日記は絶滅する エプスタ日記大賞

編集・鎌田浩宮
協力・名無シー

昨日の日記が、楽しかったです。
一昨日の日記が、楽しかったです。
日記を、募集します。

ブログのくせに長めの事業でこざかしい
エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第2弾
エプスタ日記大賞

YouTubeでも、Instagramでも、いいねでも、RTでも、シェアでもなく。
手垢や手癖にまみれていない媒体を用いて、
多くの人の記録と記憶を集めたい。

その媒体。
随筆の次は、日記です。

日記を送ってくんろ!という企画です。
あらためて、今回集まった日記を紹介しますね。

#1
三浦宏文 2021年3月11日(木)

#2
鏡女 2021年3月6日(土)
忘れられない3月第2土曜日

#3
鎌田浩宮 2020年11月28日(土)
解体工事の説明会 慶一さん50周年記念ライヴ
初代ダース・ベイダー役、デビッド・プラウズさん死去 、85歳

#4
名無シー 2021年3月19日(金)

#5
アガタシネマ 2021年4月13日(火)
・逃げ場の無い、ワンツーマンの上司
・一日中、彼女の事が頭の中を支配

#6
鎌田浩宮 1996年4月1日(月)

#7
アガタシネマ 2021年4月13日(火)

#8
永浜敬子 2021年4月25日(日)
ゲコゲコお酒の話

#9
名無シー 20〇〇年〇〇月〇〇日(〇)

2人の審査員により、絶賛選考中。
大賞決定は目前です。

しかし今さらではありますが
日記は面白いのか。

面白くもなんともないのか。
日記は最高なのか絶滅するのか。
名無シーと鎌田浩宮でくさくさと話し込んでみます。

日記は絶滅寸前のメディア

鎌田浩宮
エプスタ随筆大賞は9作の応募でしたが、日記大賞の応募も9本。微増せず!しかしあれですね。日記と言いつつ、ほぼ随筆のような作品が多く。やっぱり、普段日記を書いている人って少ないんですね。僕のように毎日日記を書いている暇な者は…。僕が日記を書く理由は、ボケ防止ですから。

名無シー
日記を付ける人が余りいないのはそうだと思います。Twitterが登場したとき、短文ブログサービスとかわざわざ説明されたりしていましたが、今は誰もそんな説明をしなくてもいいくらい普及し、インスタと共に日記の形態を変えた趣があるかと思います。


確かにそんな説明だったわ。短文ブログサービス。


ま、文体や含みうる滋養など、日記では決してないのですが、実質日記が担っていたものを肩代わりしつつ、その本質も変えて行っている所があるかと思います。そんな訳で、誰でも短文ブログや写真短文ブログをなす今日、日記は絶滅の危機に瀕している観があるかと思います。

日記は
他者が読むことを前提に書かない


日記は、他人が読むことを前提に書いてない。ブログやTwitterは、他人が読むことを前提に書いている。日記は他人に読まれないから、本来は書き手の自由度が高いんです。


文体についてですが、私は素で日記を書いても、あの体です。


あんた、マジか!


夢日記を付けていますがとにかくワンセンテンスが長い。希に備忘録的日記を書くこともありますが、所感部分が異常に長く、複文節的なものが幾つも一つの文に入る下手をすると文章の全体がワンセンテンスと言う感じで、これは私の癖です。


細野晴臣さん他、面白い夢日記は数々ある。


僕は40代後半でライターになったんだけれど、当時20代の編集者に「ワンセンテンスは短く!」と口酸っぱく言われました。とてもいいことを教わり、感謝しています。1つの文が短いと、やっぱり読みやすいんです。


皆さんの日記が随筆的だとすると、そこは文章を書く病的な人々に日記を依頼した事の今日的な帰結なのかも知れません。書かない人はとことん書かない。それによって、言語世界の文体の品種数は激減、人間と作物植物ばかりがはびこり希少生物が死に絶えて行く生物界と似たような事が進行しているのかも知れませんね!


そう。だからこそ日記を、何にも縛られず、読み手のことなんか考えず、自由に書けばいいのだ。


言葉の世界のグレタちゃんみたいな人が現れて世界をかき回すかも知れません。言語世界を水没させる海面が上昇しているぞ!と。

アリバイを取っておけ


あと僕の場合、他にも日記を書く理由がありまして。数年前、身近に逮捕された物騒な奴がおりまして、なんと僕も任意取り調べを受けたんですよ。そこで、何月何日何時何分に鎌田浩宮は何をしていたかと尋ねられるわけです。日記をつけておいてよかったのだ~!


