応募作品#6 エプスタ日記大賞

編集・鎌田浩宮
協力・名無シー

 

昨日の日記が、楽しかったです。
一昨日の日記が、楽しかったです。
日記を、募集します。

 

ブログのくせに長めの事業でこざかしい
エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第2弾
エプスタ日記大賞

 

 

YouTubeでも、Instagramでも、いいねでも、RTでも、シェアでもなく。
手垢や手癖にまみれていない媒体を用いて、多くの人の記録と記憶を集めたい。

その媒体。
随筆の次は、日記です。

日記の応募、集まってます。
大賞決定前に、応募作品を1本ずつ掲載していきます。

6本目、懲りずに鎌田浩宮が2本目の日記です。
数年前まで、紙に日記を書いていました。
分かりにくいところは、注釈を入れています。

今回の企画は、
1981年12月8日(火)
1991年12月8日(日)
2001年12月8日(土)
2011年12月8日(木)
2020年12月8日(火)
2021年1月8日(金)
2021年2月8日(月)
2021年3月8日(月)
2021年12月8日(水)
〇〇〇〇年〇月〇日(〇)

の10日間、どれでもいいから日記を送ってくんな!
という企画です。

 

 

鎌田浩宮
1996年4月1日(月)

 

安波集落に行こうと思っていたが、いざ調べると交通の便が悪く、金もかなりかかりそうなので、断念する。釣りでもしようか?散々悩んだ挙句、瀬長島行きを決める。地図で見た限り1時間も歩けば着くかと思いきや、2時間もかかってしまいクタクタ。

島に着きゃ自衛隊の飛行機が真上をスレスレに滑空し、うるさいどころか爆音で空気が震える。地元民の釣り・マリンスポーツの穴場で、続々と車が行き交う。寒い。雨風が予想以上だ。

島を右回りに歩く。浮浪者、猫、鳥の音…。雨で砂浜にはまったおじさんの車を助けると、有難く乗せてもらえた。首里まで行く。寄り道して色んな名所を見せてくれた。

首里から歩いて帰る(※)。県立芸大に忍びこみ院生用個室でピアノを弾く。うちなー音階は出てこなかった。4時、遂にゆし豆腐を食う。泡盛珈琲を飲む。

※首里から那覇までは、徒歩約1時間。

 

 

夜、ジョナス・メカス映画祭に行く。彼の映画は70’sの前衛風で全く×だったが、話はヒッピームーブメントをくぐりぬけただけあって、リトアニアの独立とアニミズムを信じる穏和なおっちゃん(※)だった。

※今では叩けないような軽口。恥ずかしい。その場で死んでしまえ。ちなみにこの企画、僕が世界一好きな映画「ウンタマギルー」監督高嶺剛さんと、ジョナスさんの実験映画を交互に上映、その後は2人の対談というヤマトゥーがひれ伏すような内容。ジョナスさんの作品はフィルムではなく、デジタルヴィデオカメラで撮影されたもの。時折カットに正方形の細かいビットが生じていたのが印象的だった。

 

 

ただ、トークや質疑応答も4月1日(※1)という事もあり、政治的になる。つまりは、沖縄の日本からの独立。しかし、立花ハジメと中沢新一の対談(※2)もそうだったが、政治的操作性は気味が悪い。

あっという間に10時で閉会。打ち上げは与儀の民謡スナック。ここが沖縄旅最後の夜なのだ!高嶺剛氏にCDとカセットテープを渡し、舞い上がる(※3)。スローな島唄で始まったステージも、アップテンポになるに従い無茶無茶盛り上がる皆踊り出す。沖縄にカラオケが少ない(※4)のも納得。ここ2日飲めなかった泡盛も今日はうまい!押し出されるように座安さん(※5)にタクシーに乗せられ帰路。

※1:1945年4月1日、沖縄本島に米軍が上陸したことを指しているのだと思う。対談中、突如ジョナスさんがリトアニア語で「独立だ」と叫び、観客の一部から歓声が上がり、高嶺さんが破顔した。俺の住む三軒茶屋も菅政権から独立じゃい。うおー!

※2:1995年11月17日、東京・四谷P3にて開催された立花ハジメ個展「アプリケーションツアー」にて行われた対談。この年の3月20日に地下鉄サリン事件があり、観客の1人が中沢さんに「事件前は麻原彰晃に賛同する発言があった」と詰問。観客の多くはハジメちゃん好きで政治色なし、場内凍り付く。発言者が退出した後ハジメちゃんが「思想ってさあ、〇〇とは?〇〇とは!って問い詰めるより、〇〇ってか?ってのらりくらりしてる方がいいよね」と、当時流行していた片岡鶴太郎の「てか!」を用いて、場が和んだ。あの日はバッファロー・ドーターの大野さんがゲストでライヴもあった。ハジメちゃんに僕の曲が入ったCD「ecole」(細野晴臣さん監修のオムニバス)をお渡ししたら無言だった。僕も「〇〇とは!の仲間」に見えたのか。

※3:っつーかCD配ってばっかだ。必死だったんだな。監督の映画「パラダイスビュー」で音楽に細野晴臣さんを起用した理由を伺うと「PARCOにそうしろと言われたから」とお話し下さった。生涯5本の指に入る幸せな夜でした。

※4:今は知らないのだが、当時本島ではカラオケボックスよりも、民謡酒場をよく見かけた。

※5:沖縄経済界の裏ボス(と僕は信じている)座安正さん。当時いくつかの会社を経営していたと記憶しています。一緒に旅をした大友太郎君の、お父さんのご同僚の弟さんが座安さん…というかなり遠い縁にもかかわらず、ジョナス・メカス映画祭はおろか、その打ち上げ参加までご用意して下さいました。にふぇーでーびる!

 

 

ブログ・エプスタインズ創刊10周年記念特別事業第二弾
第1回エプスタ日記大賞
応募締切:2021年3月9日といいつつ延長中
ジャンル:日記
形式:問わず 点字ももちろん可
枚数:制限なし
賞品/賞金:後日発表
選考委員:後日発表
発表:2021年4月吉日
応募先:info☆epstein-s.net ☆を半@に変換して送信して下さい
郵送は〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋2-20-13-410 鎌田浩宮まで

今回の日記一覧 併せてお読み下さいね。
募集・第1回エプスタ日記大賞
応募作品#1 エプスタ日記大賞
応募作品#2 エプスタ日記大賞
応募作品#3 エプスタ日記大賞
応募作品#4 エプスタ日記大賞
応募作品#5 エプスタ日記大賞
応募作品#7 エプスタ日記大賞
応募作品#8 エプスタ日記大賞
応募作品#9 エプスタ日記大賞
審査員/賞品決定 エプスタ日記大賞
日記は絶滅する エプスタ日記大賞
どれが本当の日記か エプスタ日記大賞
読者賞無決定 エプスタ日記大賞
大賞決定 エプスタ日記大賞
受賞者から喜びの声 エプスタ日記大賞


2021.04.22