
エプスタインズ創刊11周年記念特別事業
「第2回エプスタ随筆大賞」

スズキスキーが提案した
9つのテーマから選び
随筆を、書く。
大賞決定前に、応募作品を1作ずつ掲載していきます。


3作目は、名無シーによる随筆です。

彼は、2020年に開催した
第1回エプスタ随筆大賞にて
作品「昭和四十五年九月十七日木曜日 火山、川、犬、人のことなど」で
Mr.Boo!ギャンブル大賞 」を受賞しました。


名無シーによる、今年2本目の随筆。

読めばいいとも!

題・犬にとってリードとは何なのか
著・名無シー
テーマ・犬にとってリードとは何なのか

 犬が地上に参加することになった日、と言っても、それは遠い昔のことではなく、来たるべき未来のことでもない、ある、いつかではないその日。

その日も地上には普通の日差しが差していて、神話や民話の日差しが差していたわけではなく、犬は、あの散歩している犬みたいに楽しそうに我々を引っ張ったり、道端のにおいを気にしてしばらくねばったり、こちらの気持を確かめるように振り返ったりした。
犬には行くべき方向が分かっている。

 そのイメージは、あれは何かの本に書いてあったのだったろうか。

 犬に引っ張られていた我々は、狸か、アナグマか。
時にはむしろ渡烏が犬を引っ張ったり等と言ってみているここ、この部分は最近のサイエンス読み物系のサイトで仕込んだ耳学問ではあるけれど、犬が種の違う魂との意思疎通に長けている事は、犬との触れ合いの中で何となく分かっていた。
言葉の通じない同士の意思疎通があると言う、そういう事が分からない人のそれは、自分以外の存在の世情に疎い人間自身の側の問題だった。

 人はダメ。とにかくダメ。意思の疎通が苦手で犬が何をしているか理解出来ず、人だけ寄り集まって社会を作って見ても、全体として悲劇ばかりが起きる。新聞が古文書になった暁には、古文書を読む未来の誰かがが笑ってしまいそうになる程人の世は悲劇続きで、頭の上に徐々に水か小麦粉で膨れてゆく風船があって割れる前に正答を迫られている昭和のタレントのように恐慌状態にある。

 可哀想な悲劇の連続はこの苦手分野が発端となっているに違いない。
バベルの一件で言葉を分かたれる前に、記号的な言語が貼り付けられた当の「気持ち」が、交流不可能なものにされた事件があったと現代の考古学者は気付き始め、証拠となる遺跡を探している。
これが例の原エクリチュール性と呼ばれる通行不能・通行偽装状態の発端で、むしろポジティヴに眺めるとそこにこそ可能性があるみたいな話になるが、それは苦手分野の現実直視が辛いという逃避でもある。

 犬は、反原エクリチュール性闘争を生きている。人間以外の種については犬は魂の紐帯で彼等を闘争に誘い、唯独りコミュニケーション機能が悲劇的に喪失している人間は紐で引っ張って行く。
紐があると人はそれに取り縋る習性があることを犬は知っていて、まず最初に人間自身に紐を作らせた。
人が縄を綯うということに気づく迄には何万年もの年月が流れた。犬はその間遠巻きに念を送り続けた。今でこそツイッター上でも誰も「綯う!」とか言わなくなったが、寄り合わされた繊維は、魂の臍の緒とでも言うべき、一過性の流行を超えた繋がりなのだ。

 犬とは、そう言う苦手が自分を特徴付けているとも知らない存在をも見捨てない存在だ。

 犬は少し先で振り返って舌を出している。
嬉しいときに口角を上げて笑うのを人に教えたのは実は犬だし、わからないことがある時小首を傾げるのを人に教えたのも犬だったことを人間達は忘れている。そしてまたしてもわからないことをわからないままにするようになった。行くべき方角すら。
犬はその事を責めずに、振り返って舌を出して笑って待ってくれているのだ。

 犬を探しています。(写真)
 9月14日夕方、いなげや関町店で買い物中に店先からいなくなりました。
 柴犬、4才、オス。
 人懐っこく誰にでも笑ってすぐに近付いて行きます。
 かみません。

 犬を見つけ、ついて行く。

 犬は、次には、詰まりこの昏迷の先に、我々をどこに連れて行くのか。
 綱吉の霊魂だけが、その秘密を知っている。


エプスタインズ創刊11周年記念特別事業
第2回エプスタ随筆大賞
応募締切:締め切りましたよ~
ジャンル:随筆
形式:文字、点字
枚数:制限なし
賞品:福島県相馬市の新米及び新米酒
審査員:アガタシネマ miyako/Tamasudare
発表:2022年2月22日
応募先:hironomiya.kamada☆gmail.com ☆を@に変換して送信して下さい
郵送は〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋2-20-13-410 鎌田浩宮まで

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応募作品#5 「犬にとってリードとは何なのか」の変奏 名無シー
応募作品#6 師走の地下鉄で、 表参道が、好き
応募作品#7 連れ立って歩く もげお
応募作品#8 休業支援金、あるいは酸っぱい葡萄 加藤匡通
応募作品#9 現場に来てまで本なんか読んでる馬鹿がいるか! 加藤匡通
賞品発表
大賞決定
受賞の声

2021.11.28

応募作品#2 想像披露宴

ブログのくせに長めの事業でこざかしい
エプスタインズ創刊11周年記念特別事業
「第2回エプスタ随筆大賞」

スズキスキーが提案した
9つのテーマから選び
随筆を、書く。
大賞決定前に、応募作品を1作ずつ掲載していきます。


2作目は、鎌田浩宮による随筆です。

彼は、2020年に開催した
第1回エプスタ随筆大賞にて
作品「我が家の家電製品」で「裸の大賞
作品「ミラノの奇蹟」で「青大賞

を受賞しました。

あれから、1年。
彼は、どのような随筆を書いたのか。
読めばいいとも!

題・想像披露宴
著・鎌田浩宮
テーマ・ハラカミが聴こえる夜

僕は1978年以来ずっとYMOの大ファンで、3人のその後の活動を追い続けている。

1983年のYMO散開後、直ちに細野さんが立ち上げたFOEというユニットも大好き。2019年、東京で開催された大博覧会「細野観光」をタカツカアキオと訪れた際も「ムム!やっぱしFOEに関する展示が少ない!」と感じ入ることしばし。

当時、FOEのキャッチコピーに「想像だけなら、逮捕されない。」というものがあった。高校生、自意識過剰、周囲に壁を作りまくっていた僕はそのコピーに感激し「ですよね!ですよね細野さん!」とその青っ鼻をさらに漆黒へ染め続けることしばし。

小学6年時の「FROM TOKIO TO TOKYO」、中学3年時の「JAPAN TOUR」。YMOのライヴには、2回も行く事ができた。多くのファンは「ユキヒロ!」「教授!」と絶叫しているんだが、僕はそこに不満を感じずにいられない。ピンク・レディーであれば、ミーちゃんとケイちゃんの双方。YMOであれば、御三方を平たく愛する。それこそがファンなのだ。

なので僕は「ハリー!」と断続的に絶叫。細野さんに歓声を上げる小僧、少ないぞ。しかもハリーというニックネームを知っている小僧、皆無。

話がそれている。子供の頃熱狂していたピンク・レディーの事まで書いてしまった。今日の随筆は「想像」について沢山書くのだ。

僕は今なお、逮捕されない想像をたしなんでいる。53歳、初老。感覚も記憶もだだ下がっていく中で、何故か僕は結婚すると想像する事にした。

イカれたジンセーだった。湿気たチンピラのような僕に、惚れるような人は少なかった。反省は時既に遅く、独りばんめしをこさえ、広島東洋カープの試合を観戦する毎晩。しかし、ジンセーは分からない。ゲームセットして著しい僕にも運が巡り、結婚することになったのだ(と想像する)。



結婚か。僕の世代では、格式ばった披露宴を嫌い、パーティー形式にする友人も多かったな。良いパーティーばかりだった。しかし!ここは思い切りレンジを振り、披露宴をチョイス。ただし、パートナーが文金高島田のかつらをかぶるかかぶるまいか、それはお任せする。自由が何よりだ。

入場時、ほとんどの夫婦が音楽をかける。その多くがJ-POPという分野の曲ではなかろうか。そのようなものでは、祖母も祖父も心を和ませてはくれない。ジンセーとは、自分が何を訴えたいかではなく、他者がどう感じるか、なのだ!

であればここも格式ばって、琴や笙なんぞで雅楽を流そう。ただし、ひとひねりして訴える事を忘れやしない。ここは細野さんが作曲を担当した映画「源氏物語」のサウンドトラックにしよう。

細野さんが奏でた平安時代。ここで琴のように聴こえるのは、実は朝鮮のカヤグムだそうだ。しかも、チューニングを知らない細野さんは、アラブ音階で調弦して演奏したらしい。これはひとひねりしてる。祖母や祖父はどう感じるのか!