お、それ、面白い!


なので僕の日記は、何時何分にめしを食って、何時何分に誰から電話があって、何時から広島東洋カープの試合を観て、など「何時何分」ばっかり書いてます。


今朝会社来る時、最寄り駅の前の飯屋の前にパトカーと覆面パトカーと白サイ(白バイならぬお巡りさんの自転車)が集結、怪しい風体の荒ぶるオッサンを10人程のお巡りさんが取り囲んでやいのやいのしていましたが、日記を付けていなさそうなオッサンでした。温かいご飯がでる飯屋とは打って変わって、今頃は留置場で冷や飯を食っているかも知れません。

感情も記録するのか


ありがとうございます!あと、日記には「その時何を感じたか」は書きません。あとで振り返って読むと恥ずかしいことばかりで、自己嫌悪に陥るので…。


しかし、ピックアップしている視線に、暗に現れているものはありますしね。多くは語らずともみたいな。


そうですよね。例えば今回応募した僕の日記でも、鈴木慶一さんのライヴを観て何を感じたかは、一切書きません。


自分の場合は、そこは寧ろ書かないと忘れてしまうところかも知れません。見たはずの映画の感想、書いておかないと忘れていたりします。怖ろしいことに…。夢日記は、起きて直ぐ書かないと、数分後に夢の内容は忘れますし。なんであんな仕組みになっているのか。

ジンセーの殆どを忘れてしまうのだ


夢は本当にすぐ忘れますよね!映画もそう!その時何を感じたのか、書いておかないと忘れちゃうんだよなあ。


夢の中で起きた後に思い出すための符牒のようなものを決めながら見ていないと、起きてしまったが最後、全く思い出せない夢も多く、夢日記を付けるのはその為です。


そしてこの齢になると、昨日あったこともマッハで忘れる。だから日記をつける。それも理由の1つです。


ヘンデルとグレーテル宜しく、夢を見ながら、夢の中で枝を手折るのです。歳を取ると、昨日が夢のようになって行くのかも知れませんね。若者の見る夢は明日の事ですが。


横尾忠則さんの随筆か日記で、齢を取って読んだ本の内容を忘れてしまい、また新鮮な気持ちで読み直すと書いてありました。


コンテンツ性が無限に!


横尾忠則さんほど数多くの日記を刊行した人も少ない。


名無シーさんが言ったブログやTwitterは、他人に読まれることが前提。いかにも独り言のように技巧を凝らした言葉を駆使するか、そうしてPV数を獲得することに躍起になっている、そのあざとさが本当に気持ち悪くて。そうした手垢にまみれたメディアに吐き気がして、随筆大賞を提唱したんだけど、さらにもっと「他人に読まれることを意識していない」日記大賞、ということなんです。


そう言う意味では手紙というものも消失しつつある文章かも知れませんね。


手紙、いいよなあ。次回は手紙だな。

ブログ・エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第二弾
第1回エプスタ日記大賞
応募締切:2021年3月9日といいつつ延長中
ジャンル:日記
形式:問わず 点字ももちろん可
枚数:制限なし
賞品/賞金:後日発表
選考委員:後日発表
発表:2021年4月吉日
応募先:info☆epstein-s.net ☆を半@に変換して送信して下さい
郵送は〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋2-20-13-410 鎌田浩宮まで

今回の日記一覧 併せてお読み下さいね。
募集・第1回エプスタ日記大賞
応募作品#1 エプスタ日記大賞
応募作品#2 エプスタ日記大賞
応募作品#3 エプスタ日記大賞
応募作品#4 エプスタ日記大賞
応募作品#6 エプスタ日記大賞
応募作品#7 エプスタ日記大賞
応募作品#8 エプスタ日記大賞
応募作品#9 エプスタ日記大賞
審査員/賞品決定 エプスタ日記大賞
どれが本当の日記か エプスタ日記大賞
読者賞無決定 エプスタ日記大賞
大賞決定 エプスタ日記大賞
受賞者から喜びの声 エプスタ日記大賞


2021.05.10