スピンオフ企画「カメラ=万年筆③ 路上ライブをする事案」

僕には20代の時に出会った、かけがいのない、りんだ(女) と もげやん(男) という親友がいる。
りんだ、もげやんとお酒を飲むと、フツーの人とは、なんだか全然違う遊びをし始めるのよ!
楽器やカラオケもないのに、だ~れもいない河原で歌を歌ったり、踊ったりするのさ。
「キャン・ユー・セレブレート?」など、全くハモる必然のない曲をむやみにハモって、ボックスステップする。

その遊び方の爽やかさが、とっても好きでたまらない。
まるで、小学生のキャンプファイヤーなんだよ。

最近りんだが、度重なるパワハラに耐えられなくなって、長年いた会社を辞めた。
大不況が続いて、パワハラだの、深夜までの過剰な残業。
男性だけでなく、女性も非道い目に遭いまくっている。
ボロッ切れんなるまで働き、辞めるか、辞めさせられるか。
その上司を、ぶん殴ってやりたい。
僕の中のマーティン・スコセッシ、「タクシー・ドライバー」だ。

りんだは、精神的に立ち直ろうと、社会復帰しようと、頑張っている。
りんだ、焦らなくて、いいぜ。
もーちょい、河原で遊んでて、いい時期なんだよ、きっと。

 

前回の「W山内」は、アクセス数がすこぶるよくて、提供してもらった写真のOMOROさに感謝!だったのであるが。
今回も前回と同じ、エプスタ読者のS.Fujita (@Hon_Kong)さんが写真を提供してくれました。

彼は、エプスタについてつぶやく僕のツイッターをフォローしてくれた事で知り合ったという。
まだ実際には会った事もなくて、そこが今様でいいよなあ。

彼の写真のバッチグーなセンスは

http://www.flickr.com/photos/honkon/

こちらにて堪能できますぞ。
また、

http://twitter.com/#!/Hon_Kong

が彼のツイッターです。

じゃ、彼の「カメラ=万年筆」、見てみようよ!

live_in_shibuya

ちぃと文字が読みにくいので、写真を左クリックしてもらうと写真が拡大・鮮明になるんだけど、
「平成22年二月六日午後三時五〇分頃、この交差点において仮面を被り路上ライヴをする事案が発生しました」
つって書いてある。
事案ってなんだい。あんまり聞かない言葉だなや。
交通事故とかで、よくこの手の立て看板を見かけるけど、さすがニホンイチの繁華街、シブヤシチー。
OMOROな立て看板、である。
S.Fujita (@Hon_Kong)さん、毎回センスのいい写真、ありがとうございます!

 

僕はアーティスティックな映画も大好きだけど、1950~60年代のミュージカル映画がこの上なく大好きで、「雨に唄えば」「ウエスト・サイド物語」「サウンド・オブ・ミュージック」などは、子供の頃から何十回も観ているのに、毎回涙流してしまう。

僕らはミュージカル映画を観ることによって、何を感受しているのかおかわりだろーか。
あ、おかわりしちゃダメよ僕ダイエッティング中なんだから。間違えました。お分かりだろー、だ。

何の変哲もないシーンでも出演者達は、一斉に並んで大通りの真ん中を、大きく足を天に広げて、空に届くかのような大きな声で歌い、踊る。
僕らは、もちろん映画の中心に流れるテーマやメッセージに感動し涙するんだけど、それとは全く別に、なんの変哲もないシーンで歌い踊る彼らの自由さに、無意識に心を震わされているんである。

だって、現実の世界では、大通りの真ん中には車がひっきりなしに走っているし、はじっこの歩道でさえ、一斉に踊りながら、大きな声で歌いだそうものなら、警察がすっ飛んできて、ああなりこうなりと制止させられるんである。

 

今から20年位前だったかなあ、フジテレビの深夜番組、景山民夫と橋本治、大の大人2人が年甲斐もなく、涙浮かべながら対談してるのよ。
「この世の中があのミュージカル映画のように、皆で大通りの真ん中を歌い踊ることができるようになったら、なんて素晴らしいだろう」と。
そんな世の中に少しでも近づければいいなと、ものを書いているんだと。

 

歌いたい時に、歌いたい人と、歌いたい場所で、歌う自由。
きっと太古の世界では、当たり前に、してよかった事。

渋谷の交差点で、好きな歌を歌うこと。
河原でハモって、ボックスステップを踏むこと。

政治的な主題は一切抜きにしてね、今起きているエジプト革命で、大広場の真ん中で、皆が笑顔で歌う事と、とっても近い事なんだけどね。

 

りんだ!
もげやん!
今度はどこの河原を大通りに見立てて、当たり前に享受していいはずの自由を謳歌しようかい?
だって、歌う場所や、生き方なんぞに、正解なんぞないんだからさ・・・。

2011.02.14