いかん。何が御三方を平たく愛すだ。細野さん一辺倒じゃないか。あと、母方も父方も全て、祖母と祖父はかなり前に他界しているぞ。

最も愛すべき映画「男はつらいよ」の終盤。さくらと博が結婚披露宴を開く。2人はJ-POPを流しただろうか。いや、雅楽さえも流れない。本来の披露宴は、音楽などかからないのではなかろうか。決まった。披露宴では、一切の音楽を流しません。音楽禁止。ただし、パートナーが異なる意見であれば、それはお任せする。自由が何よりだ。

料理は、福島は相馬の魚・米・野菜・果物・味噌などの調味料でこさえる。相馬産の肉はないと思うので、飯館牛などもいいだろう。相馬の地酒で乾杯どーん。

図書館で出力された紙の裏。東京ガスのご使用量のお知らせ。あっちこっちに、つらつらと書きだしてしまうぞ、誰を招待しようかリスト。名無シーも呼ぶぞ。女性の友人も沢山呼ぶ。友人が、間が空く時にひとりぽっちにならないよう、あいつを招待するのならあいつも招待する。

そねの母ちゃん、のんちゃん、和田先生も呼ぼう。りっちゃんは来てくれるだろうか。来てくれるなら、いまことタカツカさんとパコが話し相手になってくれるだろう。岩ちゃんの話をしてくれるだろう。

和夫ちゃんは生音くんとはるちゃん、麻子は実花ちゃんも連れてきてもらおう。親子で参加だ。サイコー。麻子の場合、のんちゃんも呼んでるから三世代で参加だ!

友(麻子の兄)とパートナーの3人で、千葉は浪花にある別荘へ行こう。車の中で、友が選んでくれたバッハのアルバムを聴く。着いたよ。そねと、正己さんと、浪に挨拶。 外房の魚と地酒で祝杯だ。あちらはどんな具合だい?こっちは色々大変だけど、遂に結婚したよ。いやあ、まさか結婚するとはねえ。はい、ありがとうございます。ちょっとだけ長生きしてみます。

スピーチは、最も古くからの僕を知っている、いまことかときんにお願いする。2人とは、三軒茶屋小学校3年2組で出会った。1976年から今日までの45年、遂に怒りは沸点。バカマダを糾弾してもらう。

親戚も全員呼ぶ(他界した人多いが)。いとこも全員呼ぶ。ただし、父は遊び人、女遊びもひどく、父方の親族に多額の借金をこさえたまま死んだので、僕も疎まれている。ババーン!ダークサイド・オブ・鎌田家。

ご安心下され。寅さんの父親も、遊び人だった。寅さんはグレたけれど、ちゃんと柴又に帰ってきたではありませんか。僕も既に初老爺、何のこれしきです。でもって、母のダークサイド(非道い人柄)についても、次回書くどー!

〆のスピーチは、母の兄である修おじさんにお願いする。僕にはビートルズを教えてくれ、いつも可愛がってくれた。修おじさんはグラフィックデザイナーだった。 写植オペレーターとして母を雇ってくれ、我が家は路頭に迷わずに済んだ。 高校の文化祭、僕が編集とデザインを担当したパンフレット。修おじさんに、全面的に関わってもらった。遂に、修おじさんと一緒に仕事できる喜び。たまらなかった。

過去に組んだいくつものバンド。メンバー全員に声をかけよう。しかし!ここでペンが止まった。初老53歳、名前を思い出せないメンバーがいるではないか!耄碌がひどすぎる。披露宴は中止だ。 久直がつぶやく。相変わらず馬鹿だなあ、鎌田は。

宴もたけなわ高輪プリンスホテル、そろそろしまいの時間になってしまった。本当は、気の利いた音楽であれば、かけてもよかっただろうか。パートナーは、どのような意見であろうか。

退場時に、レイ・ハラカミのような音楽を、少し流す。宴会場は、天との距離が近づいたかのような、穏やかな心持ちになる。





エプスタインズ創刊11周年記念特別事業
第2回エプスタ随筆大賞
応募締切:締め切りましたよ~
ジャンル:随筆
形式:文字、点字
枚数:制限なし
賞品:福島県相馬市の新米及び新米酒
審査員:アガタシネマ miyako/Tamasudare
発表:2022年2月22日
応募先:hironomiya.kamada☆gmail.com ☆を@に変換して送信して下さい
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審査員発表
応募作品#1 胡桃割られ人形 名無シー
応募作品#2 想像披露宴 鎌田浩宮
応募作品#3 犬にとってリードとは何なのか 名無シー
応募作品#4 2時間35分 鎌田浩宮
応募作品#5 「犬にとってリードとは何なのか」の変奏 名無シー
応募作品#6 師走の地下鉄で、 表参道が、好き
応募作品#7 連れ立って歩く もげお
応募作品#8 休業支援金、あるいは酸っぱい葡萄 加藤匡通
応募作品#9 現場に来てまで本なんか読んでる馬鹿がいるか! 加藤匡通
賞品発表
大賞決定
受賞の声


2021.11.26

応募作品#1 胡桃割られ人形

編集:鎌田浩宮

ブログのくせに長めの事業でこざかしい
エプスタインズ創刊11周年記念特別事業
「第2回エプスタ随筆大賞」

スズキスキーが提案した
9つのテーマから選び
随筆を、書く。
大賞決定前に、応募作品を1作ずつ掲載していきます。


1作目は、名無シーによる随筆です。

彼は、2020年に開催した
第1回エプスタ随筆大賞にて
作品「昭和四十五年九月十七日木曜日 火山、川、犬、人のことなど」で
Mr.Boo!ギャンブル大賞 」を受賞しました。


あれから、1年。
彼は、どのような随筆を書いたのか。
さあ、読めばいいさ!

題・胡桃割られ人形
著・名無シー
テーマ・ 胡桃割られ人形

「胡桃割られ人形
 バレエ音楽。
 両目に鬼胡桃の目玉を埋め込まれた民芸品 我ら胡桃人形 については くるみゆべし の  町おこし 土産品 置物 を参照。
 ロシアの作曲家 チャイコフスキー のバレエ音楽については くるみ割り人形 を参照。」

窓の無い休憩室で、いつもの白いご飯に白湯だけの昼食をとっていたが、不意に恍惚境が見えてくる。その入口がいきなり目の前に迫って、やがて飲み込まれそうになる。
知らない言葉を耳にしたとき、目にしたとき、それはやって来る。
中でも訳の分からないような言葉であればなおその質は高められ、あるいは人跡未踏の地底世界のように底知れない闇、微かで朧気な光が燦然と輝く眩しい太陰たりうる深い闇に包まれる。

これだ!という言葉を聞いたときに頭の中の有明の月のまわりに色の滲みがじわじわと沁み広がって、暁を押し戻すように世界が暗転して行くところからそれが始まる。

胡桃割られ人形? 何だろう、それは? 未発見だった昭和の不登校児更生ドキュメンタリーのタイトルか、鬼のような形相の越中褌に白足袋のおじさんが三角の鞍に跨がり苦しみ悶える和風SMビデオの新作か、時代錯誤なダサすぎるバンド名か(後に乙とかZとか付く)、人形じゃなく坂とかにすればメンバーが無限に増やせるのではないか、などと言った連想の洪水に流され、入口からもう出られない奥の方に一気に取り込まれて行った。

既にその瞬間、つまり2021年1月10日午後3時頃、会社の休憩室で、某超ミニコミサイトを表示させたまさに閲覧中のスマフォンを握りしめた手を震わせ、クローネンバーグの「スキャナーズ」の例のシーンの爆発直前のような状態になって…… (同僚によく「さっき白菜みたいになっていましたよ」等と言われる)

「胡桃割られ人形は、日本の音楽家チャイコフスズキスキー作曲のバレエ音楽とされるもの[1]。また同曲を伴奏とする舞踊作品。初演は 平成11年12月24日 夕刻、バレエダンサー ニンジンダイスキー 単独での三笠公園公演[2]。会場での後述する死傷事故・事件を俗に 胡桃割られ人形事件 と呼ぶ。同バレエ音楽の唯一の音声記録は事件被害者のデジカメに残された1分に満たない映像データの抄録のみで[2]、それも現場の騒音に掻き消され録音状態が非常に悪い。[要出典]」

ライトアップされた戦艦を背景に、その光を利用して影絵となった孤高の、いや孤独な不遇の老ダンサーが、素肌に黄金の全身タイツを身に纏い、重心を片脚に、もう片方の脚は膝を曲げて軽く踵を浮かせている。新雪が全ての音を吸い取ってしまったかのような静寂を思わせるオーケストラの音がどこかから微かに聞こえ始める。手は親指以外は指先を揃えて下に下げた特徴的な小さい前へ倣えの格好をして、苦労の皺を刻む清貧のすまし顔で身の程を知らぬもののように脂下がる。腕を少しずつ前後運動させ、低速で力強く前進し始めた蒸気機関車の動輪の連結棒の動きを再現、それに合わせて腰を前後に平行運動させるが、マイケルJのダイレクトな影響と思われるその動きは、ゆっくりとした曲調の高揚の階梯と共に徐々に速度を上げて行った。老人はしばらくの間汽車がどこか遠くに行ってしまいそうな程ひたすらその動きを単調に続けていたが、気付くと腕と腰のスピードはいつの間にか淫猥なほど早まっており、人間の限度に近付いていて、途中からは早過ぎてもう体の中心付近は見え難くなっているのではないだろうか。

