都知事選を井戸端会議しましょ。#1「どっちに入れる」

文・大友麻子/鎌田浩宮

悩んでる。

都知事選。
誰に、
入れようか。

そういう人、
多いのでは
ないだろーか。

なので、
キンキュー井戸端会議、
始めます。

ああだこうだ
たくわんかじりながら、
お茶を飲みながら、
皆でくっちゃべると、
見えてくると思う。

そこで、
エプスタ参加者の
大友麻子さんと
僕、鎌田浩宮で

お喋りしてみます。

皆も、
これ読んで
誰に入れるか
考えてみてね。

誰に勝たせたくないか。
大友麻子

今、相当「脱原発」派の内部の議論も白熱してるね。
ただ、平行線っちゃあ平行線なんだけどね。
宇都宮さんをぶれずに応援している人は王道だし正論だしまっすぐだと思う。
しかし、選挙って何だと考えた時に
(それ自体、宇都宮=得票少ないという根拠のない先入観だと指摘もされるが)
誰に勝たせたくないか。
誰の方がマシか。
そして、勝ち目の可能性は。
という事を考えて投票してる。私は。

一昨年末の衆院選の時だって、東京7区(中野区と渋谷区)では、
そう考えた脱原発派の人々も、緑の党ではなく、長妻昭さんに投じて、
かろうじて、彼は自民党の候補者を破る事ができたわけで。

世の中を歩いていて、宇都宮さんの知名度の低さも、残念ながら現実に感じる事が多々あり。
というような事を日々、つらつら考えてるだけなんですが…。

日の丸君が代強制のない学校を。
鎌田浩宮

その考え、
なるほどなあと思ったよ。

だって、
今、舛添優勢なんでしょ?
都民、馬鹿かよ。
だけど、
脱原発派で、
票が宇都宮さんと細川さんで
割れちゃってしまってる結果だよね。
こりゃあ、やばいよ。

でもね、
僕が宇都宮さんにこだわってしまうのは
ただ1点。

宇都宮さんなら
イシハラの推し進めていた
教育現場での日の丸君が代の強制を
是正してくれる公約なんだけど
細川さんは、
その辺の考えが全く分からない。
加えて、細川さんを支持する小泉は
首相就任時に靖国を参拝した
数少ない人なんだよね。

学校の子供達や先生が
この強要によって
どれだけ苦しんでいるか。
それを考えると
宇都宮さん支持を譲れなくなるんだよね、
困ったなあ…。

暴走を、止めたい。
大友麻子

確かに、石原都政の教育の現場の締め付けはすごかったねえ。
今や、文科省もぐいぐいと教科書に「安倍政権カラー」を反映させつつあり。

日中関係をこれだけ冷え込ませたのも
石原氏がいきなり「尖閣は東京都が守る!」とかぶち上げて
尖閣諸島問題を引き起こしたのが発端だし。

教育問題のみならず、格差問題にしろ、
宇都宮さんの視点が候補者の中でベストな事は明らかだと思う。

小泉さんはましてや「規制をぶちこわす!」とやって
激しい格差社会を作り出したご本人でもあるわけだし。

でも、まあ、繰り返しになるんだけど、勝たせたくない人を
どう落とすかという事を考えます。
宇都宮さんの得票数が一定の数になれば、
それは、民意の指標として意味を持つとは思うけれども
その前に、なんとしても暴走自民を勝たせたくない。

NHKラジオの番組で、東洋大教授が発言するはずだった
「経済学の視点からリスクをゼロにできるのは原発をやめること」
という内容に対してNHK側が「都知事選の間は原発問題はやめてくれ」と
求めて、この教授が番組出演を拒否した、と記事に出てたね。

どうしちゃったんだろうね、 NHK。
安倍ちゃん仲良し人事で会長に就任した方の発言も、
言論を担う人のそれとは思えない。

参院選で自民党が圧勝した時から予想されたシナリオとはいえ
なんだか、予想をはるかに超えた勢いである事は間違いない。
特定秘密保護法の目もくらむようなスピード採決も。

少し話しはずれたけど、とにかく舛添を落とせる人で
かつ、大きくはずれてない人を選ぶ。

その点で、細川さんは歴史問題や中韓外交においても
安倍さんの鼻息はないよね。
丁寧な外交と真摯な謝罪を、と言っているわけで。
その認識は石原氏のそれとは全く異なると思います。
小泉さんは在任中に靖国参拝をした数少ない首相ですが
彼が都知事になるわけではないし。
彼にとっては、こんな大惨事を引き起こし、かつ収束のめども立たないのに
放射能を垂れ流しており、かつ核廃棄物の行方も決着してないのに
「ベース電源」とか言い始めた自民党に怒髪天をつく思いにかられているわけで、その感覚はまっとうだと思います。

なんだか、長くなってしまったので、この辺りで。
教育問題は、石原都政よりは細川都政はましになるはず。
文科省の領土問題での強硬なてこ入れが大きな問題ですが。
なんだろね、あれは。
中国と妥協なく国民の総意として対立させたいのか?
それが国益なのか?違うだろ!と思います。

【編集部・注】
2014年1月31日、今朝の東京新聞朝刊2面での都知事選特集では、各候補者の教育政策を比較していました。
以下、抜粋です。

日の丸の掲揚と君が代の規律斉唱に反発する教職員に対し、都教委が行なっている処分を巡っては、態度が分かれた。
(中略)
細川氏は「国旗国歌は尊重すべきだが、処分が重すぎるという司法判断も踏まえて対応する」と答えた。
宇都宮氏は「憲法が定める思想・良心の自由の侵害。見直す必要がある」と反対した。

 

 

さて、第2回の掲載は
2/3(月)の予定です。
お楽しみにね。


2014.01.31