舞天「小まとめ」に観客の怒り沸点

構成・鎌田浩宮

2016.2.21
the Booten
“Show-Matome”
at Sound Creek Doppo
Yotsuya, TOKYO.

 

 

2016年2月21日。
日曜日の東京・四谷はオフィス街のため、人は歩いておらず、空いている店もわずか。
上智大生も、闊歩しておらず。
こんな所でライヴを催そうなんていうタワケ者がいるのか。
晴れると言っていた天気予報も外れ、曇天のまま寒い。

午後2時。
1バンド目の「くまごころ」のライヴが好調に終わったのだが、鎌田浩宮の下らない漫談が長引き、予定の時間を過ぎても、なかなかライヴが始まらない。
そのうちアカペラで「スターマン」「ユー・メイ・ドリーム」を歌うも、観客のストレスは高まる一方。
大阪長野からと、遠方から来てくれている観客もいる。
その恩を、で返す。
鎌田が突如、叫んだ。

「アベちゃん、サイコー!」
「アベちゃんのためなら、戦争行って死のうぜ!」
「ビンボー人ほどアベノミクスの嘘を見破れないのさ!」
「アベちゃんもアメリカも大好き!」

一気に騒然となる、場内。
もう、こうなると、いつものパターンだ。
鎌田に向かって怒りの瓶ビールが、椅子やテーブルまで投げ飛ばされる。
狂ったように回転するミラーボールに、火がつけられた。
暴れるに、動くと書いて、暴動だ。
破れるに、壊すと書いて、破壊だ。

しかしこの光景も、毎回同じ展開である。
ドリフターズのコント同様、最後はひっちゃかめっちゃかになって終わるお決まりのパターン。
キャマダ、目指すところは、お笑いパンクバンドか。

もげやん

今日のライブ良かったね。
パワーアップしたキャマダのソウルフルなヴォーカル、そしてハートフルなサウンド。
歌詞が良かったよ。
特に感動したのが「鳥と山」。
ちょっと涙しましたよ。
遅咲きと言っていましたが、完全に開花しましたね。

匿名希望Rさん

毎回言ってるけど、ほんとに楽曲が素晴らしいね!
今日は始まってすぐ、大人のバンドだなって印象を受けました。
今年で8周年、バンドとして成熟したってことなのかも。
キャマダ本人も言ってたけど、続けることって本当に大変、そして素晴らしいことだね。
冒頭、ジギースターダストのイントロにもぐっと来ました。
シーナさんもボウイも早すぎるね。
ここ最近の名曲が揃ったライヴ、堪能させて頂きました。

匿名希望Shimaさん

ライブは今までのなかで個人的には一番よかったと思いました(完成度が高い感じって言うのかな!?)。
特に癒されました。

SOUND CREEK Doppo

人間らしく生きて行こうというメッセージ、時には社会問題も堂々ととりあげて問う芯をもったバンド。

轟屋いっちーさん

鎌さんの魂と、素敵な仲間たちに囲まれた幸福感を僕も味わいました。
本当にいい時間をありがとうございました♪^_−☆
みなさまにもくれぐれも宜しくお伝え下さい♪^_−☆

トムさん

セクシーボイス格好良かったです。

ワオ君(仮名)

刺激と楽しい時間をありがとう。
ライブが終わって、少し虚脱感があるかな?
少し虚脱した感じも楽しめるとよいね。
さて、今回のライブでは、全曲に渡って、編曲の統一感を感じました。
敢えて、少し重厚感のある間とタイミングとリズムを感じました。
上手く言えないのだけど。
何か意識したものがあるの?

いっせーさん

とっても素敵なライブで楽しかったです!
RCサクセションの影響を結構受けていらっしゃるのではとお見受けしました。
いい雰囲気出されてましたね!
個人的には、鎌田さんにはハードなサウンドのロックが似合うかもしれないと感じました。
泣きのメロディのバラード等、とても合いそうな印象を受けました。
鎌田さんのゴリゴリのハードロックチューンも聞いてみたいです(^^)