単調なのにどこか行く末を見届けずにはいられない誘惑に駆られるその動きの合間合間には、曲中の華やかな短く装飾的に変奏されたモチーフに合わせ、連続的なジャンプが挟まれ、吊り出しにあった幕下力士のように、両脚をパタパタさせる。
アントルシャカトル、アントルシャシス。

「作曲者の チャイコフスズキスキー は殆ど詳細な情報が無い謎の音楽家とされているが、昭和末期から平成、令和年間の現在も世界的に活躍中の名前のよく似た電子音楽家 スズキスキー と同一人物であると言う無責任な説もある[5]。一方で盲目もしくは目が光に非常に弱いとも言われ、常にサングラスを着用[6]、更に未確認情報では、聴覚を失っているとされる。[要出典] 味覚と嗅覚も無い。[要出典] チャイコフスズキスキーは表看板であって、実際に作曲しているのは藝大出身のゴーストライターだとする説もある。[要出典]」

あのベートホーフェンも聴覚を失っていたと聞く。空気の振動としての音は、意識内容としての巨大複合クオリアである音楽世界とは異なるものだ。空気振動は飽く迄文字だ。文字が読めなくとも歌を歌えるように、聴覚を失っても音楽の大宇宙は構築できると人々はどこかで信じている。あるいはベートホーフェンのゴーストライターは口が非常に堅かったという可能性も無いではないかも知れない。

しかし、説明では聴覚を失っていると言うそこだけ未確認情報みたいに言っているが、全部未確認情報みたいなものなのではないのか、皆で作る事典というものは…… シ”ミーよ。また金が底をついたと言うシ”ミー。コーヒー一杯分の金でお前を活かすも殺すも……

「チャイコフスズキスキーは、空手の嗜みもあり(一説に黒帯[要出典])、富裕家庭出身の妻をその空手を使って実家から奪い去ったとも言われている。[要出典]」

目も見えず、音も聞こえない、匂いも味も感じない、空気のような、そして刀も持たない座頭市をも凌駕する空手の達人が、嵐吹きすさぶ中、奪い去った女を抱きかかえ逃走しながら作曲したバレエ音楽……

第六感だけで生きるサムライの形而上的な龍笛。

あるいは地球の裏の草原を舞台にナイフで決闘するカウボーイ、第六感の手綱で馬を操るガウチョの詩、命のやり取りの霊魂流体ガウチョ詩。

サムライ。 ガウチョ。 サムライ、ガウチョ。 サムライガウチョ。 サムライガウチョ サムラィガウチュ サムラ……(早口で)

あの、マイケルJの様な指の絆創膏は空手のためなのか……

上演開始後1時間、「胡桃割られ人形」のいかにも冬らしい煌びやかな曲調に誘われて、駅の方から岸壁へうっとりした気持で身を寄せ合ってそぞろ歩き、戦艦のまわりに集まってしまった恋人たち、たまたま、汗だくになった狂気の老黄金ダンサーの腕と腰の高速前後運動を目撃してしまったクリスマスイヴのカップル達は呆気に取られ、目が離せなくなり、あの異常なスピードを確かにその目で見た。いや、早過ぎて見えなかった。何より老人はその時には物凄い汗の湯気を蒸気機関車の蒸気のように噴出させながら踊っていたため、元々本体はよく見えなくなっていた。光る戦艦の前の夜闇を入道雲のようなものが右往左往する。

 三笠の艦橋に、サングラスをした男の影を一瞬見たような気がする。ヘッドフォンを小首に挟み、両手を忙しそうに動かして目の前に並ぶ無数のツマミを意味あり気にひねる。
その指先の加減で、あっ、交響詩が変化した!  bpmが…… レゾナンスが、ローパスフィルターがっ……
 あの男が、蒸気と化した黄金の影絵、孤独な老人を操っているのだろうか……
 盛大な湯気の間から時々覗く老人の腕と腰は、低速から徐々にスピードを上げ、早過ぎて一旦見えなくなったかに見えたものの、次の瞬間には目の錯覚でゆっくり逆回転して行くように見え、その逆回転も徐々に、そして突然急激に高速化して、非常に高い金属音のような、飛行場に鳴り響くジェット音のような大音響で一帯を覆い尽くしていった……
(よく聴くとそれは今は亡きは京急のドレミファインバータみたいな、ファソラシドレミファソ~、ソ~)

音量が空間の飽和振幅を超えて、「もう、耳が壊れそう!」カップルの一人の女性が耳を両手で覆ったその瞬間、何人ものバッターがトタン板をバットで激しく連打するような凄まじい大音響と共に、ニンジンダイスキーの両腕がバラバラに分解して、白煙の尾を引きながら四方八方に鏑矢のように鳴りながら飛び散り、胴体も腰を中心に上下に分断して、激しく血と蒸気を噴出させた。

詩でもない、散文でもない、蒸気   フォルヌレ
 

カップル達は、映画「トワイライトゾーン」撮影中、制禦を失ったヘリコプターのローターの直撃を受けたヴィク・モローの様に、激しく飛散したニンジンダイスキーの両腕に射貫かれて命を落とし、またごく僅か幸運な何人かがその後何日も救急救命室で生死の境をさまよった末に生還したという。しかし、命を取り留めた者もそこで知るのは辛すぎる最愛の人の訃報だった。

悲しい恋の海。あの悲しすぎる色。もし時間が逆転し、ヒ力ゲマネージャーがセーヌ川に行く前に何かの偶然でこの岸壁に立っていたなら、未来に転生する恋人達のためにオキとの思い出のリングをこの海にこそ投げ込んだかも知れない。 数百年後の恋人達のために……

仇であるニンジンダイスキー自身は、両肩と胴体からシャワーを全開したように大量の血を放出、焼け石に水を浴びせたような蒸気を噴き上げながらその場で瞬時に絶命。その遺骸は全身から激しく吹き出し続けた汗の塩分だけが固まり、黄金を透かした塩の結晶で包まれていた。そのヒト形の塩の塊は、カッと目を見開いているが、水分を奪われ乾燥した角膜は皺だらけになり、丸で鬼胡桃だったと脚色して語る者もある。

老ダンサーは、容疑者死亡のまま不特定多数への殺人および殺人未遂容疑で送検された。

警察と消防が到着したときには既に、戦艦の艦橋にはDJ風の男の姿は無かった。
ニンジンダイスキーの分解の後、三笠の甲板から、大きなケースを抱えたシュノーケルにウエットスーツ姿の影が海中に身を投じるのを見た等という目撃談を報じる女性週刊誌もあった。それがチャイコフスズキスキーなのだろうか。

人の命、幸福な未来は、不意に奪われたりしてはいけない。

それ故未来のニンジンダイスキー達よ、次に蒸気を噴き出しながら体の一部分を超高速運動させるときは、鉄格子の箱の中でやり給え。たとえ誰かに操られて高速運動するとしても、操られた体の動きに抗してカクカクと歩いて行き、先ずは鉄の箱には入るのだ。

会社の休憩室で、同じくクリスマスの音楽であるチャイコフスキーの、積もりたての雪の輝きのように煌びやかなオーケストラを空想し、鉄柵の中で狂ったように腕と腰を高速回転させる老人の姿を象ったオルゴールをイメージした。どう言う仕組みか体全体から白煙をも立ち昇らせている。
細部にこだわり、時々宙に浮いて脚をパタつかせる。アントルシャカトル、アントルシャシス。
その人形はどこにも胡桃を感じさせるものは無いが、曲と事件に因み誰からともなく「胡桃割られ人形」と呼ばれる。
細か過ぎて見え難いが、実は良く見ると目玉は鬼胡桃になっていて、その目を直視すれば、人は生きてはいられない、等と言うものの、実際には誰も死ぬものはない。ただその形相が目に焼き付いてよく眠れなくなるだけだ。
オルゴールの曲は勿論「胡桃割られ人形」で、クライマックスに差し掛かると、ファソラシドレミファソ~、ソ~と言うモチーフが奏でられ、柵の中で唐突に……

最期に人形がどうなるのか、曲が速度を落とし途中で息をしなくなったら、ぜんまいを巻き直さなければ見届ける事は出来ない。

クリスマスイヴの夜、無数のツマミならぬオルゴールのぜんまいを巻くのは、サングラスをした謎のDJ、あるいはウエットスーツにシュノーケルの謎の男だろう。

どこにも窓の無い会社の休憩室でのひとときは、そして無明なる人生というものは、いつもこんな風に静かに、激しく浪費されて行く。

書きとめていなければ単なる時間の浪費だし、書きとめてみても有限な時間の湯水のような無限なる浪費だ。

オフィスに戻るとき通る休憩室脇の吹き抜けを見下ろす廊下から眺めると、警備員のおじさんが、玄関先で腕と腰をシャカシャカ動かしているのが見える。妄想を掻き立てさせるあれは、マイケルJの真似だろうか。お爺さんと言っていいくらいの年齢のあのおじさんは、誰から聞いたのか同僚の女性によれば、独身で、孤独なのだという。

社員達の出勤時「オハヨウゴザイマス!」と、又帰りには「オツカレサマデシタ!」と連続的に何百回となく滑舌よく挨拶し続ける時の海軍式に縦の敬礼の、誰かを切ってしまいそうな、空手の型のようなキレは、やはりあの運動の賜なのだろう。

明日の休憩時間は、鬼の形相のおじさんが出演するSM新作ビデオバージョンの「胡桃割られ人形」の物語に取り組もう。
御台所(ミダイドコロ)役の主演は大女優、イ左久間艮子(嘗て自由すぎる男 ミキシ”口ウ・夕イラーの奥さんだった)。あの人が厳しい顔をすると本当に怖い。

うん、これは思い描き甲斐がありそうだ。

(全て妄想です。私の存在も、あなたの妄想の……)


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賞品発表
大賞決定
受賞の声

2021.11.23

受賞者喜びの声 エプスタ日記大賞

編集・鎌田浩宮

昨日の日記が、楽しかったです。
一昨日の日記が、楽しかったです。
日記を、募集します。

ブログのくせに長めの事業でこざかしい
エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第2弾
エプスタ日記大賞

受賞者から、喜びの声です。

YouTubeでも、Instagramでも、いいねでも、RTでも、シェアでもなく。
手垢や手癖にまみれていない媒体を用いて、
多くの人の記録と記憶を集めたい。

その媒体。
随筆の次は、日記です。

日記を送ってくんろ!という企画です。

受賞者からの、喜びの声です。

あらためて、今回集まった日記を紹介しますね。

#1
三浦宏文 2021年3月11日(木)

#2
鏡女 2021年3月6日(土)
忘れられない3月第2土曜日

#3
鎌田浩宮 2020年11月28日(土)
解体工事の説明会 慶一さん50周年記念ライヴ
初代ダース・ベイダー役、デビッド・プラウズさん死去 、85歳

#4
名無シー 2021年3月19日(金)

#5
アガタシネマ 2021年4月13日(火)
・逃げ場の無い、ワンツーマンの上司
・一日中、彼女の事が頭の中を支配

#6
鎌田浩宮 1996年4月1日(月)

#7
アガタシネマ 2021年4月13日(火)

#8
永浜敬子 2021年4月25日(日)
ゲコゲコお酒の話

#9
名無シー 20〇〇年〇〇月〇〇日(〇)

受賞者から、喜びの声です。



大賞

アガタシネマ 2021年4月13日(火)

この度は、このような素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます。
文章らしいモノを書いたのは何年振りか、20年程振りかもしれません。なので、とてつもなくビックリして、そして、とても嬉しいです。今日は、会社でずっとニヤニヤしていました。


ブログ書きはじめた時は、楽しくって、それこそ溜まった悪心をも吐き出していました。それが祟ったのか、書いていたブログが消えてしまい(初心者なので)、新しいブログに引越ししました。ぜひ、見に来て下さい。


また、最近「早くかえりたいなぁ」の独り言を言わなくなりました!これもブログ効果なのだと思います。 紙と鉛筆さえあれば、誰でも描けるのは文と絵です。これからも楽しく描いて生きたいです。 ありがとうございました。

アガタシネマ


藤坂鹿賞

鏡女 2021年3月6日(土)

この度のご連絡、ありがとうございます。 これは、この機会に合わせて「書いたもの」ではなくて、本当に、いつも書いている「私の日常、私の人生の一欠片」てす。 過去は、良いことも、悪いことも、時間と共に流れていきますが、おもしろいことに、「ある事」がキッカケで、洗い流されて忘れていた、その欠片の記憶が急に思い出されることもありますよね。 日記とは、その「手段のひとつ」だと思っています。

鏡女



表参道が好き賞

名無シー 2021年3月19日(金)

この度は、不肖私のつまらない日記もどきにつきまして、推してくださった表参道さまに、また、推しては頂けないまでもどうして推せないのかその炯眼にて駄文を射貫いてくださった鹿さま、そして何より、もしかしたらこのコロナカタストロフにより、どちらにおかれましても人生の残り時間、人類に遺された時は少ないのではないかと言う不安の尽きぬ折、大切な人との、或いは自分だけの、また或いは人類文明の輝きと言えるこの最後の一時の欠片を、この企画、寄せられた日記を読む時間に充ててくださった皆様方に、深く感謝申し上げたく存じます。この度は誠にありがとうございました。


私の今回の日記は日記に仮託したメタ日記となっており、その意味では日記とは言えない部分を多分に含んでおりました。その事が、今回の企画のお茶を濁したのではないかと懸念もしましたが、話がややこしい、難しい、抽象的だと日々叱咤の中を生きてきた私の場合、素でこうなると言うところもございました。

その意味では、これでも日記の積もりではいるという珍種人間の日記として受け入れて頂けたことは、世の中の懐の深さに触れたようで慰められる思いも致しました。今回のご推挙を心の糧に、日々、存在しない目的地、ただ明日である事だけははっきりとした明日に向かって、きょうを生きてまいりたいと存じます。

個人的には、撰に漏れた方々の日記にも深い閉じた大宇宙を感じ、思うところ多うございましたので、この企画が一段落しても、通りすがりの読者諸氏には、応募の日記群に引き続き目を通して頂ければと感じます。


酷く長くなりましたが、諸々改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

名無シー



ブログ・エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第二弾
第1回エプスタ日記大賞
応募締切:2021年3月9日といいつつ延長中
ジャンル:日記
形式:問わず 点字ももちろん可
枚数:制限なし
賞品/賞金:後日発表
選考委員:後日発表
発表:2021年4月吉日
応募先:info☆epstein-s.net ☆を半@に変換して送信して下さい
郵送は〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋2-20-13-410 鎌田浩宮まで

今回の日記一覧 併せてお読み下さいね。
募集・第1回エプスタ日記大賞
応募作品#1 エプスタ日記大賞
応募作品#2 エプスタ日記大賞
応募作品#3 エプスタ日記大賞
応募作品#4 エプスタ日記大賞
応募作品#6 エプスタ日記大賞
応募作品#7 エプスタ日記大賞
応募作品#8 エプスタ日記大賞
応募作品#9 エプスタ日記大賞
審査員/賞品決定 エプスタ日記大賞
日記は絶滅する エプスタ日記大賞
どれが本当の日記か エプスタ日記大賞
大賞決定 エプスタ日記大賞



2021.06.02

大賞決定 エプスタ日記大賞

編集・鎌田浩宮
協力・名無シー

昨日の日記が、楽しかったです。
一昨日の日記が、楽しかったです。
日記を、募集します。

ブログのくせに長めの事業でこざかしい
エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第2弾
エプスタ日記大賞

遂に、大賞が決まりました。

YouTubeでも、Instagramでも、いいねでも、RTでも、シェアでもなく。
手垢や手癖にまみれていない媒体を用いて、
多くの人の記録と記憶を集めたい。

その媒体。
随筆の次は、日記です。

日記を送ってくんろ!という企画です。

遂に、大賞が決まりました。

あらためて、今回集まった日記を紹介しますね。

#1
三浦宏文 2021年3月11日(木)

#2
鏡女 2021年3月6日(土)
忘れられない3月第2土曜日

#3
鎌田浩宮 2020年11月28日(土)
解体工事の説明会 慶一さん50周年記念ライヴ
初代ダース・ベイダー役、デビッド・プラウズさん死去 、85歳

#4
名無シー 2021年3月19日(金)

#5
アガタシネマ 2021年4月13日(火)
・逃げ場の無い、ワンツーマンの上司
・一日中、彼女の事が頭の中を支配

#6
鎌田浩宮 1996年4月1日(月)

#7
アガタシネマ 2021年4月13日(火)

#8
永浜敬子 2021年4月25日(日)
ゲコゲコお酒の話

#9
名無シー 20〇〇年〇〇月〇〇日(〇)

遂に、大賞が決まりました。

エプスタ随筆大賞/大賞受賞者・藤坂鹿さんと
エプスタ随筆大賞/開催者撰賞受賞者・表参道が好きさんによる
審査の結果です。

大賞

応募作品#7

アガタシネマ 2021年4月13日(火)

藤坂鹿賞

応募作品#2

鏡女 2021年3月6日(土)

表参道が好き賞

応募作品#4

名無シー 2021年3月19日(金)

講評 藤坂鹿

普段人が日記を書くとき、ほとんどの場合において、自分だけを読み手として想定している。だから日記は、心のうちにある誰にも明かしたくないことをつらつらと吐き出せたり、あるいはとても無機質な報告のかたちに収まったりする。自分だけが読むからこそ書ける内容や形式があって、その意味で、日記において許される内容や文体は無限大へと発散する。

しかし今回の大賞は、普通の日記とわけが違う。極めて私的な文章が、不特定多数の人に読まれる作品として、全世界へ向けた場所に置かれることになる。誰にも見られないはずのない、それゆえに顔と名前を必要としない文章が、名前と顔を伴って誰でも見られる文章へと反転したとき、そこに何が起こるのか。その事件の行く末がとても興味深く感じられた。

結果、何を見たか。すべての「日記」でおなじ現象が起こっていた。すべての「日記」がウロウロしている。説明と報告のあいだを。吐露と発表のあいだを。詩と記録のあいだを。どっちつかずにウロウロしながら、ギリギリ読み手を置いていくかいかないかのバランスが保たれ、誰に宛てているかがあいまいな(自分に宛てるにはあまりに饒舌で、不特定多数に宛てるにはあまりにも脆い)かたちをしていた。