たっちゃん

ライブ、とても楽しかった(^^)
難しい事は、あまり分からないけど、音が気持ちよかった。
次のライブも楽しみにしています。

けろぴー2号さん

鎌田君のソウルフルな歌、胸に響いたよ。
ちょっと悲しいくらいに。
体には気をつけて。
自分の体を大事にするとなんとも切ない歌が人を励ます歌に変わるよ。
鎌田君の歌は温かい息吹に満ちてる。
だけど、聴いてるとなぜだかつらいな。
長生きすることが良いことではないかもしれないけれど、生きてる限りは自分をいたわって生きて欲しい。
お酒飲みすぎないで。
自分の身体の声を聞いてね。
ソウルフルソングをありがとう。
声もとてもよく出ていて胸にぐっときました。

トレーナーAさん

やっぱりブーテンのメンバーは演奏がうまいから安心して聞けるね。
最近、義理と人情やら偶然やらでいろいろな素人バンドを聞いたのだが、かなり安定だよね。
楽しませてもらいました。
ちと、感想というか、気になった点。
こういう事をいうと上から目線と怒られそうだが、まあ、鎌ちゃんは私の性格をわかってるので遠慮なく言わせてもらうね。
怒らんといて。
たぶん、鎌ちゃんがデモとか沖縄とか実際の現場によく言っているせいだと思うんだけど、言葉がすごく生(直接的)になっている気がする。
誰が行ったのか忘れたけど、
”悲しいと言ってはいけない、彼女に振られたといいなさい。そうすれば、どんな風にあなたが悲しいか相手に伝わる。花が綺麗だと言ってはいけない、花の色が目に染みたといいなさい。そうすれば、どんな風にきれいなのか相手にわかる。”
という言葉を聞いていて思い出した。
直接的な言葉は意味はわかりやすいけど、心の深い部分には届かないと思うよ。
鎌ちゃんが、”戦争”という言葉を使わずに”戦争”を、”辺野古”と言わずに”辺野古”を表現できたらもっと鎌ちゃんの言いたいことがいろんな人に伝わると思う。
楽しませてもらったし、すげぇ完成度が上がっていたのでそこだけ気になった
まあ、鎌ちゃんもわかってやってるかもだから余計なお世話だったかな?
また、誘ってください。

匿名希望の名無シーさんことエヌシーさん

前回に比べると、独特のユーモアは抑え気味。
その代わりと言う訳ではないだろうけれど、ギターのアレンジや音づくりが、往年の初期ヘヴィメタ(ツェッペリン)やグラムロック(ワオ君が帰り道でそう印象を口にした)を彷彿させる、というより再現するような職人芸が見られた。
我々の世代は、サンプラーが象徴するように、引用の世代で、高度な再現もそう言うところがある。
そう言う職人芸的チャレンジの中から新しい活路を手探りするように出来上がったと思しき「年賀状」出だしの新しいアレンジ。
二本のギターの掛け合いが陶然とする程見事に染み込んできた。
柔らかい光で輝いてた。
あれすごくいい。
会話のようなギターのシークェンス(「日々の」の方だっけあれは?)。
あと、毎度いいなと思うのは「日々の」のツイン・ヴォーカルの出だし。
あれはやっぱりいい。
好きだな。
それと、「マユミとフミヒロのバラード」の棺桶から人が飛び出してきそうなドライヴ感。
江戸時代のアイヌのさる未亡人が毎晩死んだ旦那さんの墓を抱っこして寝ていたと松浦武四郎がしみじみ書き残しているのを思い出す。
縄文時代の村は墓地の周りを取り囲むように家を建てたりもしていて、そう言うことを思い出しながらこの歌を思うと、ぼくらの血が、死者と手を取り合って歩いてゆく精神性を嗣いでいるのをやんわり感じる。
今回もうちょっと欲しかったのは、冒頭に挙げた、前回最高に良かったユーモア、バンド全体で作っていたユーモア。
モア、ユーモア! もっと大盛でも良かったと思う。
あのユーモアはリズムがロックぽいのに何故か全体はファンクっぽくなるコク、出汁みたいなところがあって好きなのだ。
あれでコミックバンドだと思う人もいなかっただろうから。
実際JBでもフェラ・クティでもユーモラスな動き、語りは音楽の一部になっている。
今回頻繁に見られたお相撲さんよろしく脇が甘くならないよう締め直すポーズは良かったです。
あ、あと、骨折からの不死鳥のごとき復帰、おめでとうございます!


2016.02.23