僭越ながらこのたび審査員を務めさせていただくにあたり、自分が「日記」の評価をするうえで持った基準は一点のみ。このアンバランスさのおもしろみ、である。

#7 アガタシネマ 2021年4月13日(火)

今回は、この「日記」を大賞として推したい。これが一番ギリギリのラインをウロウロしていた。どの方向に向かって書かれているのかが、すべての「日記」のなかで最もあいまいで(ともすればこれは、未来のこの人自身に向けられたものかもしれない)、そのあいまいさゆえに、記された日の「今」らしさが際立っている。

書かれている内容が「日記の部分部分が一部の人々には深く共感されそうでありながら、全体を通して読むと、深まったはずの共感度がふしぎと少し下がる」という絶妙なラインを突いてくるところも、趣深い。

次点で推したいのはこちら。

#2 鏡女 2021年3月6日(土)

これもかなりのギリギリさである。特におもしろいのが「(お薄を喜んでくださった、おばあちゃまは、お元気だろうか?)」から「昨年は、コロナ禍で、私も寄付していただく立場になった。」と「この春も、懇意ある方に、このマスクをお渡しさせていただいている。」への変奏、そしてクライマックス「人は、助け、助けられて、生きている。」への飛躍である。

()や敬語や教訓めいた文法が巧みに散りばめられ、もう、どこの誰へ向けられているのか、さっぱりわからない。だからこそ、おもしろい。

(ことわっておくが、この方がコロナ禍で寄付をしてもらうような大変な立場に立たされている事自体をおもしろいと言っているわけでは決してない)

以上、大変楽しく全作品を拝読しました。文章を読むときの観点がひとつ増えたような、貴重な経験をさせていただきました。どうもありがとうございました。

講評 表参道が好き

鎌田さんから日記大賞の審査員のお誘いをいただいた時、日記大賞?日記に順番つけるの?日記って順番つくの?日記って、本人以外が読むもの?と頭の中がたくさん?になりました。

その後日記って何だ?と考えました。私は日記を中学1年から書きはじめ高校、大学生、社会人と書いていました。 更に中学時代は仲良しグループで交換日記、 社会人になってからは遠距離恋愛中のパートナーとお互いに会えない期間日記。

人に読ませない日記と、読ませるための日記。読ませない日記は、自分を支えるためのもの。読ませる日記は、相手にわかってもらいたい思いがあるもの。

拝読させていただいた大切な日記の数々。順番を私がつけて良いものなのか、と考えました。何回も読みました。

#7 アガタシネマ 2021年4月13日(火)

アガタネマさん。ともかく気持ちがダダ漏れ、日記が気持ちを受け止めている。1日の終わりのルーティンなのかな?気持ちをツラツラ書いていくことで、自分を、ちょっと遠くから眺めている。ユーモラスに。

アガタネマさんの#7が大賞は文句なしと思います。文章が、クセになる。視点も距離感も。

#4 名無シー 2021年3月19日(金)

名無シーさんの、日記を探している日の記録。名無シーさんの頭の中の描写。「自分と向き合っているなら、まだ健康で」 の一文。 ほんと、そう! と、人の日記に膝を打った。 名無シーさんにとって、日記の時間は大切で、生活の一部になっている。

日常は同じことをしていても、人によって生きている時間も世界も違います。そんな違う毎日が記録されている日記は、誰に読まれるでもなく、ただそこにあるんだなと、今回の素晴らしい機会をいただいたことで気がつくことができました。 ありがとうございます。

エプスタ日記大賞/大賞を受賞したアガタシネマさんには、エプスタ随筆大賞で審査員を務めた、秋田県横手市在住・高橋基さんのお店・デリカテッセン紅玉から、焼き菓子などの詰め合わせをお贈り致します。

ブログ・エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第二弾
第1回エプスタ日記大賞
応募締切:2021年3月9日といいつつ延長中
ジャンル:日記
形式:問わず 点字ももちろん可
枚数:制限なし
賞品/賞金:後日発表
選考委員:後日発表
発表:2021年4月吉日
応募先:info☆epstein-s.net ☆を半@に変換して送信して下さい
郵送は〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋2-20-13-410 鎌田浩宮まで

今回の日記一覧 併せてお読み下さいね。
募集・第1回エプスタ日記大賞
応募作品#1 エプスタ日記大賞
応募作品#2 エプスタ日記大賞
応募作品#3 エプスタ日記大賞
応募作品#4 エプスタ日記大賞
応募作品#6 エプスタ日記大賞
応募作品#7 エプスタ日記大賞
応募作品#8 エプスタ日記大賞
応募作品#9 エプスタ日記大賞
審査員/賞品決定 エプスタ日記大賞
日記は絶滅する エプスタ日記大賞
どれが本当の日記か エプスタ日記大賞
受賞者から喜びの声 エプスタ日記大賞

 

 


2021.05.30

読者賞無決定 エプスタ日記大賞

編集・鎌田浩宮
協力・名無シー

昨日の日記が、楽しかったです。
一昨日の日記が、楽しかったです。
日記を、募集します。

ブログのくせに長めの事業でこざかしい
エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第2弾
エプスタ日記大賞

遂に、読者賞の発表です。

YouTubeでも、Instagramでも、いいねでも、RTでも、シェアでもなく。
手垢や手癖にまみれていない媒体を用いて、
多くの人の記録と記憶を集めたい。

その媒体。
随筆の次は、日記です。

日記を送ってくんろ!という企画です。

遂に、読者賞の発表です。

あらためて、今回集まった日記を紹介しますね。

#1
三浦宏文 2021年3月11日(木)

#2
鏡女 2021年3月6日(土)
忘れられない3月第2土曜日

#3
鎌田浩宮 2020年11月28日(土)
解体工事の説明会 慶一さん50周年記念ライヴ
初代ダース・ベイダー役、デビッド・プラウズさん死去 、85歳

#4
名無シー 2021年3月19日(金)

#5
アガタシネマ 2021年4月13日(火)
・逃げ場の無い、ワンツーマンの上司
・一日中、彼女の事が頭の中を支配

#6
鎌田浩宮 1996年4月1日(月)

#7
アガタシネマ 2021年4月13日(火)

#8
永浜敬子 2021年4月25日(日)
ゲコゲコお酒の話

#9
名無シー 20〇〇年〇〇月〇〇日(〇)

遂に、読者賞の発表です。


2名の審査員による大賞決定を目前にして
Twitter上で、投票を行いました。
投票期間は、2021年5月15日(土)から22日(土)まででした。
遂に、投票結果を発表します。

投票結果
#1 三浦宏文 2021年3月11日(木)
#5 アガタシネマ 2021年4月13日(火)
#6 鎌田浩宮 1996年4月1日(月)
#9 名無シー 20〇〇年〇〇月〇〇日(〇)
得票数 各1票

先日開催したエプスタ随筆大賞では、読者賞を決める際に40票も投票があった。
今回の投票も、投票所となったツイートのインプレッション数はそれなりのものがあった。
しかし!投票数は、4票ですよ貴女。
随筆に比べ、日記は面白みがないと思われているのか。
日記は、関心を集めにくいのか。
まあ、元々このエプスタインズが、アクセス数5を目指すウェブサイトであるからして、何も悪いことではないのだが。

1票ずつ入った4名を読者賞としてもよかったのだが、それもあれなので、第1回エプスタ日記大賞読者賞は、なしと致します。
大賞決定は、間もなくです。
どうぞお待ち下さいね。

鎌田浩宮

日記、勝負なしですかね!
大谷のホームランのような日記は無いが、その静かなところがこの企画のよいところ。

矢張り、審査員の方の見立てを読んでみたい。
コンペという以上に、誰かの言葉を人がどう読んだのかと言う、言葉の受け渡しに楽しさがあるような気がします。
それが、本来は書いた人自身のためだけのものだった日記についての、丁度失われた文化の遺跡発掘のような様相を呈するなら、言葉を読む行為は、越えられないものを越えようとする特別な共感になるんじゃないかなと思います。
アガタさん、長浜さん、かまちゃんの日記が楽しかったのはそう言うところです。

名無シー

ブログ・エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第二弾
第1回エプスタ日記大賞
応募締切:2021年3月9日といいつつ延長中
ジャンル:日記
形式:問わず 点字ももちろん可
枚数:制限なし
賞品/賞金:後日発表
選考委員:後日発表
発表:2021年4月吉日
応募先:info☆epstein-s.net ☆を半@に変換して送信して下さい
郵送は〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋2-20-13-410 鎌田浩宮まで

今回の日記一覧 併せてお読み下さいね。
募集・第1回エプスタ日記大賞
応募作品#1 エプスタ日記大賞
応募作品#2 エプスタ日記大賞
応募作品#3 エプスタ日記大賞
応募作品#4 エプスタ日記大賞
応募作品#6 エプスタ日記大賞
応募作品#7 エプスタ日記大賞
応募作品#8 エプスタ日記大賞
応募作品#9 エプスタ日記大賞
審査員/賞品決定 エプスタ日記大賞
日記は絶滅する エプスタ日記大賞
どれが本当の日記か エプスタ日記大賞
大賞決定 エプスタ日記大賞
受賞者から喜びの声 エプスタ日記大賞

 

 


2021.05.25

どれが本当の日記か エプスタ日記大賞

編集・鎌田浩宮
協力・名無シー

 

昨日の日記が、楽しかったです。
一昨日の日記が、楽しかったです。
日記を、募集します。

 

ブログのくせに長めの事業でこざかしい
エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第2弾
エプスタ日記大賞

 

 

YouTubeでも、Instagramでも、いいねでも、RTでも、シェアでもなく。
手垢や手癖にまみれていない媒体を用いて、
多くの人の記録と記憶を集めたい。

その媒体。
随筆の次は、日記です。

日記を送ってくんろ!という企画です。
あらためて、今回集まった日記を紹介しますね。

 

#1
三浦宏文 2021年3月11日(木)

 

#2
鏡女 2021年3月6日(土)
忘れられない3月第2土曜日

 

#3
鎌田浩宮 2020年11月28日(土)
解体工事の説明会 慶一さん50周年記念ライヴ
初代ダース・ベイダー役、デビッド・プラウズさん死去 、85歳

 

#4
名無シー 2021年3月19日(金)

 

#5
アガタシネマ 2021年4月13日(火)
・逃げ場の無い、ワンツーマンの上司
・一日中、彼女の事が頭の中を支配

 

#6
鎌田浩宮 1996年4月1日(月)

 

#7
アガタシネマ 2021年4月13日(火)

 

#8
永浜敬子 2021年4月25日(日)
ゲコゲコお酒の話

 

#9
名無シー 20〇〇年〇〇月〇〇日(〇)

 

 

2人の審査員により、絶賛選考中。
大賞決定は目前です。

今回は応募日記9本について、
名無シーと鎌田浩宮でどさくさと話し込んでみます。
本来あるべき日記は、ここから見つかるのか。

 

 

 

 

他人の日記で
己こそジンジャーエール詐欺師と知る

 

鎌田浩宮
応募下さった皆さん、本当にありがとうございました!僕は馬鹿でした。当初〆切を3月に設定していたんですが、年度末で誰も彼もが1番忙しい時期。応募をお願いして、まあ疎まれるのなんの。あいつもこいつも、ごめんよ。許してくれい!

名無シー
個人的には矢っ張り、♯6のかまちゃんのが日記然としていてベストですね。この日記は本当に缶詰感が高い!


ありがとうございます。評価はともあれ、多くの人が書いている日記って、こんな感じじゃないかしら。箇条書きに近くって、自分にだけ分かればいい、記録やメモのようなもの。


そして♯2の鏡女さんの日記。内容の割りにそれが伝わらないくらいあっさりしているメモのような文章が、他人に向けたものと言うより自分の日記らしい、対他ストイシズムを発散していて、お、と思いました。


当初の〆切が2021年3月だったので、東日本大震災にまつわる日記の応募が続きました。かといって、コロナにまつわる日記の応募はなかったんですよ。ゼロでした。鏡女さんの日記は、少しだけコロナに触れていますけれど。

 

 

鍵をかけてもはみ出てくる
ほどの自我が面白い

 


♯5アガタさんの閉ざされた世界の空気も、鍵のかかった日記帳のページが足りなくなって挟んでいたメモがはみ出て落ちたみたいな語り、念が感じられました。一般的な理性は公開可能なので、この日記のような、理性はさておいて位のはみ出感が、活字に起こして尚他人には読み切れないような達筆な筆致を感じさせていいですね。


そうそう!他人が解読できないほどの達筆さ!彼女自身もひょっとしたら舌打ちされているかも知れないんだけど、そんなことには触れず、書きたいことだけをずんずん書いている。日記なんて、自分のためだけに書くものなんだから。他人が読むことなんてないんだから。これでいいのだ!


♯8の永浜さんのオブラートに包まれた怒りは、全ての上戸が襟を正して聞かねばならぬと反省。どんな飲み会にも1人くらいはいらしていますから。


彼女の日記で、僕自身自戒し反省することができました。だから、素晴らしい日記です。というのは…先日永浜さんと食事をしたんですが、なんとこの日記を読むまで、彼女が下戸とは気づかなかったんです。もしくは忘れてしまっていた。しかも、永浜さんと出会ったのは数十年も前で、以降何度もご一緒してるんです。俺はこの数十年間、何を見ていたのか。ジンジャーエール1杯で1万円ふんだくったのは、俺なのかも知れない。少しは他人に気を遣え、自分!この日記の怒りは、俺に向かっていると信じたいのだ。

 

 

正直派と良識派
は別物なのだ

 


♯1三浦君の日記は、病的な意味での几帳面ではない、気を配る幅に現れる几帳面さを感じました。我々の蛇行運転がが破壊して余りある丁寧な据え方というか、そう言う視線、所作そう言うものを感じました。


なぜ僕らが彼を「君づけ」で呼ぶかというと、大学時代の仲間なんですよね。その後彼は知る人ぞ知る人となり、彼のTwitterはアッコちゃん(矢野顕子さん)や糸井重里さんからリツイートされるまでに。


三浦君のその配慮の幅というものは、ラグビーで、フィールド全体を意識してパスを出したり貰ったりする意識なのかなとも思いました。


彼の几帳面さと、僕らの蛇行運転ぶりをしっかと読み取ってほしい。できるヤツと、できないヤツ。持つ者と、持たざる者。だって三浦君、本まで書いてるのよ。下にあるamazonの広告を見て下さい。三浦君と永浜さんの著書、そしてなんでか僕のCDまであるぞ。

 

 


三浦君は印度哲学科出身です。といえばものすごいカタブツな印象ですが、素敵な良識派です。僕らより全然一般人に近い感覚を持ち合わせてます。僕と名無シーさんが在籍していた哲学科でも、良識派に転じた人は多いのか?それともカタブツのままなのか?


コアな人達は良識を持てないでしょうね。正直すぎるところに拘ってしまうんです。人によってはそのまま悪い方向に暴走しているケースはあると思います。右方向とかに。


正直すぎると、カタブツになります。


最後に名無シーさんの日記#9ですが、三浦君の#1と近いものを感じました。デヴィッド・リンチで言えば「ストレイト・ストーリー」。言葉を盛らず、釣らず、テーマに対する率直さが伺えます。これも、日記ならではと言えるのでしょうか。いや、このテーマだったら、日記でなくても盛らず釣らず書いたのかも…?いかがでしょう。

 


「ブルー・ベルベッド」「ワイルド・アット・ハート」「ツイン・ピークス」までは大好き。
「ロスト・ハイウェイ」以降は、ぽわ~んとしてくる。デヴィッド・リンチ。

 


これを日記にと思ったのは、同じサイトの記事とは言え別の連載には載せられないと思ったためです。ディストピアでは、痩せてしまっても困難を回避する言葉も必要だとつくづく思いました。今回の入管法改悪は、彼等をどれだけ恐怖に叩き込んでいることか。恐らく政府の動きには中国の圧カが絡んでいるんじゃないかとも推察します。トルコやシリア、ミャンマーなど、みんな帰れば命が無いでしょう。


この後直ちに、読者賞選考に移ります。Twitter上で投票を行います。期間はたっぷし1週間設けますので、応募作を読み返し、投票していただけたら嬉しいです。その後は、遂に審査員による大賞決定です。横尾忠則さんを超えるような素晴らしき日記は?大賞は誰の元へ?強引にでも盛り上げていくのだ。

 

 

ブログ・エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第二弾
第1回エプスタ日記大賞
応募締切:2021年3月9日といいつつ延長中
ジャンル:日記
形式:問わず 点字ももちろん可
枚数:制限なし
賞品/賞金:後日発表
選考委員:後日発表
発表:2021年4月吉日
応募先:info☆epstein-s.net ☆を半@に変換して送信して下さい
郵送は〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋2-20-13-410 鎌田浩宮まで

今回の日記一覧 併せてお読み下さいね。
募集・第1回エプスタ日記大賞
応募作品#1 エプスタ日記大賞
応募作品#2 エプスタ日記大賞
応募作品#3 エプスタ日記大賞
応募作品#4 エプスタ日記大賞
応募作品#6 エプスタ日記大賞
応募作品#7 エプスタ日記大賞
応募作品#8 エプスタ日記大賞
応募作品#9 エプスタ日記大賞
審査員/賞品決定 エプスタ日記大賞
日記は絶滅する エプスタ日記大賞
読者賞無決定 エプスタ日記大賞
大賞決定 エプスタ日記大賞
受賞者から喜びの声 エプスタ日記大賞


2021.05.12

日記は絶滅する エプスタ日記大賞

編集・鎌田浩宮
協力・名無シー

昨日の日記が、楽しかったです。
一昨日の日記が、楽しかったです。
日記を、募集します。

ブログのくせに長めの事業でこざかしい
エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第2弾
エプスタ日記大賞

YouTubeでも、Instagramでも、いいねでも、RTでも、シェアでもなく。
手垢や手癖にまみれていない媒体を用いて、
多くの人の記録と記憶を集めたい。

その媒体。
随筆の次は、日記です。

日記を送ってくんろ!という企画です。
あらためて、今回集まった日記を紹介しますね。

#1
三浦宏文 2021年3月11日(木)

#2
鏡女 2021年3月6日(土)
忘れられない3月第2土曜日

#3
鎌田浩宮 2020年11月28日(土)
解体工事の説明会 慶一さん50周年記念ライヴ
初代ダース・ベイダー役、デビッド・プラウズさん死去 、85歳

#4
名無シー 2021年3月19日(金)

#5
アガタシネマ 2021年4月13日(火)
・逃げ場の無い、ワンツーマンの上司
・一日中、彼女の事が頭の中を支配

#6
鎌田浩宮 1996年4月1日(月)

#7
アガタシネマ 2021年4月13日(火)

#8
永浜敬子 2021年4月25日(日)
ゲコゲコお酒の話

#9
名無シー 20〇〇年〇〇月〇〇日(〇)

2人の審査員により、絶賛選考中。
大賞決定は目前です。

しかし今さらではありますが
日記は面白いのか。

面白くもなんともないのか。
日記は最高なのか絶滅するのか。
名無シーと鎌田浩宮でくさくさと話し込んでみます。

日記は絶滅寸前のメディア

鎌田浩宮
エプスタ随筆大賞は9作の応募でしたが、日記大賞の応募も9本。微増せず!しかしあれですね。日記と言いつつ、ほぼ随筆のような作品が多く。やっぱり、普段日記を書いている人って少ないんですね。僕のように毎日日記を書いている暇な者は…。僕が日記を書く理由は、ボケ防止ですから。

名無シー
日記を付ける人が余りいないのはそうだと思います。Twitterが登場したとき、短文ブログサービスとかわざわざ説明されたりしていましたが、今は誰もそんな説明をしなくてもいいくらい普及し、インスタと共に日記の形態を変えた趣があるかと思います。


確かにそんな説明だったわ。短文ブログサービス。


ま、文体や含みうる滋養など、日記では決してないのですが、実質日記が担っていたものを肩代わりしつつ、その本質も変えて行っている所があるかと思います。そんな訳で、誰でも短文ブログや写真短文ブログをなす今日、日記は絶滅の危機に瀕している観があるかと思います。

日記は
他者が読むことを前提に書かない


日記は、他人が読むことを前提に書いてない。ブログやTwitterは、他人が読むことを前提に書いている。日記は他人に読まれないから、本来は書き手の自由度が高いんです。


文体についてですが、私は素で日記を書いても、あの体です。


あんた、マジか!


夢日記を付けていますがとにかくワンセンテンスが長い。希に備忘録的日記を書くこともありますが、所感部分が異常に長く、複文節的なものが幾つも一つの文に入る下手をすると文章の全体がワンセンテンスと言う感じで、これは私の癖です。


細野晴臣さん他、面白い夢日記は数々ある。


僕は40代後半でライターになったんだけれど、当時20代の編集者に「ワンセンテンスは短く!」と口酸っぱく言われました。とてもいいことを教わり、感謝しています。1つの文が短いと、やっぱり読みやすいんです。


皆さんの日記が随筆的だとすると、そこは文章を書く病的な人々に日記を依頼した事の今日的な帰結なのかも知れません。書かない人はとことん書かない。それによって、言語世界の文体の品種数は激減、人間と作物植物ばかりがはびこり希少生物が死に絶えて行く生物界と似たような事が進行しているのかも知れませんね!


そう。だからこそ日記を、何にも縛られず、読み手のことなんか考えず、自由に書けばいいのだ。


言葉の世界のグレタちゃんみたいな人が現れて世界をかき回すかも知れません。言語世界を水没させる海面が上昇しているぞ!と。

アリバイを取っておけ


あと僕の場合、他にも日記を書く理由がありまして。数年前、身近に逮捕された物騒な奴がおりまして、なんと僕も任意取り調べを受けたんですよ。そこで、何月何日何時何分に鎌田浩宮は何をしていたかと尋ねられるわけです。日記をつけておいてよかったのだ~!


お、それ、面白い!


なので僕の日記は、何時何分にめしを食って、何時何分に誰から電話があって、何時から広島東洋カープの試合を観て、など「何時何分」ばっかり書いてます。


今朝会社来る時、最寄り駅の前の飯屋の前にパトカーと覆面パトカーと白サイ(白バイならぬお巡りさんの自転車)が集結、怪しい風体の荒ぶるオッサンを10人程のお巡りさんが取り囲んでやいのやいのしていましたが、日記を付けていなさそうなオッサンでした。温かいご飯がでる飯屋とは打って変わって、今頃は留置場で冷や飯を食っているかも知れません。

感情も記録するのか


ありがとうございます!あと、日記には「その時何を感じたか」は書きません。あとで振り返って読むと恥ずかしいことばかりで、自己嫌悪に陥るので…。


しかし、ピックアップしている視線に、暗に現れているものはありますしね。多くは語らずともみたいな。


そうですよね。例えば今回応募した僕の日記でも、鈴木慶一さんのライヴを観て何を感じたかは、一切書きません。


自分の場合は、そこは寧ろ書かないと忘れてしまうところかも知れません。見たはずの映画の感想、書いておかないと忘れていたりします。怖ろしいことに…。夢日記は、起きて直ぐ書かないと、数分後に夢の内容は忘れますし。なんであんな仕組みになっているのか。

ジンセーの殆どを忘れてしまうのだ


夢は本当にすぐ忘れますよね!映画もそう!その時何を感じたのか、書いておかないと忘れちゃうんだよなあ。


夢の中で起きた後に思い出すための符牒のようなものを決めながら見ていないと、起きてしまったが最後、全く思い出せない夢も多く、夢日記を付けるのはその為です。


そしてこの齢になると、昨日あったこともマッハで忘れる。だから日記をつける。それも理由の1つです。


ヘンデルとグレーテル宜しく、夢を見ながら、夢の中で枝を手折るのです。歳を取ると、昨日が夢のようになって行くのかも知れませんね。若者の見る夢は明日の事ですが。


横尾忠則さんの随筆か日記で、齢を取って読んだ本の内容を忘れてしまい、また新鮮な気持ちで読み直すと書いてありました。


コンテンツ性が無限に!


横尾忠則さんほど数多くの日記を刊行した人も少ない。


名無シーさんが言ったブログやTwitterは、他人に読まれることが前提。いかにも独り言のように技巧を凝らした言葉を駆使するか、そうしてPV数を獲得することに躍起になっている、そのあざとさが本当に気持ち悪くて。そうした手垢にまみれたメディアに吐き気がして、随筆大賞を提唱したんだけど、さらにもっと「他人に読まれることを意識していない」日記大賞、ということなんです。


そう言う意味では手紙というものも消失しつつある文章かも知れませんね。


手紙、いいよなあ。次回は手紙だな。

ブログ・エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第二弾
第1回エプスタ日記大賞
応募締切:2021年3月9日といいつつ延長中
ジャンル:日記
形式:問わず 点字ももちろん可
枚数:制限なし
賞品/賞金:後日発表
選考委員:後日発表
発表:2021年4月吉日
応募先:info☆epstein-s.net ☆を半@に変換して送信して下さい
郵送は〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋2-20-13-410 鎌田浩宮まで

今回の日記一覧 併せてお読み下さいね。
募集・第1回エプスタ日記大賞
応募作品#1 エプスタ日記大賞
応募作品#2 エプスタ日記大賞
応募作品#3 エプスタ日記大賞
応募作品#4 エプスタ日記大賞
応募作品#6 エプスタ日記大賞
応募作品#7 エプスタ日記大賞
応募作品#8 エプスタ日記大賞
応募作品#9 エプスタ日記大賞
審査員/賞品決定 エプスタ日記大賞
どれが本当の日記か エプスタ日記大賞
読者賞無決定 エプスタ日記大賞
大賞決定 エプスタ日記大賞
受賞者から喜びの声 エプスタ日記大賞


2021.05.10

審査員/賞品決定 エプスタ日記大賞

編集・鎌田浩宮
協力・名無シー

 

昨日の日記が、楽しかったです。
一昨日の日記が、楽しかったです。
日記を、募集します。

 

ブログのくせに長めの事業でこざかしい
エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第2弾
エプスタ日記大賞

 

 

YouTubeでも、Instagramでも、いいねでも、RTでも、シェアでもなく。
手垢や手癖にまみれていない媒体を用いて、多くの人の記録と記憶を集めたい。

その媒体。
随筆の次は、日記です。

日記を送ってくんろ!という企画です。
あらためて、今回集まった日記を紹介しますね。

 

#1
三浦宏文 2021年3月11日(木)

 

#2
鏡女 2021年3月6日(土)
忘れられない3月第2土曜日

 

#3
鎌田浩宮 2020年11月28日(土)
解体工事の説明会 慶一さん50周年記念ライヴ
初代ダース・ベイダー役、デビッド・プラウズさん死去 、85歳

 

#4
名無シー 2021年3月19日(金)

 

#5
アガタシネマ 2021年4月13日(火)
・逃げ場の無い、ワンツーマンの上司
・一日中、彼女の事が頭の中を支配

 

#6
鎌田浩宮 1996年4月1日(月)

 

#7
アガタシネマ 2021年4月13日(火)

 

#8
永浜敬子 2021年4月25日(日)
ゲコゲコお酒の話

 

#9
名無シー 20〇〇年〇〇月〇〇日(〇)

 

 

審査員は
この方々に

審査員は、エプスタ随筆大賞の時と同じように、地方で暮らす人にお願いしようと思いました。都市と地方、都会と田舎。都会の人が書く日記を、地方の人にジャッジしてほしいと思ったんですが、別のアイデアが浮かびました。

エプスタインズのある企画を、この企画に連動/循環づける。あの人からこの人にバトンタッチされ、それをこれからも続けていく。そういうものもいいな、と思ったんです。

そこで、先日開催された「エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第1弾・エプスタ随筆大賞」にて受賞した方々に依頼をしたところ、以下のお2人が快諾下さいました。

藤坂鹿さん
表参道が好きさん

藤坂鹿さんは「ヴィラ・コーポ笹野101号室について」で大賞を受賞。
表参道が好きさんは「我が家の困った習慣変わるかなあ」で開催者撰賞を受賞しました。

このお2人に大賞を選んでいただき、意見が割れた場合は個人賞なども設けようと思っています。また、大賞決定前にはツイッター上で投票を行い、読者賞を選出しようと思います。

大賞への
賞品は

大賞受賞者には、秋田県横手市にある「デリカテッセン紅玉」から、季節のスイーツ、もしくはフルーツをお贈りします。このお店は、エプスタ随筆大賞で審査員を務めた高橋基(もとい)・紅(くれない)夫婦が営んでいます。2020年末から2021年初頭にかけての10年に1度あるかないかの豪雪で、提携する農家のりんご畑が大きな被害を受けました。

これも、連動/循環ですね。審査員だった人に、今度は賞品をお願いするわけです。

 

 

6月になると、秋田はさくらんぼの出荷です。でも、それではお待たせしすぎかな。デリカテッセン紅玉は、タルト・パイ・ケーキも作っているので、その辺りをお贈りするかも知れません。

それでは、読者賞・大賞決定まで、しばしお待ち下さいね。

 

 

ブログ・エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第二弾
第1回エプスタ日記大賞
応募締切:2021年3月9日といいつつ延長中
ジャンル:日記
形式:問わず 点字ももちろん可
枚数:制限なし
賞品/賞金:後日発表
選考委員:後日発表
発表:2021年4月吉日
応募先:info☆epstein-s.net ☆を半@に変換して送信して下さい
郵送は〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋2-20-13-410 鎌田浩宮まで

今回の日記一覧 併せてお読み下さいね。
募集・第1回エプスタ日記大賞
応募作品#1 エプスタ日記大賞
応募作品#2 エプスタ日記大賞
応募作品#3 エプスタ日記大賞
応募作品#4 エプスタ日記大賞
応募作品#6 エプスタ日記大賞
応募作品#7 エプスタ日記大賞
応募作品#8 エプスタ日記大賞
応募作品#9 エプスタ日記大賞
日記は絶滅する エプスタ日記大賞
どれが本当の日記か エプスタ日記大賞
読者賞無決定 エプスタ日記大賞
大賞決定 エプスタ日記大賞
受賞者から喜びの声 エプスタ日記大賞


2021.04.29

応募作品#9 エプスタ日記大賞

編集・鎌田浩宮
協力・名無シー

 

昨日の日記が、楽しかったです。
一昨日の日記が、楽しかったです。
日記を、募集します。

 

ブログのくせに長めの事業でこざかしい
エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第2弾
エプスタ日記大賞

 

 

YouTubeでも、Instagramでも、いいねでも、RTでも、シェアでもなく。
手垢や手癖にまみれていない媒体を用いて、多くの人の記録と記憶を集めたい。

その媒体。
随筆の次は、日記です。

日記の応募、集まってます。
大賞決定前に、応募作品を1本ずつ掲載していきます。

これで打ち止めかな。それとも、まだ応募が来るかな。
9本目は、名無シーさんの日記、2つめです。
世界にはたくさんの問題があって、
どこから手をつけたらいいのか、
どれが最重要で最優先な課題なのか、
でもって自分にできることは何か、
意外にも身近を見渡してみると、
そう遠くない場所でつながれたりして。

今回の企画は、
1981年12月8日(火)
1991年12月8日(日)
2001年12月8日(土)
2011年12月8日(木)
2020年12月8日(火)
2021年1月8日(金)
2021年2月8日(月)
2021年3月8日(月)
2021年12月8日(水)
〇〇〇〇年〇月〇日(〇)

の10日間、どれか選んで日記を送ってくんろ!
という企画なのです。

 

 

名無シー
20〇〇年〇〇月〇〇日(〇)

 

少し前から舌根の裏側辺りが痛い。
噛んでしまうには根元過ぎて、何が原因か分からない。
きょうはそれをずっと気にしながら仕事をしていた。
向かいの席の同僚は、まだ幼い一児の若い母親で、誰のことであれ健康の事は気になる様子で、病院に行った方が良いと勧めてくれる。
確かに、腎臓が悪い上に万が一舌癌等となったら、もう、来年は生きているのかいないのかと心細くなる。

きょうは早番の日で、夕方に残業も無く上がれた。
外に出ると、ほんのぱらぱら程度、雨が降り始めていた。
普段使っている路線とは反対方向の別の路線の駅まで、急ぎ足で向かった。
電車と乗ったことの無い路線バスを乗り継いで人に会いに行ったのだ。
先日会って話をした故国で弾圧を受けている民族の方が、自分の先輩にも会って話を聞いて見て欲しいと仰って、その先輩に会いに行ったのだった。

おとないに応対くださったご家族はきょとんとされていた。
今回の訪問は事前のアポなども無く押し掛けたもので、最初ご家族は戸惑い、少し警戒しているご様子だった。
私は伺った経緯を説明し、皆さんの置かれた境遇を憂えている事を話した。
皆さんの力になれることがないかと考え、先ずは故地の文化、殊に音楽についてほんのさわり程度だけれど勉強を始めた、色々とお話伺えればと伝えた。

奥に通され、少しぎこちなく、間遠に音楽の話などをした。
そんなことで時間を過ごしながらも、お互い初めて会う間柄であれ、私たちには、今語るべき話もあった。
私は前に会った方々が恐る恐る語ってくれた悲嘆すべき境遇を、反芻するように語った。
彼らからするとそれは当然知っている内容なのだけれど、私がそれを話すことで、私がそれを理解して立場の違う日本人として何かできないか考えていることが皆さんに伝わると思ったし、実際先輩とご家族にそれは伝わったようだった。
話の内容の多くは先輩もご家族もご自身と一族の身に降りかかっている事だったが、ものによっては先輩を心配させないためか、先日あった方が話されていないらしい近況もあり、話してよかったのか悪かったのか、先輩は後輩を心配して沈鬱に黙り込んでしまうこともあった。
思うに、彼らには、この国にあっても互いに自由に連絡を取り合うのも難しい状況があるのかも知れない。通話やメールはチェックを受けていたとしても不思議ではないかも知れない。
同じ町を歩くのでも、私たちと皆さんの吸う空気は違っていて、故国からの監視はこの国の中でさえ圧力を加え、空気を吸う自由、当たり前に語り合う自由も故地同様奪われているのではないかと、わたし個人の臆測ではあれ憂慮される。

一方で明るい話も勿論した。家族ぐるみで付き合ってくれる方など沢山の日本人の友達に囲まれてこれ迄何とか頑張って来れていることとか、最近はぱったり見えられなくなった日本人の方で、故地の言葉を勉強してくれて、自分たちの知らない言葉まで沢山憶えられた方もいらしたと、懐かしそうに相好を崩された。
その方は今はどちらでどうしていらっしゃるだろう。
その語学力を思うと、今この時こそという場所で、皆さんのために立ち働いていらっしゃるのかも知れない。

未来を描き切れない境遇の中で未来を描こうとしながら、それでいて語ることに躊躇もあるささやかな明日の展望の片鱗も少し感じさせる生活の話もして下さった。

そんな風に雨の夜は更けて行った。

帰り際、先輩のご家族が、先輩が故地の作り方で煮込んだ無花果のジャムをお土産に下さった。

外は雨脚が強くなっていて傘をさしても靴が濡れた。
雨の中、真っ暗なバス停にバスは中々来なかった。

バスの中で、乗り継ぎ乗り継ぎの電車の中で、飼い猫のように警戒心の一切無いこの国のサラリーマンたちの顔を見ながら、自分のできることについて考えていた。

遅い時刻、家に着いて洗面台の鏡を見ると舌からどす黒い血が出ていた。

雨が屋根を叩く音が聞こえる。眠るまでこの音を聞いていよう。

そうだ。帰り際、故郷でおやすみなさいって何て仰るのか聞いたのに、発音が難しく、雨に洗い流されるように忘れてしまった。
何と言ったっけな。雨音の隙間に、聞こえるような聞こえないような。

 

 

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応募作品#8 エプスタ日記大賞
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2021.04.29